(前回からの続き)
夜明け前がいちばん黒い―――この瞬間、まさに黒い、というのは、経済に関心の薄い方にもそろそろ実感いただけることでしょう。もちろんそれはコロナ禍だから、ウクライナ危機だから・・・ってわけではなく、自国の金融政策のせいで、ってことに、です。けれど・・・どれほど黒くても、わが国に明けない夜なんてありませんよ・・・
ご存じのように、昨日12日に発表されたアメリカの3月の消費者物価指数(CPI)は前月比で1.2%上昇、そして前年同月比8.5%上昇と、先月の同7.9%からさらに上げ幅を広げてきました。これ、約40年ぶりもの上昇・・・って報道されていますが、こちらの記事等でも書いたように、そんなことよりも米実質金利(=名目金利-インフレ率)が空前絶後のマイナスの深みにさらに沈み込んだことのほうが超重大です。FRBは直近のFOMCで政策金利を0.25%上げましたが、これ上記のたった1か月(2→3月)のCPI上昇幅(1.2%)だけで軽~く打ち消しされてしまいました・・・
そのへんからも十分に分かるように、そしてこちらの記事に書いたとおり、もうアメリカは実質金利を二度と?プラス圏・・・どころかゼロ近く(にするには政策金利で8%近く!?)に持ってくることすらできないでしょう(?)。となればアメリカ・・・とFRBは、現在の政策金利・・・ではなくて上昇中の長期金利の高さ(13日21:00時点で2.7%台)に・・・っても上記CPIの8%台よりもず~っと低いレベルで耐え切れなくなって、またも(またも、またも・・・∞)・・・となるのがオチです(?)。それは、歴史的に見れば、時代が次のステージに移る前に、ときの帝国やら王朝やらがたどったコースと何ら変わりません・・・
だから、日は必ず昇る。なので、この黒さは、きっとモーニングコールだと信じます。これほどキョーレツでないと、わたしたちは眠ったまま・・・って、世界そしてこの星がいっこうに進化しないままになってしまいますからね・・・