Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

岡山のバスを見る(後編)

2018-05-30 23:54:00 | 交通
現地で気づいたんですが、県バス協会の刊行するバスマップはきちんとめぐりんを掲載していました。
ドレミ前のバス停案内にも記載があり、協会員である八晃はさすがに無視できないのでしょう。


(ドレミ前の案内にはめぐりんも掲載)

一方で駅構内などに設置され、ネットでも情報提供をしている「えきバス時刻表」は「巧妙」で、東口、西口のロータリーに乗り入れている便しか掲出しないため、めぐりんは出てきません。


(えきバス時刻表はロータリー乗り入れ便のみ)

一部のドレミか高島屋前だけ停まる便も側杖ですが、駅ロータリーに入る便の多くは続いてドレミ前の「岡山駅前」に停まる格好なので、ドレミの情報を出さなくてもめぐりん以外の事業者には実害がないため、利用者が選択肢を奪われる案内が罷り通っています。(皮肉にも両備の益野西線もロータリーに入らない系統に該当する)
だいたい、路線バスが東口ロータリー、西口ロータリーのほか、ドレミ前の3か所から出る、という基本情報が提供されていないのです。えきバス時刻表は公共による整備だけに改善が急務です。

めぐりんにケチをつけるのであれば、そのサービスを提供できていなかった既存事業者の不明と商才の無さをまず恥じ、批判すべきでしょう。とはいえめぐりんがオーバーストア状態を加速させているのも事実であり、めぐりんが市内の「水平エレベーター」に徹することにして、各社の郊外線と乗り継ぎ割引などで連携する。各社はイオンや表町への乗りつけをめぐりんに任せ、駅を拠点とする輸送形態にする。益野線と日赤線は既存事業者に任せる。という感じでしょうか。正直後楽園輸送もめぐりん(レベル)で十分であり、「水平エレベーター」の一族として整備すべき存在です。

ちなみにせっかく西大寺に行ったので、会陽で有名な観音院を見てきたんですが、公共交通での訪問を全く考えていない状態ですね。「公共交通の在り方」と大見得を切った両備は、「祖業の地」での利便性をもう少し考えるべきでしょう。赤穂線の駅も両備のバスターミナルも「街外れ」で、観音院までは1km前後の距離を残すが、思い出したころに走る牛窓方面のバスがかすめるくらいで観光の対象となるエリアへの交通機関がありません。


(赤穂線は盛況でした)

そのせいか、日中の訪問時には、30分ヘッドの電車目当ての利用者は多かったのに、10分ヘッドのバスはその1/3どころでない少なさで、益野線が新橋で折り返すのも合理的判断に見えてきます。

(後方R2バイパスの向こうは西大寺の街)

この交通機関の配置はそれこそ西大寺鉄道の当時から同じであり、赤穂線開通で西大寺鉄道がバスになった時もそのまま。バスセンターも立派ですが行く先も時刻表も乗り場のメ[ルにあるだけというのは致命的な不親切です。


(モダンなバスセンターだが使い勝手は)

観音院もクルマで行くしかないという認識なんでしょうか、会陽で裸の男衆が埋め尽くす境内が駐車場になってしまい、埋め尽くすのがクルマでは会陽の熱気を想像することも難しいドッチラケ状態は、「これがあの西大寺」とそれなりにやってくる観光客の期待に沿えているのかどうか。有料拝観エリアを持ちながらどこで志納するかも不明な観音院も含めて、もう少し考えたいものです。それこそ「西大寺めぐりん」でも走らせたいものです。


(境内が駐車場? ベンチみたいなのは会陽の観覧席)

余談ですが土曜日は両備の1日乗車券を購入し、玉野市方面にも顔を出しましたが、市内で岡電に結構持ち替えていることから、同じカラーのバスが来てもよく見ると「岡電バス」とあって乗れないとか、ヲタが持ち上げる割には使い勝手がよくなかったです。


(よく見ると岡電バス)

渋川特急やR30経由のバスで玉野市内へ往復では元が取れませんし。(私は値段が格段に高い上山坂経由便に試乗したので元は取れました)


(児島湾の締め切り堤防上を行く)

もう一つ、神姫バスが始めて、両備グループが根づかせた回送バスの「すみません回送中です」の表示ですが、評判が高い半面、実際に街中でバスを待っていると、これってどうよ、と思うようになりました。


(話題になった「すみません」だが)

文字数の関係で「すみません」のフォントが小さいケースが大半ですが、これを遠目に見ると、「○○経由■■■」のような表示に見えるのです。字幕と違い視認性が悪いこともあり、バスが来た、と思ったら「すみません」でぬか喜び、という体験をすると、岡山エリアではシンプルに「回送」としか出さない宇野バスのほうがありがたいと感じますね。
営業車は系統や経由をごちゃごちゃ書くので、わずか2文字だと回送とすぐ分かりますから。


(シンプルイズベストでは)



また動く前線

2018-05-30 22:47:00 | 時事
「もり」で財務省が改竄前文書を公開しましたが、いろいろな事実が明るみになったことで擁護派がなんか必死になって論点をすり替えたりしてますね。

その典型というか象徴が首相夫人の関与。「首相夫人付」の役人がコンタクトしたことがはっきり書かれており、首相夫人という「地位」を活かして陳情というか口利きをしたことはもはや疑いのないところであり、伝聞や写真を理事長が使っただけ、首相夫人が直接関与していた証拠はない、という擁護派の「前線」が突破された瞬間です。

理事長のために首相夫人が動いた、ということはシャレにならないので、陳情、口利きを争点にすることを避けて、財務省は要求を容れなかった、首相夫人が動かしてはいない、だからOK、と論点をすり替えています。

動いた時点でいわゆる「実行の着手」であり「アウト」ということが分かっていない、というかわかっているから必死になってずらしている。結果が出ていなければ何をやってもOKなんですか? という子供でも分かるおかしな論理です。

「かけ」の認知の時期の問題もそうですが、陳情、口利きを含めて地位を使って結果を動かそうとまではしていなかったわけで、普通に「問い合わせをしました」「話を聞きました」と言えばそれ以上のことはなく、「かけ」のハードルの問題はグレーですが、首相が個別に制度設計をするはずもないだけに、行政を歪めたとは判定できないので、話はとうの昔に終わっていたはずです。

しかしウソまでついて事実を話すのを拒み続けてきた。「関与していない」「聞いていない」と自分でハードルを上げてしまった。国会でウソをついてきた、という別の、しかし重大な問題が今の論点です。
政治家はウソをつくのも商売のうちですが、それは「解散しない」といった類の話であり、過去の事実にウソをつくのは政治家の許され得るウソではありません。


夏場所が終わり

2018-05-28 22:08:00 | ノンジャンル
夏場所が終わりました。正直言ってまさかの大関獲りだった栃ノ心が13番という見事な成績で直近3場所37勝と堂々の昇進を確実にしました。過去25戦負け続けという北の湖に対する栃光のような白鵬戦での勝ち星も、なかなかお目にかかることが出来なくなった力相撲の末の決着であり、内容も見事です。

しかし優勝は鶴竜でした。白鵬戦のように一気の出足と引き付けで持っていく実力がありながら、ややもすると手を抜いてしまう取り口が無用の批判を招いており、今場所も琴奨菊戦での変化はその象徴ですが、追う立場としては負けられない、勝つ義務があることも配慮すべきでしょう。
その意味で関脇の優勝を許さなかったことは綱の意地と言えますが、白鵬の衰えがはっきりしている中、大関不在、稀勢の里の休場という「ライバル不在」で圧涛I強さを感じないのに優勝というのは、全体のレベルが相当下がっているのでしょう。

「上位不在」で栃ノ心以外の三役が物足りないですね。平幕上位も勝ち越しはしましたが目立つものがなく、2桁勝利は西11枚目の千代の国までいないというのもどうでしょう。この手の「どんぐり」は十両でよくあるのですが、幕内で低レベルなフラット化でしょうか。
御嶽海があと1番勝っていれば、というところですが、現状では「上」を狙えるとは到底言えませんし、「次」が見えません。栃ノ心も古傷を抱えており、短命大関の懸念が強いので、「次」が見えてこないのが問題です。

怪我で十両に落ちていた阿武咲が格の違いを見せつけた十両優勝で来場所は平幕中位まで来そうですが、どこまで暴れるか。十両優勝を競った琴恵光も新入幕が確実ですが、こちらは26歳とちょっとトウが立っているのが懸念材料です。

あとは遠藤。せっかくの小結が怪我で期待に応えられませんでした。途中出場で下落幅を下げようとしたんでしょうが、中途半端な出場で悪化させる(完治しない)先例があるのにこの無理はどうか。再出場後の勝利はなく、疑問が残ります。

そして照ノ富士。元大関が幕下陥落を確実にしてしまいました。
怪我をだましだまし相撲を取っていたのが破綻した格好で、大関で連続2桁を上げた後、角番になる、陥落する、そして、と出場したがやっぱりダメで途中休場が実に4場所続き、大関陥落後は白星も上げられずに関脇1場所、平幕1場所で十両へのスピード陥落。陥落後も皆勤はしたが負け越しで、今場所も途中休場で再出場はしたものの勝ち星なしで幕下陥落となります。

まだ若いから、と師匠は言いますが、膝の故障に加え内臓疾患まで抱えている今の状況で相撲を続けられる状況にないわけで、まさか1年くらい休んで序ノ口からのやり直しともいかないでしょう。幕内経験者で序ノ口まで陥落して相撲を取ったのは史上1人しかいません。(今は幕下まで盛り返して現役です)

昔大受が年寄株の手当てが出来ずに十両で1場所取って引退した時に「元大関たるものが」と批判されましたが、その後番付だけ残した把瑠都は別として、十両で相撲を取ったのは雅山だけで、それも1場所、幕下陥落が確実になってその場所限りで引退しており、元大関が幕下で相撲を取るということは、横綱のように地位の失陥=引退という明確なルールがないとはいえ、あってはならない空前絶後の事態です。
さらに言えば、幕内最高優勝者がその後幕下で相撲を取ったこともまた無いわけで、まさに「出処進退」が問われます。



「もり」も負けじと

2018-05-24 22:09:00 | ノンジャンル
「かけ」が大きく火を噴いているなかで、「もり」も負けじと爆弾を炸裂させていますね。
無いはずの記録が大量に出てきたなかに、首相夫人付の役人が首相夫人からの理事長に便宜を図れないかと言われた、という陳情?が出てきました。便宜を図ったかどうかではなく、首相夫人が第三者に便宜を図るように陳情したということ自体が問題なのです。首相夫人付という自分にしかないルートを使っていますし。

また財務省内ではあの小学校の名称が首相名であることが共通認識になっていたわけです。
最終的な申請時の名称が違うことを論ってフェイクニュースだと騒いでいましたが、国士様御用達新聞ですら寄付金の募集時に首相名での学校名を記載した、という証言が掲載されているわけで、最終的に申請時に差し替えただけでしょう。現地を見ればわかる話ですが、校舎に掲出されている学校名、「瑞穂の國」から改行して「記念小學院」とあるのが、行頭を揃えるでもなく、1字下げどころか丸々4文字あけて、つまり「國」の右下に「記」が来るというバランスの悪さが何を物語るのか。


(4文字分の「空白」は? そして「穂」だけ新字体の中途半端も気になる)

全く重ならない状態で2行に分けるくらいなら、1行で良いのに、なぜ4文字分空いているのか。
ここに首相名が入るのではと国会質疑でも出て、首相は否定しましたが、学校側はつける気満々だった、ということでしょう。さすがに首相も止めてくれ、という心境でしょうが、首相名入りの校名はフェイクとはいえないことが、今回の発掘された文書からも証明された格好です。

まあこれも「前線」の話になるわけで、首相名はフェイクだ、と大騒ぎしていた「前線」がはるか後方になるわけですね。昨年「かけ」の話が出たときの文科省文書がフォントがどうのとか捏造だとか、ネット雀だけでなく国士様御用達新聞の名物論説委員もドヤ顔で紙面に書いていましたが、今足下の愛媛県の文書に対して同じようにフォントがとかコピーが粗いとか捏造説を吹聴しているのをみると、はるか後方になってしまった当時の「前線」での勇ましい主張がどうなったのか、と問いたいです。