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【エネルギーのドル価格の恒常的上昇から国家国民を守るために…】夜明け前の一番黒い時期にある日本③

2022-04-05 21:34:10 | 日本
前回からの続き)

 先述のように、これまでは・・・って遅くとも2020年春に米欧諸国がコロナ禍対策と称して巨額の財政出動FRBECBの財政ファイナンス(中銀による国債の直接引き受け)を開始する直前までは、黒田日銀の現行政策「異次元緩和」(長短金利操作付き量的質的金融緩和)がもたらした円安のせいで同時点ですでに日本経済は今世紀で世界ワーストのマイナス成長に沈み込んではいたものの、その痛みであるインフレが顕在化しなかったために、私たちの多くは円安の害悪を身近に感じることは、それほどありませんでした(?)。

 しかし、これからはそうはいきません。米欧、とりわけアメリカにおける上記財政出動が決定打となって、かの国では真性インフレが現出してしまった―――実質金利(=名目金利―予想インフレ率[期待(expectation)インフレ率って言われることが多いですが、わたしはインフレを嫌悪する立場なので「期待」は使いません])がゼロ以上に回復する「期待」が完全に失われてしまった(?)―――なか、モノのドル建て価格がとめどなく上がっていく―――ドルの価値がモノのそれに対してとめどなく下がっていく―――しかありません。となると、ドルに対していっそうの円安を追求することは・・・簡単なこと、つまりわたしたちが外国から買うしかない「エネルギー」(原油天然ガスなど)をはじめとする原材料の円建て輸入額もまた、延々と上がり続ける、それもドル価格以上のアップ率で永遠に・・・(!?)ってなことになりかねません。もちろんその支払増を輸出売り上げで取り戻す、みたいなことがほぼ不可能なのは、上記政策が始まってからの本邦ドル換算GDPの巨大すぎる転落幅が雄弁に物語っています・・・

 ということで、わたしたちはいま、けっして大げさではなく、戦後もっとも重大な岐路に立っているといえます・・・っても、世界の多くの国(ドルに対する自国通貨のレートを自身の金融政策等で誘導できない国)と違って日本には選択肢が2つあるわけです。つまり、このまま円安追求を続けるのか(日銀の異次元緩和の継続・・・どころかいっそうの緩和強化!?を許容するのか)、それとも円に本来の強さ(世界最強)を発揮させるべく同緩和をやめるか(金融引き締めに転じるか)、のいずれの路線に向かうか、です。とても残念ですが、こちらの記事に書いたように、どちらの道を選ぶにしても大損害は免れません(・・・って、同記事を書いてから2年以上も経過してしまったから、その時間の分だけ同ダメージはさらに大きくなってしまいましたが)。したがってこれを決めるのは、選択されなかった路線を支持する側からの激しい批判は避けられないでしょう。それでも、上記そして以下で述べることから、この国は「いま」、決めなければなりません。さあどちらを選びますか・・・?

 ・・・って、答えは明らか、後者―――強いの追及路線(金融引き締め)に変更―――を選ぶことに迷いなんてないはずです。そこは、上記の繰り返しになりますが、わたしたちの「アキレス腱」(外国に依存せざるを得ない国家的な弱点)である「エネルギー」のドル建て価格が今後、上昇一途だからです。であれば、円をドルに対して強くしていくことが経済成長のために・・・というよりも国家国民を守るために「いま」こそ求められるといえるでしょう・・・

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