Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

法の不備を見つけたのなら

2024-09-26 21:41:21 | 時事
「パワハラ」「おねだり」知事が失職を選びました。さすがに全会一致の不信任決議というのに史上初の解散返しは無理筋と悟ったんでしょうが、新しい議員が自分を支持する保障はないし、それどころか知事を擁立した勢力が議席を失うことでよりいっそう「反知事」色が強まるのも必至ですから、県議選はやるだけ税金の無駄です。
まあ失職を選んだところに「私は悪くない」という強い意思が見えるわけで、無反省のまま出直し選挙に出るつもりのようです。

さて最近、自殺した告発者の前西播磨県民局長の「通報」が法で規定された公益通報でないから保護されない、という主張が目につきます。
確かに知事が認めているパワハラは罰則につながらないので対象外というには法制度上は正しいと言えます。一方でハラスメント行為を対象とした告発は公益通報として保護されないので、「犯人」が大手を振って懲戒できるというのは明らかにおかしな話でしょう。それと当然の話として公益通報に該当するかどうかは第三者が判断すべきであり、そうでないといわゆる「泥警」や「自己決裁」になりますから公平性が全く担保されません。明らかに法の不備であり、骨抜きにするものです。対象の拡大と保護の徹底が必要です。嫌がる人が無数に湧いてきそうですが、今回の事件の帰結を踏まえると、手当をしないという結論はあり得ません。

また、告発内容のうち優勝パレードを巡る補助金支出のみが対象となるという話もありますが、当事者は口が裂けてもキックバックとは言わないでしょうから「懲罰につながる違法行為」とするには手間も時間もかかるので、「おねだり」が実は対象にしやすいのです。
県や県知事という「公」に対する県産品の「プレゼント」を私した横領としか思えないものが確実に存在します。その意味では「おねだり」にこだわるのは論点外しでおかしい、と再三主張している向きは、実は欠陥法で立証が難しい「公益通報」に関する法令違反の「突破口」を誤魔化そうという動きにも見えますね。

なお、公益通報が民間で行われた場合の通報対象は、法令違反でかつ罰則付き、というのは実務的には見当違いになります。
法人における行為の判断基準は法令違反だけではなく「定款違反」が最も重大なものとして存在しますし、社内規定違反もまた当然懲戒対象となります。内部統制が機能していない、ということはこうした内部ルールの問題である方が多く、それが適用除外となるのであれば、お手盛りで誤魔化されやすい「内部通報」や、それすらない「職制として設置されている通報」しかないわけで、制度が機能しない、違反行為の摘発が事実上不可能、ということを意味します。

なお定款違反は両罰規定どころか罰則そのものがありませんから、定款違反の取引を告発しても保護対象になりません、ってアホな、という話です。会社の財産を侵害するなどの結果があれば話は別ですが、直接的に定款違反を罰則の対象とはしていません。監査役などの監査報告書では再三再四「法令と定款の違反はない」と宣誓しているのにです。

メディアでもっともらしく語っている法律家や法曹も、制度はこうですぅ、というだけならAIでも出来る話です。
制度趣旨がこうで、問題点がこうで、現状は適用が難しいのであればどうあるべきなのか、というようなソリューションまで示せて初めて専門家でしょう。



意中の候補のためならなんでもする

2024-09-26 21:39:41 | 時事
自民党総裁選がいよいよ明日となりましたが、メディアの「応援団」も露骨ですね。
あれっと思ったのが、国士様御用達系のBS番組で、ネトウヨ系が泣いて喜ぶ強硬論をぶち上げている候補に対し、中韓との外交が壊滅するという批判を軸にした番組を流したこと。本来ならこの人しかいない、という感じで持て囃してもおかしくないのに、なぜか中韓に阿るように批判したわけです。一瞬朝日かと疑いましたし。

結局これは思想信条ではなく党利党略というか、国士様御用達系が実は保守でも何でもなくアメリカマンセーということに忠実な行動です。
この候補が伸長したら、決選投票に進めなくなるのは間違いなく「セクシー」候補です。立民が元首相を立てたことで、党首討論が悲惨なことになるという危機感が強まったのか、「セクシー」候補の支持が急減しているわけで、それだと困るということなんでしょう。

「セクシー」候補の父親が首相の時、スローガンだった「自民党をぶっ壊す」どころか日本をぶっ壊したわけです。
ライドシェアとかいかがわしい改革屋のツールも大賛成ですし、後ろ盾の前首相も日本の破壊に余念がなかったわけで、「ポチ」政策を担う「セクシー」候補の失速は絶対に避けたいところです。
とはいえ国会議員に人気はないとはいえ党員人気が高い元幹事長を追い落とすことは不可能なので、国士様系を追い落とすしかないのです。だから自社に最も親和性の高い候補を、中国の主張を全面的に取り入れて追い落とそうとする不可解事が発生しています。


もう節操も何もあったもんじゃないという状況ですね。



まさかの選挙戦はあるのか

2024-09-25 21:25:25 | 時事
立民代表がひと足先に決まりましたが、元首相が代表の座に返り咲きました。
ただ「政権を取る」という目的が前面に出過ぎて、野党間で全方位外交をする感じですね。特に今逆風吹きまくりの維新との連携も否定しないわけで、万博問題にパワハラ・おねだり知事の「主犯」として国民の指弾を受けるべき存在と手を組むと言い出すだけでリスクなだけに慎重な対応が必要でしょう。

一方の自民党総裁選はまさに首相を選ぶということになりますが、注目を集めて刷新感を出したところで解散総選挙に持ち込むという観測が強いです。
兵庫県では県知事選(場合によっては県議選が先にある)もあるだけにおなかいっぱいなんですが、この総選挙で不穏な記事が出ていました。

都知事選でまさかの2位となった前安芸高田市長が立民代表の選挙区から出る、と言っています。
ということはまさかの千葉14区からの出馬宣言となるわけですが、何とも迷惑な話です。あのNHK党の党首の経歴ロンダリングを許してしまった船橋市の東部を主たる地盤とする選挙区ですが、有権者のリテラシーに難がある場合、前安芸高田市長が票を集めて「野党」が分散してしまい、結局政権与党が議席を確保という結果が懸念されます。

一方で船橋市の東部、新京成線沿線は元首相の地元であり盤石の強みを見せています。郵政選挙でも唯一野党の選挙区での議席を確保したくらいの強さを見せていますから、都知事選での著名人とはいえ前安芸高田市長が付け入るスキがあるかどうか、という楽観論も強いでしょう。
しかしネット時代の選挙戦、都知事選でもさぞや有能なガバナーのように宣伝にこれ務めた結果の票数をみるに、相当数が「騙される」のを織り込まないといけません。どうあがいても勝てないから旧千葉4区から北部を分離した旧13区の設立、そして今回の14区と二転三転させて地盤を切り崩している感じですが、場合によってはまさかの政権与党の「漁夫の利」の芽も出てきます。

まあ政党というよりも個人票なので、旧13区では元首相票が消えた民主党候補はあっけなく負けています。その個人人気をどこまで切り崩せるのか。
不幸中の幸いとして、都知事選後に相次いでボロが出て能力にも疑義が出まくったのですが、選挙となるとネット界隈を駆使して「お化粧」するんでしょう。もしこの対決が実現したら、大阪における維新の占有のように、選挙区の有権者のリテラシーが強く問われる選挙になります。



なぜ鳴らぬ国民保護サイレン

2024-09-25 21:23:59 | 時事
中国が太平洋に向けて模擬弾搭載のICBMを発射して目標付近に着弾したそうです。

太平洋に着弾させるには日本の領土上空を通過する必要がありますが、我が国で国民保護サイレンが鳴ったというような話は聞きません。
同じように弾道ミサイルをぶっ放す北朝鮮には容赦なく鳴らしていますが、何で中国だとこうなんでしょう。以前波照間島近辺のEEZ内に着弾した際も及び腰でしたし。

そうそう、イスラエルによるホロコーストもそうですよね。最近ではレバノンでヒズボラのポケベルに工作して大量殺人を実行していますが、イスラエルの仕業とは決して言いませんし、大量殺人があったことすらなかったことにしていますね。大規模空爆で500人以上が一気に殺されるという大量殺人もそう。ヒズボラだからと言って独立した主権国家で爆発物を用いたテロや大規模空爆が正当化できるんでしょうかね。ここにも見事なダブスタです。



居座りと曲学阿世

2024-09-24 22:03:25 | 時事
パワハラ、おねだり知事の進退が大詰めを迎えていますが、史上初の解散返しまで踏み切るかどうか。明らかに悪い意味で歴史に名を刻むことになるだけに、名誉欲が露骨な知事も二の足を踏んでいるように見えます。二重代表制とはいえ、県議会全会一致の不信任という民意の重みは大きいですから。

さて、この知事がしきりに「県民の負託」を語っているわけですが、4年間の任期を通じて県民の負託は不変という前提で語っているわけです。
民意が不変なら不信任もリコールも起こり得ないのですが、それが制度化されているというのは、任期を通じて負託が不変ということは無いという証左でしょう。

こういう任期満了まで居座ろうとする姿勢ですが、せっかく掴んだ権力とその甘い汁を1分1秒でも長く味わいたいということなんでしょうね。支持される政権与党にそのようなセコイ考えの持ち主は少なく、民主党政権がその典型でした。党幹部が「4年間のフリーハンド」などとほざいたわけで、しかもそれがマニフェスト記載の政策であるならまだしも、マニフェストに無い「裏メニュー」にご執心という最低の対応でしたから。ちなみにこういう厚顔無恥でいまなおその総括もしない政党を全面的に支持したのが朝日で、政策を変更したり裏メニューを持ち出すことに対し、初志貫徹よりも臨機応変とこれも厚顔無恥に支援したわけです。

ちなみに今回の立民代表選で代表に選出された元首相ですが、解散総選挙に打って出て大敗して下野したことに対し、「戦犯」と批判する人が少なくありません。
しかしその批判は分不相応に権力の座に就いた左派系からが専らであり、まさに「4年間のフリーハンド」で社会を破壊し、メリットをチューチュー、というあさましい姿勢が失われたということでの批判と言えます。

さてこの事件で最近知事の言い分を明らかに肯定しているメディアが目立ちます。
改革屋が巣食ってたり、維新と懇ろな在阪局の力が強いとことか、必死になって知事の実績ガー、と持ち上げています。また学者先生を持ち出して公益通報者保護法違反とは言えない、と極めて法律の解釈を狭く取っての応援も目立ちます。まあ規定がないからやっていい、というようなのを行政も学者も言い放つのであれば、欧米の契約書のようにあらゆる横紙破りを想定した法律を作るしかないですね。

そもそも「コンプライアンス」の意識が爪の先ほども無いわけです。「法令順守」であれば守っていますと胸を張っているような話ではありません。法令は守って当然、いや、守るのが義務で選択の余地はありませんから。
じゃあなぜ「コンプライアンス」というのか。それはこの知事や学者先生のような「書いてなければいい」というようなスタンスを排除することなんですけどね。権力者を告発したら権力者がそれが公益通報か判断する、という結論にはならない世界です。

そもそも法律が出来た時に参画した学者が否定しているわけで、法の趣旨に照らし合わせてどうなのか、という基準は大きな話ですけどね。
危険運転罪を骨抜きにした司法と同じやり口です。法の趣旨を無視して適用対象でない、と極力狭く解釈しているという点で。