今年もルミナリエに行って来ました。
見に行った9日の金曜日、訪問先での仕事を終えて山陽電車の直特に東二見から三宮まで乗ったのですが、平日夕刻の事業所退勤ラッシュとあってかなり乗っています。それでもいつもは空席がいくつかあるのに今回は全く空いていません。
まあ明石まで我慢、と思ってたんですが、明石でも降りません。着席客が腰を上げず、降りるのは東二見組がほとんど。
おまけに乗り込みも目立ちます。予想外の展開に驚きながら悄然と立っていましたが、舞子公園でも空かず、通常なら事業所関係の社宅が多い垂水での降車が目立つのに、手近な席が空かず、立ってる他の客に座られて、と結局板宿まで座れませんでした。
このまさかの事態、実はルミナリエ見物の流動と重なったという特殊条件で、元町で一気に空いたのですが、高くて遅い山陽電車で座れないとなると良い所がありません。
(今年の正面ショット)
さて今年のルミナリエ、来場者数は342万人と昨年比1万人の減少。平日夕方の点灯時間を30分繰り下げたのが原因としていますが、2回ある週末のうち前半の天候が微妙だったこともあるでしょうし、そもそも「横ばい」という評価で良い数字です。
訪問当日は通常なら元町の大丸前から柵に追い込まれて三宮中央通りを京町筋で折り返すのですが、今年は元町駅付近で追い込まれ、南京町のあたりまで南下して折り返してから京町筋までの往復ルートとなっており、人出も多かったですね。
(東遊園地は円形の広場だけではありません)
今回の色彩は赤が目立つ感じで、アクセントが効いています。東遊園地の彩りが例年に比べてやや多い感じで、さらに希望の灯りに手を合わせる人も多かったのはほっとしました。
「1.17」の時には気になったタワマンも今回は背景に気を回すこともないので気にならなかったです。
(希望の灯り)
時節柄と言うか、東日本大震災への募金も出ていましたが、同じく時節柄というのか、ゆるキャラがあちこちに出没しており、元祖格のはばタンに加え、市のキャラであるコーベアーに本四高速のわたるくんと出しゃいいってもんじゃないのですが、それなりに人気を集めていました。
(ご存じはばタン)
ルミナリエといえばマイブームなのがスクラッチくじですが、例年黒字になるとか当たる確率が高いのですが、今年は渋く、10枚買ってようやく末等が1枚と散々。10枚単位で買わなかったので、全滅の可能性もありました...
(これがコーベアー)
さてここからは批評です。
毎度ながら無粋なのが「立ち止まらないで下さい」という警備員。今年は立ち止まると寄って来て邪魔をするという荒業に出てましたが、大丸の横を通り、光のアーチのある通りに曲がるところで、人の流れから外れて写真を撮っているのまで規制するのはいかがなものか。
三井住友銀(旧太陽神戸)前のベストャCントもBGMが聞こえないほどの大音量でひっきりなしで「警告」していますが、そこまで押すな押すなの状態でないし、みんなそこでいったん立ち止まって進むだけでスムーズに流れているのに、警備だけが空気を読めていない格好です。
2001年7月の朝霧駅前の大惨事の影響が大きいのでしょうが、神戸最大のイベントでここまで無粋な対応というのは観光都市としての神戸の魅力や評価に関わる話です。
(光のアーチの中)
それでも警備が愚直に安全を第一にしているのであればまだしも、光のアーチの撮影をあれほどまで拒んで進ませておいて、光のアーチに入ると沿道の商店への出入りは自由で、営業活動で足を止めさせるのも容認。さらに募金のお願いもしてますし、東遊園地方面からの逆走も咎めません。
これでは真面目に元町から歩いてきた観光客への嫌がらせにしかなりません。
誰もが納得しない警備のやり方を変えないと、ホスピタリティが零点のイベントといえます。
ちなみに嫌がらせというと、光のアーチを抜けて東遊園地に入ったところの高台が、光のアーチを見返す「裏ルミナリエ」のャCントなんですが、ここも人だかりがして危ないことはわかりますが、一部の写真マニアを除けば入れ替わり立ち代りでスムーズに流れているのに、今年は「お立ち台」を閉鎖したばかりか、写真が綺麗に撮れないように妙な半透明の幕をちょうど被るように中空に這わしていました。
(中央に被っているのが見えますでしょうか...)
嫌がらせもここまで来ると「ご立派」としか言いようがないですが、足許、観光客を呼べるようなイベントも観光の目玉も少なくなっている状況で、まだこんな高飛車の観光対応をしているのでは、遠からず見捨てられる日が来るかもしれません。
さて、前々からルミナリエ周辺の商店がルミナリエを迷惑行事のように批判していることを批判してきましたが、先日とある商店主の方からご意見を頂きました。
商店側もルミナリエそのものに反対しているのではなく、その運営方針に異を唱えているだけ、というのが主な趣獅ナすが、確かにそういった問題があることは承知しています。
上記のように訪れた人の立場に建たない独りよがりな警備もそうですし、商店に迷惑にならないように、しかし東遊園地をゴールにする動線を確保するのなら旧居留地のもっと浜手の通りを使えばいいのに、それも考えない対応は、主催者側の運営方針の拙さに起因すると断言できます。
特に会場の移設は、浜手に下げれば行列を収容するスペースを確保しての入口を南京町あたりに出来ますし、そうすれば入退場者の動線を自然な形で三宮~元町の商店街経由に出来て、経済効果を磐石な物に出来るのですが、現状は狭いエリアをやたら歩かせて、良さげな商店が見えても柵があって行けない、という悪循環です。
しかも東遊園地に誘導した後は夜店の中を通らないと帰れない構造にしているのは、市内の商業よりもテキヤ優先なのか、という感じであり、商業側との溝をさらに深くしているのでは、本当にこのイベントを神戸市民、経済のためにやっているのかを疑いたくもなります。
(東遊園地)
今月はルミナリエ期間の後、クリスマス近くまで毎週末三宮を訪れていますが、ルミナリエ期間中とその後では人出が全然違います。
さらに言えばルミナリエ期間中ですら大阪あたりの人出に比べると寂しいという感もあるわけで、それが現実の神戸経済だと認識すれば、まず何をすべきなのか。
上記のように主催者側の拙さもありますが、やはり地元も自らこのイベントをどうすれば生かせるのか、という視点で主催者側に対案をぶつけるくらいの自主性がほしいです。
厳しい物言いになりますが、神戸の風土として、恵まれた観光などの資源に胡坐をかくというか、積極的に事を起こすということが少ないように見えるのです。