Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

バイアス全開、矛盾もものかわ

2022-01-30 23:10:00 | 時事
フジTVのニュースショー、キャスターが大した知見も無いのに専門家に対して「ボクこう思うんですけどね」「ここが知りたいんですよね」とやりたい放題です。謙虚さの欠片もないばかりか、バイアスがかかりまくっているから、かつてのテレ朝の「ニュースステーション」もそこまで露骨じゃなかったですよ。

今日も「沖縄では」オーマイクロン収束説の学者を呼んでオーマイクロン大したことないキャンペーン
朝な夕なに維新の黒幕を起用して、経済優先論をぶっていた維新大好きTV局らしい世論誘導ですが、病院経営論が専門の学者の「新学説」を持ち上げて大恥をかいて黒歴史化したのに懲りないですね。

さてニュースショーの中で厚労省がオーマイクロンの感染力について発症5~6日目として、発症後に感染力が出てくるという発表を喜び勇んで紹介しており、検査で無症状者を炙り出す必要は無いと言いたい本音が隠せませんね。

しかしこれが本当だとすると、「第六波」の状況が全く説明がつかなくなります。
「第六波」の特徴は無症状の人が多く、発症者も軽症です。オーマイクロンが発症後に感染力が出てくるのであれば、無症状が多い、というのは誰が感染させているということになりますね。

百歩譲って軽症者が感染させているとしたら、発症して5日も6日も経過した人が出歩いて感染させているのか。発症を疑う症状があると今度は心配になって検査に殺到していますし、オーマイクロンはそもそも接触から感染(陽性)までの期間が短いのが特徴と言ってたはず。それなら足下の状況と整合しますが、5日も6日もとなると整合しませんね。
感染力が低い時期にデルタの比でない感染拡大となっているって矛盾もいいとこです。

感染力が無い無症状者が多く、感染力を持つ発症者は相対的に少ないのに、爆発的感染拡大を招いた。
ということは、発症者が総じて度外れたスーパースプレッダーで無いと説明がつきません。

こうした「現実」とどう整合するんでしょうね。



検査ツールすら揃わぬという斜め上

2022-01-28 23:08:00 | 時事
結局検査せずに感染者になるのは濃厚接触者の発症者と、若年層の発症者で自分で簡易検査(ATK)を実施して陽性判定が出た人になるようです。いちおう医師が判定するのですが、結局は保健所のボトルネック状態がそうさせたわけで、負荷が大変だからと理解を示すのもいいですが、制度として機能していないことは厳しく批判すべきであり、個人の大変さを盾に制度の問題を看過することはあってはならないことです。

Covid19が広まってから2年余り、とにかく保健所がネックだったわけです。感染者数が増えると医療崩壊するから検査を絞るという隠蔽をしたり、高熱が続いていても検査させなかったり、これまでの日本の感染者数は保健所が恣意的に差配していた部分が大きいです。検査にしても足元の都内の検査数は行政検査だけで1日4万人レベルにまで達しており、検査及び分析がそれだけの数に対応できるようになったのは最近、というわけでもないでしょうから、やれば出来るのにやらなかった何かの意思、判断があったということです。

ボトルネックをパスして医師による判定ですが、それでも発症者だけしか把握できないこと、また「擬陽性」(ただの風邪やインフルエンザを拾ってしまう)の問題もあります。検査における「擬陽性」は針小棒大に論って検査を否定してきた向きは、今回の「見做し陽性」も厳しく批判しないと平仄が合いませんが、そうではないところに「為にする」ものを感じます。
Covid19は無症状の時期の感染力が一番高いという特徴があるわけで、特に感染から感染力を持つまでの期間が短いオーマイクロン系は無症状のうちに把握して分離しないと「スプレッダー」が市中に溢れるわけですが、そこは置き去りの対応です。ちなみに「5類厨」は把握を事実上しない、文字通りの「対症療法」ですが、それこそ検査が機能不全の足下の状態が「5類厨」の目指す世界であり、町医者で見ればいい、ということになれば感染力マシマシの時期の患者が町医者経由でスプレッダー、スーパースプレッダーになります。

ただ検査については何度も言いますが、ATKの併用が必要です。PCRは確定診断であり、ATKを自分で実施してスクリーニングすることが重要です。全部が全部PCRはさすがに資源の浪費です。正常化する過程で入出国者のPCR検査がどうしても不可避ですから一定の余力を残す必要があります。またリスク行動を取った人の確認や「足止め」としてATKを活用することでスプレッダーの蔓延を防げます。

ところが日本ではATKが不足している、医療関係者に優先、と厚労相が依頼する事態になっています。
各国ではATKはイベントやそれこそ飲食店の入店時に使うレベルで大量消費されるツールという認識ですが、日本ではそうではないようです。これ、明らかに政府の怠慢というか、政府を含めて検査と名の付くものは何が何でもできるだけ実施しない、という歪んだ発想が支配しているということです。

もちろんATKの品質問題はありますが、各国では今回の日本の「見做し陽性」のような確定判定に使うのではなく、ここで陽性が出たらPCRに回る、という流れであり、ATKの段階では若干の誤判定が出ることを織り込んでいます。
タイでもドラッグストア、コンビニでも十分に手に入る状態であり、企業が出入り業者に周期的な実施を依頼したり、飲食店や商業施設、ホテルでは従業員に定期的に実施させるとか、ATKを「活用」しているわけで、陽性が出たら指定の直通ダイヤルに連絡して医療機関でのPCR検査、という流れでうまく分業しています。

タイでは中国製がメインという問題はありますが、やらなければ誤判定も正しい判定もないわけで、たとえ確率が5割であってもやらなければ確率ゼロという比較すらできないのではリスク評価のイロハも出来ていません。
ATKによるスクリーニング、ゾーニングがそこそこ機能しているから感染者数の増加は倍々ゲームではなく1割程度がせいぜいで増減を繰り返すわけで、検査をしない日本、反ワクチンが一定数いてマスクなどの防疫行動をしない欧米が倍々ゲームで一本調子で増加している、というのに対し、検査と防疫行動がそれなりに実施できていれば倍々ゲームという事態にはならないようです。

日本は急速な接種と自主的な行動抑制で「第五波」を感染拡大中に押さえ込みましたが、今般の「第六波」はブースター接種も進捗が遅く、急激に暗黒面に落ちています。逆に前回夜の街でのクラスタ発生にかかわらず規制が遅れるという初動に失敗してそれまでの「封じ込め」が日本を超える感染拡大になったタイは、今回はなんとかコントロールできている状態です。前回との違いはまさにATKであり、把握が拡大を抑えると言っていいでしょう。




「風土病」の意味

2022-01-28 23:07:00 | 時事
タイ保健省が2022年末にもCovid19を風土病として扱うと発表しました。
パンデミックではない、とタイでは扱うということですが、さっそく英国の「首相たちのお楽しみを糊塗するための緩和」を称賛する各種規制に辟易している向きからは大歓迎の声が上がっています。

まあ「風邪」と同根ですから根絶は困難とはいえ、各国と歩調を合わせないで「風土病です」とした場合、各国は若干残っていても風土病宣言をしなければ、この病気はタイ固有の病気と見做されるリスクがあります。
現在もWHOはCovid19に対し暫定的にイエローカード(Covid19以前は黄熱病だけ対象)の使用勧告を出していますが、これがタイとの行き来だけイエローカードの問題になってしまう可能性があるわけです。現在黄熱病流行国への渡航だけでなく、流行国からの入国にイエローカードの提出が要求されますが、Covid19が正式にイエローカード対象となり、タイがその対象、となったら大変です。

そうなったらインバウンド依存のタイの経済はお先真っ暗になるわけですが、そこまで考えているのか。
例えば日本から海外に行く際に、タイだけCovid19ワクチン接種が要求される、という事態になるのです。
これがあるから各国は風土病として扱うことも極力避けるでしょう。

なお現在タイは渡航用の「ワクチンパスメ[ト」を発行していますが、表紙が黄色になっており、記載内容はイエローカードの条件をほぼ充足しているので、実質イエローカードです。(医師の自署などイエローカードとするには不足している部分があるが、接種は総てトレースできるのでサインは可能でしょう)





嫌いなものが相手なら歴史修正も辞さず

2022-01-27 22:08:00 | 交通
Covid19による観光業界の疲弊に対し、高速料金の減免をすべきという意見が出ています。要はかつての「1000円高速」の復活ですが、交通論の界隈では非常に評判が悪いです。
ただ今回は運輸業界も極めて苦しい状況にあるので、経営問題になっていない高速道路会社(や地方公社)にアドバンテージを与えるやり方には慎重であるべきでしょう。

それはそうとしても、「1000円高速」に対する評価は10年以上経ったこともあり、はっきり言えば「ウソ」が罷り通っています。
リーマンショックによる景気クラッシュへの対応として2009年3月からスタートしているのですが、その当時の政権は自民党の麻生内閣です。(2008年9月~2009年9月)

ところが民主党政権の施策と紹介する人が後を絶たないわけです。民主党政権は麻生内閣が総選挙で敗北して下野した後後であり、確かに民主党政権は「高速道路無料化」を謳っていましたが、実際には「1000円高速」を踏襲し、当初の2年限定から延長したものの、東日本大震災の復興財源確保を理由に2011年6月に中止するまで続きました。
民主党政権は確かに高速料金無料化を打ち出しましたが、結局実現していません。正確には2010年6月からNEXCO所管の一般有料道路の大半と高速自動車国道のうち地方路線の一部を無料化しましたが、中央道富士吉田線、舞鶴若狭道、岡山道のようにまとまって無料化された区間はそれなりに効果は出ましたが、あとは地方路線の末端区間が中心ではほとんど影響はなかったのです。

さらには「上限2000円」とか思い付きのような案を打ち出してきましたが、インパクトも無く、そして震災復興財源の壁で「1000円高速」も中止になると、民主党案も当然沙汰やみになり、そして自民党政権の復活となっています。地方末端区間を中心に1年間試行した程度で、「1000円高速」も民主党政権の手柄として横取りする論者は何なんでしょうね、悪質な歴史修正主義者といえます。

一方で高速道路や自動車交通大嫌い、の勢力が「1000円高速」の意義(意味)と効果を歪めているわけです。
民主党政権の「高速料金無料化」は恒久的対策であり、「1000円高速」の負の効果と歪められて伝えられているものの大半は「高速道路無料化」でのマイナス面が強く懸念されるものです。一方で「1000円高速」はリーマンショックへの景気テコ入れ策であり、地方観光業界へのカンフル剤としての目的意識を持っているわけです。当然デメリットもあるのは百も承知で、だから2年間の期間限定となっていたわけです。

そもそも「1000円高速」の制度すら正しく認識されていないわけです。
普通車と軽自動車が対象で、適用は土休日のみ、上限1000円に達するまでは5割引で、さらに首都圏、関西圏の「大都市近郊区間」は対象外で、この区間に絡む利用は距離比例で日中3割引、深夜5割引となり、ターミナルチャージを除いた金額を1000円(以内の料金)に加算する、というものでした。

「1000円高速」の悪弊として喧伝されているものに、渋滞が激しくなった、というものがありますが、首都圏の主たる渋滞区間は概ね大都市近郊区間内で発生しており、そこに限って言えば「1000円高速」での変化はあまりないわけです。もちろん遠出するインセンティブは働きますが、これまで高速を使っていなかった層が使って初めて根元部分の需要は増えるのです。
確かに渋滞が激しくなった区間もありましたが、地方の暫定二車線区間(当時だと上信越道の長野新潟県境区間や、磐越道の新潟福島県境区間、岡山道など)での発生が顕著であり、逆に大都市近郊ではそこまでの渋滞多発ということはなかったです。そもそもここまでしても総需要はそこまで増えなかったわけで、高速道路が安くなったことで高速道路にクルマが集中し、それまで高速料金を忌避したクルマで賑わっていた並行する一般道が空くという現象もよく見られました。

公共交通機関への影響にしても、フェリーが大打撃、という主張はフェリーが普通車、軽自動車の利用がメインだったのか、という根本的な話になるわけで、それこそリーマンショックによる貨物流動の減少による影響を「1000円高速」に転嫁して国の補填を得ようとでもしていたのでしょう。

本四道路も「1000円高速」の対象でしたが、通行料金が大きく下がったことでようやく架橋した効果がフルに享受できるようになったという面もあります。本四道路が高いから本来転廃業補助をもらって退出していたはずの航路がライバルとして存在して(しかも橋の通行料を横目に高止まりだった)、本四道路の税金処理などで1兆円規模の負担を強いられていたのが正常化したわけですが、そこは無視して「苦しい」だけ強調です。

あるいは鉄道にしても需要喚起や「1000円高速」対応をするでもないばかりか、「1000円高速」は今でいうところのサブスクですが、鉄道版サブスクともいえる青春18の利用を図るでもなく、JR西日本はあのタイミングで「ムーンライト」シリーズの運行を終了しているなど、恨み言を述べながらその実は客を選んでいたという事実はどうなのか。これも絶対に触れません。

「1000円高速」はデメリットが確かに発生するが、当時は未曽有の経済危機だったリーマンショックに直面して、景気を立て直すための劇薬として導入されています。実際に「巣ごもり」に歯止めがかかり、また「1000円高速」でお出かけしよう、という記事がメディアを賑わせるなど効果は大きかったのです。

それを考えると実績ある施策を今回のCovid19によるリーマンショックどころでない危機への対応として期待するのも当然であり、そこで期待されない公共交通は日頃の施策が招いた「身から出た錆」というしかありません。
ただ今回は運輸業界も壊滅的な打撃を受けており、パイの食い合いになってしまうのは問題でしょう。ただそこは運輸業界への支援策を工夫することで、クルマが無い層への支援にすればいい話で、否定ではなくブラッシュアップの方向に進むべきです。それをしないで否定してくるのは、高速道路の整備やクルマの利用を蛇蝎のように嫌ういつもの姿勢です。

なお、高速料金無料化は、「民主党政権もいいことをした」という歴史修正主義者が「あの政策が実現していれば」とバラ色のように言いますが、「1000円高速」の弊害が恒常化するし、民主党政権が無為無策で深度化させたデフレそのものです。無料であれば短距離利用が増加して道路容量を圧迫しますし(「1000円高速」は1000円に達するまでは通常通り(ただし3割ないし5割引)に距離比例での徴収になりますから、制度設計としても優れている)、「似て非なる」という評価が最適です。





リスクとモラルの相克

2022-01-26 22:31:00 | ノンジャンル
三役以上レベルの実力者が取的として土俵に上がるという想定が無かったのは確かに格闘技としては問題ですね。
とはいえ実力の衰えで陥落していくのではなく、ケガや病気で陥落した場合、回復したら実力はあるわけで(まさに照ノ富士)、それはどうするのか、という論点になります。無給という経済的制裁で済ませるのも手ですが、地位が保全されるというのは大きいわけで、それこそワンチャンスでつかんだ地位を保全されたら無給が何場所かあっても大歓迎という力士も多いのでは。そうしたモラルハザードが懸念されますし、ケガや病気での陥落とのバランスが取れなくなります。

朝乃山のケースは引退勧告みたいなものであり、三段目陥落でもしがみつくというのが想定外、という見方も出来ます。
もちろん「不祥事」でのペナルティ基準がはっきりしていないのも問題であり、今回の英乃海などのような「大甘」に見える処分(案)も基準が無いことによる弊害です。

どうしても実力差による負傷リスクが問題であれば、不祥事や負傷、病気陥落の場合は「○○格付出」というような特別席を設けて、その下には落ちない代わりに再出場までそこにいた場所で昇進の条件を変える、という対応でしょうか。下位でなら勝ち越せるけど幕尻でも幕内ならそこまで簡単ではないとはいえ、戻ってくるまでには本来時間がかかるのですから。
そして負け越したら陥落してただしその瞬間に縛りは消えます。次の場所勝ち越して再昇進すれば縛りも無くその先に行けるという感じ。不祥事の場合はそれに無給を絡めるという対応です。

十両との入れ替えは確かに大関1人増で平幕1名減ですね。一山本と剣翔の関係は、西14枚目で5点の負け越しと西16枚目で3点の負け越しですから、1名だけ残すのであれば剣翔が残念ながら、となるのはやむ無しでしょう。ただ平幕が1名減ですから両方ともですね、確かに。東龍は西5枚目で3点の勝ち越しで入幕はラッキー過ぎますが。(中下位で大勝ちしてのラッキーはまだ説得力がありますが、9番に過ぎませんからね)

三役もよく考えたら悩ましいです。
隆の勝が西小結に留め置きとしてあと3名ですが、東筆頭で9番の若隆景が東関脇、西関脇は西6枚目で12番の阿炎ですかね。東6枚目で11番の豊昇龍は7点の勝ち越しだから若隆景の方が上でしょう。

残る東小結は豊昇龍でしょうが、東5枚目で10番の阿武咲も微妙です。勝ち越しの点数と枚数の関係ではでは豊昇龍が上に出ますが、1枚差で勝ち星としては1番の差ですし。
三役が総崩れ&大関昇進で空きがたくさん出るのに、東西の2枚目が8番で勝ち越していながら筆頭止まりということになりそうですね。普通なら1人はすんなり昇進するでしょうに。