世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

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【原油価格、サウジ石油施設攻撃から1か月で攻撃前の水準に値下がり】「古い世界」は石油とともに終わる①

2019-10-29 00:03:03 | 世界共通

 「新しい世界は日本から始まる」(本ブログのタイトル)と同時に「古い世界は石油とともに終わる」といった言い方もできるかもしれませんね・・・

 ご存知のように、米ドナルド・トランプ政権のいわゆる「イラン核合意」からの一方的な離脱発表(昨年5月)以降、ペルシャ湾岸では緊張が高まっていて、今年5月には同海域を航行していたタンカーがミサイル(それとも機雷?はたまた魚雷?)攻撃を受け、9月にはサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの石油施設が何者かに操られたドローン?によって一部破壊されるなど、非常にキナ臭くなっています。アメリカもイランも相手を非難し、表向きは双方とも柔軟姿勢に転ずる兆しは見られないので、今後もこのエリアでは何が起こるか予想ができない、といった感じです。であれば、当然ですが・・・

 ・・・と上昇が大いに懸念されていた原油価格ですが、それほどでもなかった、というより奇妙なくらいに?安定している、といってよさそうです(?)。まあたしかに原油価格は上記アラムコ施設攻撃直後の9月16日に1バレル63ドル近くと前日比で15%も跳ね上がりました。けれど、その後は少しずつ値下がりし、現時点(日本時間28日)では同56ドル台と攻撃前と同じくらいの水準で推移しています(価格はWTI)。アラムコは上記ダメージによって日量500万バレル以上(全サウジの4割、世界全体の5%相当)もの原油減産を余儀なくされたそうですから、その分だけ原油の需給が引き締まって、価格は60ドル台の高値を維持し続けていきそうにも思えますが・・・

 このあたり、市場は比較的冷静だと感じます。つまり現在、そして将来にわたり、原油の需給は緩和に向かうトレンドにあり、それは上記程度の想定外の?事象でも変化はない、とみているのでしょう。日経新聞によれば、国際エネルギー機関もそのへんを裏付ける見通しを攻撃前に公表しているとのことです。つまり、OPECがこの8月の生産量からさらに日量140万バレル減産しなければ、2020年前半は供給過剰になりそうだ、と。そしてサウジの上記減産にともなっていったん増産に転じたサウジ以外の産油国は、アラムコが復旧したからといって、せっかく増やしたシェアを落とすのは嫌だから、そう簡単に減産には応じないだろう、との見方も強いようです・・・

 このように、あれほどの大事件?が続いたにもかかわらず原油の需給はひっ迫しないしその価格も上がらない・・・って最大の原因は、やはり世界最大の石油消費国であるアメリカのシェールオイル増産にあるのでしょう。

(続く)

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