Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

文字通りの人質商法を許してはいけない

2023-07-09 14:51:48 | 交通
駅のトイレが何かと話題になっています。
JR外房線ではトイレの閉鎖問題、そしてJR四国では設計が悪く「丸見え」に近いトイレとか、洋式どころか汲み取り式が大半という状態でも改修する予算がない、という問題。まあ事業者無謬の連中や、ネットのポータルに巣食う社会を知らないヒキコモリは誰がカネを出すんだ、と噴き上がっていますが、商売をする「前提」として存在するコンセンサスを無視できるかという話です。しかも「公共」として存在する事業者が。

まあ「当然あるべき」サービスというか「条件」「前提」を別売りにすることを覚えてしまったうえに、それを否定しなかった、どころか批判しなかったことが何を招いたか。はっきり言ってしまえば、踏み出した時点で完全否定しないといけないのです。そりゃ札ビラ切って受け入れる人はいくらでもいるでしょうが、「公共交通」という「公共」はそれを向いた経営、運営をして然るべきなのか。という話です。

その典型が着席サービスでしたが、今度はトイレと、利用者という「人間」の営みを人質に取ったような行動は「公共」としての矜持も何もない行動です。まあ人の不幸に付け込んで廃止かお布施かの二者択一を迫る味を覚えた事業者だけにさもありなんですが、それを当然視する事業者無謬の存在は社会にとって害悪そのものと言えます。ちなみにJR西日本で地方路線の長距離列車をトイレなしにしたところ、やはり乗客からの批判が相次ぐどころか、車内での「粗相」といった人間の尊厳にかかわる事態が発生し、監督官庁からの指導もあり列車へのトイレの設置改造に追い込まれたケースがあるわけで、トイレの問題も然り、また着席の問題にしても体調を崩したということを積極的に訴えるべきでしょうね。監督官庁に。身体への負荷が必要以上にかかっているんですから。無理なら着席サービスの金を出せは通用しないということを許さないコンセンサスが必要です。

トイレに関しては、かつてはどんな大駅、主要駅であっても紙は有料だったというセコさがありましたが、いつごろからか紙が備え付けられるようになり、さらにウオッシュレットもつくなど進化しています。まあ空港や高速道路のSA、PAではとっくに当たり前だったサービスが比較対象と考えたら、鉄道利用だとトイレが、と忌避される原因になりかねないだけに、嫌々の進歩だったのかもしれません。

それでもトイレそのものが無くなるというのは別次元ですし、今の世の中で汲み取り式というのも最早「トイレがない」に等しい事態でしょう。
海外旅行で、中国のいわゆるニーハオトイレや、東南アジアの手桶式トイレとか、どうしても無理、というスタイルのトイレがありますが、今の日本だと汲み取り式はその域に近くなっています。それでトイレがあるとしているのは、トイレを無くしているのと同じでしょう。

こうした批判をすると判で押したようにコストガー、とくるのが事業者無謬ですが、だったら座席有りません、空調などもってのほか、と貨車に乗せますか、という話です。輸送はサービスに非ず、とうそぶくような連中ですから、発着地間を輸送すればいいんでしょ、だったら貨車で十分じゃん、となんで言わないのか。
まあ着席サービスを放棄するところまで許容するようになってますから、貨車レベルで十分と言い出すのも間近かもしれません。まだ着席サービスは別売り、という発想がそこまで一般的でなかった時代に、ラッシュ時にオール立席となる6扉車は消えましたが今は増発、増結を渋って座席を撤去するのがトレンドにもなっていますし。

要はその商売をするにあたっての「当然」の「前提」である「条件」を別売りにできるか、サービス提供を止められるか、という話です。この手の話題で常に例示する「箸など食器を別売りする料理屋」ですよ。ステルス値上げよりもタチが悪いというか品がない行為ですから。まあ交通の世界では、チケットレスなのに運賃のほかに「支払手数料」という摩訶不思議な手数料(ピーチで640円)が必ずかかるLCCを容認してしまっており、事実上その金額で購入することは不可能という詐欺的表示が横行していることを考えると、品性も矜持もない世界です。

コストは確かにかかるが、運行など商売に必要なコストです。社会にそれを転嫁できないものと思い知る必要があります。



誰得のタイ国鉄全面復活情報

2023-07-05 23:47:04 | 交通
サワンカローク支線、運転されてますね。
タイ国鉄公式の発着案内に出てます。


普通405D シラァ1000→ウタラディット1002→バンダラ1036→サワンカローク1100
普通406D サワンカローク1135→バンダラ1159→ウタラディット1237→シラァ1245


北線内でも北本線区間が長いのに、サワンカローク行きが奇数と下り扱いで、シラァからバンダラまでの北本線の上り列車として走ります。
帰りは偶数と上り扱いで、バンダラからは北本線下りになります。


(バンダラ)

おそらくピッサヌロークからシラァを往復する403D、410Dの間合い運用でしょうから、気動車のはずです。


(410Dとしてピッサヌロークに着いた車両)


(ピッサヌロークとシラァの間の運転)

北本線北部の普通は総て「タイのキハ47」です。お昼前に線内を往復し、サワンカロークで35分停車とまあ申し分ない行程です。サワンカロークからはスコータイへのバス便があるはずですが、それを使うにはちょっと中途半端ですね。遺跡公園を見るには時間が少ない感じです。


(右へ分岐がサワンカローク支線)

乗りつぶしだと、405Dへ下り方向からはナコンサワンからの普通407Dか、それこそ上記の普通403D、またクルンテープアピワットからの急行51列車でウタラディットかシラァまで行くしかないようです。(急行はバンダラ通過) 上り方向からはデンチャイからの快速112列車しかありません。
406Dから下り方向はウタラディットまで行ってチェンマイ行きの特急7Dですね。


(ウタラディット)

上り方向はバンダラで19分と賭けになりますが、クルンテープアピワット行きの快速102列車があります。なお遅れる可能性としては102列車の方が高いですが、絶対はありません。ウタラディットまで北上して、52分待ちでクルンテープアピワット行き特急8Dのほうが安心でしょうね。


(シラァ)

スコータイなどの見物を兼ねてピッサヌロークに泊まり、403Dから運用に付き合って、最後はウタラディットから特急7Dでチェンマイという北線系統全線完乗でしょうか。ピンポイント的に行くのであれば、急行51列車でウタラディットかシラァに出て、405D~406Dで往復し、ウタラディットから特急8Dで戻るという夜行日帰りの強行軍でしょうか。快速102列車に乗れれば延々とバンコクまで汽車旅が楽しめますが。



誰得のバンコク軌道系交通支払手段情報

2023-07-05 21:15:23 | 交通
バンコク初のモノレールとなるイエローラインはお試し期間が終わり7月3日から有料運行になります。
起点がMRT(地下鉄)ブルーラインとの乗り換え駅となるラプラオですが、改札をいったん出ての乗り換えとなり、改札内乗り換えで通算されるパープルラインとの違いが気になっていましたが、今回初の対応に踏み切りました。

イエローラインで使える支払手段は駅券売機で購入する1回券カードと、ラビットカード、そしてタイの銀行発行のクレカ(デビット)でタッチ決済が可能なものの3種類になります。ラビットカードはMRTでは使えず、MRTは独自カードですが、イエローラインはMRT系ともいえる運行主体ながらBTS(高架鉄道)と同じラビットカードを導入するとは驚きです。これでラビットカードはBTSのほか新交通のゴールドライン、BRTでも使えるようになり、一部の都バスでも対応と、ラビットに統一してほしいところです。(現在運休中だがチェンマイの市内バスでも使えるなど展開はラビットの方が広い)

さて「初の対応」というのは、乗り換えのたびに初乗りがかかる運賃制度の救済です。上限運賃に達すると距離がいくらあっても上がらなくなるので、途中でリセットされるとトータルの支払がかなり大きくなります。その意味でも通算されるパープルラインはノンタブリー県の遠くまで44バーツで移動できるというメリットがあるのですが、リセットだとイエロー、MRT、BTSで下手をしたら100バーツ越えもあり得ます。

今回タッチ決済に限り30分以内の乗り継ぎで初乗り相当の免除が謳われています。ラビットカードは除外で、カードが持てるデータ量の差でしょうか。
ただし上限運賃の適用はそれぞれとなるので、ざっくり44バーツ×2-15バーツ(ブルー→イエロー、逆は14バーツ)の73バーツが上限になるようです。
BTS、MRT、ARL(エアポートリンク)、SRT(レッドライン)と乱立しているICカードの統合が強く言われていますが、クルンタイ銀行の口座紐付けかATMで入金できる共通カードの導入が始まったもののあまり普及していないようです。しかも今回のリリースだとその共通カードはおくびにも出てこず、タッチ決済とあるので、また方針変更でしょうか。共通カードの導入では都バスのカードを導入しようとして車載センサーとかインフラも整備したのに黒歴史になってしまった過去がありますし。



人の不幸に付け込む廃止再びなのか

2023-07-04 21:44:17 | 交通
線状降水帯による集中豪雨はまず山口県西部で大きな被害を出しましたが、気象庁も煽りメディアもここまでとは思わなかったのか、いつもの「警報級」「災害級」の連呼をしなかったため、ある意味不意打ちのような感じになりました。
じつはまさにそれこそが「ゲリラ豪雨」なんですが、事前に想定、予測が付くレベルで「ゲリラ」とかいって、大したことがないのにわざとらしくヘルメットを被って、地面すれすれの雨粒を接写して大雨を演出するようなメディアの底が見事に割れました。

さて、今回の豪雨で山口県内でも美祢線で橋梁や盛土の流出があり全線で当面の間運転を見合わせることに追い込まれました。山陰線も阿川-長門粟野間での橋梁損壊で長門市ー小串間で運転見合わせとなっており、長門市エリアへの鉄道が孤立した格好です。仙崎線も含めて山陰線は長門市以東で運転していますが、下関方面との流動が太宗を占めるはずで、厳しい状況です。なお山陰線は小串以東の運休となっていますが、なんで滝部まで入れないんでしょうね。下関の近郊輸送を担う区間は動かすけど、というやる気のなさが透けて見えます。

今回「も」大きな被害を受けた美祢線ですが、JR西日本が鉄道としての維持が難しいとした路線の一つということもあり、このまま存廃問題となる観測が強まっています。2010年の豪雨で大被害を受け、多くを地元負担で1年2ヶ月かけて復旧した経緯があるだけに、今回も地元負担のスキームで復旧するのか、あるいはバス転換になるのか、予断を許しません。

美祢線の存在意義としては、もともと国鉄時代の幹線、地方交通線の区分の際に、貨物輸送が並外れていることで幹線扱いになっていたわけで、旅客輸送は正直眼中になかったわけです。旅客オンリーの場合、輸送密度4000人が特定地方交通線として廃止や切り離し対象となるボーダーでしたが、実は美祢線はそれをクリアしていません。国鉄最末期で1500人程度でしたから旅客だけだと第二次廃止対象ですが、貨物が全国有数の輸送量だったことで廃止対象どころか幹線扱いになった経緯があります。

その意味では宇部興産の石灰石輸送が「内製化」されるという鉄道貨物衰退の象徴的な事象を経て、貨物輸送が最終的に全廃された時点で美祢線は使命を終えたと言っても過言では無かったわけです。「内製化」当初は鉄道輸送を一定数残してリスクヘッジとするという話でしたが、「私道高速」一本化で問題なしとされた時点で運命は決まっています。

例によっての放置プレイもあって美祢線の活性化は夢のまた夢の状態です。起点の厚狭には新幹線駅も開業しましたが、主たるターゲットのはずの宇部や山陽小野田にしても、クルマでのアクセスでしょうし、鉄道は宇部や小野田での接続も悪いですから鉄道を乗り継いで厚狭に行くインセンティブが起きません。
美祢や長門市からのアクセスと言っても絶対数は少ないわけですが、ただ美祢線を見切ると下関方面は迂回する山陰線経由となり、長門市エリアの受け入れるところではないでしょう。

長門市から下関は山陰線経由で2時間、厚狭まで1時間強で山陽線が30分台と圧倒的に早いですし、新幹線にアクセスできます。
道路事情もR9は山口線に沿って山陽に抜けており、3桁国道しかありませんし、ここまで来ると中国道も南に寄っていますから。長門市から下関までのバスは2時間半と山陰線より遅いです。裏技的に宇部興産の専用高速を使うにしても、美祢から全く別ルートというのでは代替というのが厳しい状況です。落としどころとしてはBRTでしょうか。

ただどうしても釈然としないのが、自然災害などによる大被害を奇貨としての廃止です。復旧費用が改修できっこないからカネを出したくない、というスタンスを「公共交通」に認めるのか。廃止を議論するのは当然とはいえ、「人の不幸に付け込む」やり方は法律で禁止するくらいの規制をしないと、今後も復旧をしないで廃止に持ち込むというケースが相次ぐでしょう。あるいはあわよくば損壊するように保守を手抜きするということもあり得ます。手抜きとは言わずとも、コストがかさむので最低限、といった言い訳で。実際、呉線(東)では西日本豪雨からの復旧工事を行ったピカピカの路盤で25㎞規制という区間がありますし。

廃止に持ち込みたければ自費で復旧させたうえで議論を開始する。走っている状態で議論するという「公平性」が必須です。
「食い逃げ」を防ぐために国や自治体の補助が出た場合は、補助比率に応じて「5年間」とか廃止議論を始めるまでに必要な期間を定める、ということも必要です。公費の無駄遣い、食い逃げになりますから。



君主制における義務を果たしてdisられる

2023-07-04 21:43:15 | 歴史
特定メディアによる「馬の骨」による皇位簒奪推しとその空気を醸成するための秋篠宮disですが、最近ようやくこれはおかしい、という記事がメディアに出るようになってきました。ネットのポータルがこうした「馬の骨」の皇位簒奪派の記事を連綿と掲載している時点でお察しなんですが、実際にはネットのポータルが取り上げないだけで、特定メディア以外のメディアでは秋篠宮disの真逆の状況すら報じられており、正統ではない継承を正当化しようとしている天皇家の「素晴らしさ」も怪しいとしか言いようがない状況です。

こうした風向きの変化に危機感を持ったのか、特定メディアが必死の秋篠宮disを掲載しましたが、学習院に行かせなかったのはケシカラン、という本と、実在するかも怪しい「宮内庁関係者」に語らせての無署名記事ですから最低ですね。それで「責任を果たされていない」ですから。まあそれだけ焦っているんでしょうが。
ちなみに「責任」とかほざいていますが、悠仁親王殿下を儲けられたことで最大の責任を果たしていますからね。

血縁で相続する君主制においては、後継者を設けるという義務があります。人権ガーとかいうでしょうが、人権を含めての「特権階級」である皇族が容認されるためには、「神武朝」である皇統を維持する義務があります。それが皇族の「責任」です。天皇家に親王、すなわち後継者が誕生する見通しが立たない、という異常事態を「おかわいそうに」で有耶無耶にしてきたから、義務と責任を果たされた秋篠宮がdisられるというおかしな事態になっています。

かといって親王を儲けられる可能性がある中で弟宮が親王を儲けたらどうなるか。同世代で年長の従兄である親王が存在するという微妙な関係になります。自身もそうですが、皇弟は歴史上皇位を混乱させる事態を招くケースが多かったわけです。自分に「色気」がなくても担がれるケースもありますから。二・二六事件発生時に青年将校と気脈を通じている恐れがあると思われていた秩父宮が上京したことは昭和天皇はじめ関係者を震撼させたくらいですし、同時期に昭和天皇が「弟」が「息子」を倒して皇位を奪還した壬申の乱を研究させたという有名な事実もあります。それを踏まえると親王を儲ける可能性のある子作りを控えていたというのが事実でしょうし、皇位継承者がいなくなるという危機感の下で悠仁親王殿下を儲けられたというのも「責任」があるが故でしょう。


前にも言いましたが、馬の骨による皇位簒奪工作が進行していることは間違いのない事実でしょう。
「新王朝」側を素晴らしい、徳がある人材と賞賛し、さらには瑞兆も、というのは中国における易姓革命などの王朝交代の定番です。どこでどう宗旨替えをしたのか、まさに我が国はそうした王朝交代を繰り返してきた中国とは違う、と我が国の伝統を誇らしげに語っていた漫画家が馬の骨への直系相続を主張するくらいですから、いよいよ瀬戸際です。理由が天皇家は徳があるという易姓革命そのものというのは笑えませんが。

中国の先例に倣うと、皇統を継ぐ者の親になるに相応しい、徳がある、という素晴らしい「皇配」そろそろ出てくるでしょう。実際に具体的な名前も上がり始めていますし、人格も家柄も素晴らしいと持ち上げていますからね。特定メディアは。
ちなみに中国だと馬の骨がそのまま簒奪するので、皇帝に登極するためのステップが出てきますね。皇帝の各種特権が認められて、そして皇帝に向けてだけ認められている「万歳」に準じる「九千歳」の祝声とかが認められ、最後は前王朝のラストエンペラーが譲位する、という流れです。

今回は直系相続になりますから、天皇の孫、ということで不自然な持ち上げは不要ですが、王朝交代には変わりありません。
さらに言えば、男系だから「神武朝」として正当な天皇だったのですが、女系を認めるということで双系と交わすつもりでしょうが、ご都合主義になりますからね。そして女系継承として見た場合は、皇統は「神武朝」ではなく女系の先祖を辿る格好になりますよね。誰が「皇祖」になるかを考えるのも

何度も言いますが、我が国に連綿と存在する「神武朝」だからこそ、憲法の例外として容認されているのです。そうでないというのであれば、馬の骨を迎えてまで「天皇」を置かないといけないのか。という根本的な問題を解決する必要があります。