Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

敬えと言われても...

2016-11-30 22:35:00 | 交通
ネットで優先席を譲れという老人と若者の口論の一部始終を記した動画が話題になっていますが、若者側がアップしたこの動画、恣意的に切り取った疑いが払拭できないとはいえ、頑として譲らない「確信犯」の若者側に一定の支持があるわけです。

こうなると世も末、というのが「政治的に正しい」姿勢なんですが、現実の世界では「そうなってしまうのも致し方なし」と思わせる出来事が結構目につくのです。
折も折、私自身今週に入っての帰宅時に、「老人」の傍若無人とまでは言いませんが、およそ「弱者」の振る舞いとしてどうか、というケースに連日遭遇しただけに、思わされるところが大きかったです。

平日夜の通勤電車で何とか座れた、あるいはダメだった、という悲喜交々が毎日電車ごとに繰り広げられるシーンの中で、列の最後方からどやどやと乗り込んできた高齢の女性の集団、疲労の色が顔にありありと浮かんでいます。
優先席に行けばいいのに、と渋々譲る人が出る、のではなかったのですが、まあそれは当然でしょう。デパートの買い物袋を提げての帰り道と思しきケースですら「渋々」なんですが、この集団はそろってリュックを背負っており、ハイキングの帰りとみられる集団だったからです。

足下も覚束ないように疲労の色を顔に浮かべて、と取り繕っても、遊び帰りで、しかもハイキングとはお元気な、というしかないわけで、「家に帰るまでが遠足」じゃないですが、目的地まで頑張ってね、としか言いようがありません。
朝の電車でもこれからハイキングや街歩き、という集団を目にするわけですが、そういう集団に限って始発電車に並ぶこともせず、発車間際に乗ってきて、あわよくば席を譲って貰おう、という態度がありありですから始末に負えないわけです。途中で運よく席が空くと「ナントカさん!ここここ!」と仕切り人が周辺の空席に集団を座らせるわけで、目の前の人が座るという暗黙のルールもなんのその、「年寄りだから」と弱者ぶっても、だったら遠くまで遊びに行くな、と言いたくなるわけです。

あるいは始発電車もある駅でわざわざ座れない直通電車に乗ってきた高齢の男性。
鵜の目鷹の目で席を探しても空いているわけがないのですが、吊革にぶら下がって、肩を落として背を曲げて、さも「疲れました」という感じでいますが、乗ってくるときには座る気満々で身のこなしも軽やかだったのを見逃していません。

こちらの老人は少し離れた席が空いても、目の前に立つ人を押しのけて座るような図々しさはありませんでしたが、たまたま途中で目の前の席が空いて座れました。それはよかったんですが、そこからがいけません。
夕ラッシュ時の混みあう電車なのに、足を投げ出してくるわけです。曲げられないというわけではないのは、足を投げ出しっぱなしではなく、畳むこともあることから明白なんですが、まあ基本的なマナーもご存じないようです。

こうした世代は、年齢的にいわゆる「団塊」周辺なんですが、戦前、戦中派の老人の頑固だけど行動は確かだった姿とのギャップが、最近特に「老害」の言葉とともに問題になっています。
たまたまなのかもしれませんが、例示した2つのケースともに、明らかに弱者を「演じている」としか見えないように、かつての老人が過剰なまでに持ち合わせていた公共性や遠慮というものがすっぽり抜け落ちていることが、足下の「老人批判」が発生している源泉と言えます。



学校でリスクを高める必要はない

2016-11-29 01:16:00 | ノンジャンル
都教委が都立高校の水泳授業における飛び込みを禁止したことに対し、過保護だとか果ては水泳をやらなくなるといった批判が起きています。一部メディアでは柔道やラグビーといった部活動への忌避感とセットで、スメ[ツをする子がいなくなる、と煽っていますが、リスクに対する感性の低さをこれほどまでに示すものもないでしょう。

そもそも高校での水泳の授業で飛び込みを教える必要はあるのか。全校生徒が大会に出るようなレベルに達することが指導要領の内容であれば必要でしょうが、そうでないでしょう。飛び込みをしなければ泳げない、という相関関係にない以上、飛び込みは必須とは言えません。

だいたい、教育現場でのプールは水深が浅いのです。飛び込んでもリスクが低い水深を確保したら、泳げない生徒が溺れるリスクがあるわけで、プールの水深を片勾配にしていない限り、浅い端部で飛び込ませることはリスクが高いのです。
そしてその「実績」として毎年重大事故が発生しているわけで、ひとたび事故が発生すると頸椎などの損傷による下半身や全身の麻痺という不可逆かつ悲惨な事故が多いという事実もまたリスク回避を強く促すものです。

それでも水泳は基本的な体育のメニューですから、水泳そのものを外すという選択肢はありません。
しかし必修にさせられている柔道(厳密には剣道などとの選択制)、クラブ活動としてのラグビーはどうなのか。クラブ活動であれば、「親の過保護」と批判して何をさせたいのか。リスクや能力を判断して自分で、そして保護者が判断することの何がおかしいのか。メディアをはじめ批判者が万が一の際に責任を取るわけもなく、一生重篤な障害を抱える子供と、介護する親だけが取り残される悲劇だけが残ります。

その意味では前にも批判しましたが、柔道の必修はいつまで続けるのか。受け身を学ぶことで助かることもある、と寝ぼけたコメントをメディアは伝えていますが、だったら受け身だけやればいい話です。投げられる、叩きつけられることを前提としたハイリスクな内容を「授業」でする必要があるのか、という話に過ぎません。

競技人口ガー、という問題も、だったら余計に競技を続ける意欲のある人がやればいい話でしょう。
その魅力をどう伝えるのかは競技団体の仕事であり、リスクを懸念する保護者の説得は、リスクの分析と回避策の構築をするこれも競技団体の仕事です。

水泳のようにそれ自体は生徒総てが学ぶべき技能であればともかく、他の競技で代替がきく、無理にその競技をする必要がない、というのであれば、リスク等を勘案して採択するだけです。
やりたければ自由意思に任せるだけであり、それとて学校現場でリスク回避などの対応が難しければ取り組むべきではない。単純な話です。



復興支援し損ねの記

2016-11-28 23:57:00 | 震災・災害
土曜日に12月10日の復旧を控えた常磐線沿線に行ってきました。


(浜吉田駅に進入する試運転列車)

試運転が結構な頻度で行われており、内陸移転とともに高架化された新線を試運転電車が走り回っていましたが、一方で廃線跡は草に帰りつつあったり、嵩上げの下に消えようとしていたわけで、特異なケースでの「廃線」を示していました。


(新しい高架線を行く。坂元℃R下間)

さてその際に、富岡と南相馬(小高、原町)と相馬で買い物や飲食をしたのですが、浪江に仮設商店街が出来ていた、という情報を帰宅後に知り歯噛みしています。そろそろ降雪が気になる季節でもあり、かつ12月10日の常磐線復旧の試乗が優先と考えており、次回は公共交通利用の予定なので浪江には行けません。ですから訪問できるのは来春の夜ノ森の桜見物を兼ねて、という頃でしょうか。


(夜ノ森の桜。2015年4月)

浪江はR6沿いのローソンしか物販はないと思っていたのですが、この情報です。


(浪江のローソン。2014年10月。後方の役場内に「まち・なみ・まるしぇ」が開店)

まだ宿泊滞在は許可されていないので日中のみの営業ですが、その「まち・なみ・まるしぇ」には飲食店もあり、有名な浪江やきそばも試せるようなので、見落としは残念です。なにせR6から商店街のある町役場前を通り、駅前を見てから浪江ICに抜けており、真ん前を通りながら、の話でしたから。


(東町エンガワ商店街)

ちなみにこちらは買い物をした小高の「東町エンガワ商店」ですが、広野の「ひろのてらす」(イオン広野)、楢葉の「ここなら商店街」同様、物販は食料品も含めて日常品オンリーですが、オリジナルTシャツや、原町で「復活」した「菓詩工房わたなべ」の商品も置いており、ささやかながら小高土産も購入できます。(小高商高プロデュースのお菓子は道の駅南相馬で発売。駅からだと1㎞程歩きますが…)


(ひろのてらす。2016年4月)

ついでに情報として挙げると、飲食は広野と南相馬(原町)の間にあるのは、楢葉の「ここなら商店街」、富岡の「さくらモール」と浪江の「まち・なみ・まるしぇ」となります。(「ひろのてらす」にも飲食店がありますが、広野町内はR6沿線も含めてお店が結構開いています)


(さくらモール)

コンビニは楢葉にセブンとファミマ、富岡にセブン、浪江にローソン、小高にファミマとなっています。


(ここなら商店街。2014年10月)

「エンガワ商店」は小高駅すぐ、「ひろのてらす」「ここなら商店街」も広野駅や竜田駅から歩ける距離ですから、公共交通利用でも訪問できます。「ここなら商店街」はいわき駅とを結ぶ新常磐交通の復興支援バス(平日の火木土に1往復)の起終点となる楢葉町役場バス停のすぐそばですから、バスの試乗時にも有効です。


(楢葉町役場にて。2014年10月)




九州場所が終わり

2016-11-28 23:35:00 | ノンジャンル
一年納めの九州場所は久々の鶴竜の優勝で幕を閉じました。横綱が「久々」では困るのですが、それが横綱とはいえ「三番手」の悩みでしょうか。場所前は豪栄道の綱獲り、高安の大関獲りが話題になっていましたが、早々と暗雲が立ち込めた挙句に中盤には消滅、豪栄道は「クンロク」、高安に至っては負け越しと、両者とも来場所に持ち越しどころか一から出直しです。

その興味をつないだのは、というと微妙で、せいぜい新入幕の石浦の快進撃くらいでした。
横綱も白鵬、日馬富士とも11番と物足りなく、締らなかった場所と言えます。

琴奨菊、豪栄道と賜杯を抱いただけに、稀勢の里にも期待が集まったのですが、やはり注目が集まるとからっきし、といういつもの稀勢の里であり、3横綱を撃破しての12番は立派ですが、このシラケ場所こそ初優勝のチャンスだっただけに、平幕に3敗という不甲斐なさが悔やまれます。来場所の綱獲りも、という声も上がっていますが、先場所が10番で今場所が2差をつけられての「準優勝」では、来場所全勝でも見送るべきでしょうね。逆に今場所の12番を足鰍ゥりに、今後の2場所で13番以上の優勝と準優勝であれば、連続優勝でなくても昇進させていいかもしれません。

だいたい、稀勢の里の「年間最多勝」も胸を張れたもんではないわけで、69勝ということは1場所平均11.5勝。これは横綱どころか大関でも微妙な数字です。最低でも平均12勝の72勝はないと恥ずかしいでしょう。まあ昨年は白鵬が休場したのに66勝で年間最多勝になっているなど、場所によっては60勝台の最多勝もあるようですが、72勝未満や休場以外の負け越しがある場合は「該当なし」とするくらいでないと、数字遊び、数合わせの虚しいタイトルです。

大関陣は琴奨菊が負け越し、場所ごとにカド番が出てくるという「互助会」全盛期のような状況になりつつありますね。
三役も隠岐の海、御嶽海ともにまだ家賃が高い状態となってしまい、「次」がみえません。
平幕では正代が突き抜けるかどうかの見極め状態ですが、遠藤の負け越しは意外でした。特に最終盤の連敗は何なのか。この程度で終わる力士ではないのですが。

今場所のトピックスともいえるのが石浦の快進撃。筋肉質の引き締まった身体、千代の富士を彷彿とさせる肩の筋肉で人気急上昇ですが、終盤「実力者」と顔が合うと連敗というのは、残念ながらまだそこまで強くないということでしょう。
小兵ながら力はあるので、十両の宇良とともに大型化著しい角界に新風を巻き起こす存在として期待されますが、「上を狙う」というと微妙で、さらに一皮むけるかでしょう。

ちなみに来場所ですが、平幕下位は落ちて3人というところなので、西十両4枚目の大栄翔は8番ながら上がりそうですが、東5枚目の宇良は同じ8番ですが無理でしょう。平幕下位が崩れていたら分かりませんでしたが。平幕東8枚目の佐田の海が3番止まりですが、これを落として宇良を上げるか。いや、十両は東6枚目の大砂嵐が9番(2つの休み)なので、上げるなら大砂嵐か。営業的には宇良を上げたいでしょうが、大砂嵐との関係もあるので、両者上げずに佐田の海は命拾いかもしれません。



新装なった千葉駅を見る(後編)

2016-11-27 17:37:00 | 交通
再び中央に戻り、改札を出ます。


(目玉のエキナカは別デザインで宣伝)

今回のリニューアルで一番気になっていた部分が、これまで東口ヘは東を向いた階段を下りて改札を抜けるということ。


(新しい改札はかなり西に寄った印象)

方向的には矛盾のない動線になっていたのが、いったん西側に向かって階段を上がり、向き直って中央改札を出て、大階段かESで駅広へ出るので、平面ベースでも50m位遠くなり、さらに上下移動が1階層から3階層になったことで、駅前に出るのは確実に遠くなったということです。


(改札からESや大階段まで距離があります)

全体に空間が広いせいもあるのか、大きく見えることで遠くも感じます。慣れもあるのでしょうが、普段遣いの人はどう判定しているのか。バスとの乗り換えだと1本違ってくる、となるとバスや電車の頻度によっては大惨事ですし。


(千葉公園方面に出るのは便利になりましたが数的には...)

それと中央改札から地上へのアクセスのうち、正面と南側にある地上への階段とESは一気に2階層分の長さか、と思いきや、1階層ずつ2基に分けて、途中で踊り場よろしく歩かせるのはいかがなものか。


(途中での乗り換えと踊り場が)

そこにエキナカへの出入り口があるから、という話もありますが、高速ESで一気に輸送すべきところ、商売優先の嫌な作りです。


(正面から見た大階段とES)

モノレールも改札階と「同じ3階」というのが売りですが、実際には半階層、いや、一般家庭的な視点だと1階層分くらいの高低差があります。


(ちょっと同一平面というのは...)

それでも地平改札まで降りて、モノレール改札階まで上がるのよりは近いのですが、中央改札経由で平面移動が遠くなったのにくわえ、通路が狭目で、印象的に遠く感じます。


(大階段とESの降り口の脇。意外と狭くて距離を感じます)


(モノレール改札から見たJR方面)

さらに京成乗り換え通路がありますが、モノレール改札脇からこれも狭い通路と、心証的に遠いですし、営業時間帯が限定されているのでは利便性が十分とは言えません。


(京成連絡口はさらにその先)

ちなみにモノレールへの通路、ペリエの入口が左右にあるため、OPEN後は営業時間帯の通過は結構しんどいかも。


(左右に店舗が開いていたらどうなる?)

京成との乗り換えも、中央改札を出て大階段ではなく右手の南側の通路からESで降りれば近いですが、結局例の横断歩道に出るわけで、これも遠く感じます。


(南側へはこの通路)

流動が分散されるとは思いますが、南側の階段やESは通路幅自体も狭いですし、横断歩道前のスペースも狭いのが気になります。


(南側から見たES等と京成駅。着地点は横断歩道の手前)

まあモノレールにしろ京成にしろ、JRとの乗り換えがどの程度あるのか、という話であり、そうなると主力と目されるバスとの乗り換えが「遠く」なったことはどう受け入れられるのかでしょうね。


(西口との間を結ぶ通路が南側にあるのは何のため?)

商業施設との行き来という面では、三越が来春閉店し、「中心街」もセンプラはとうの昔に消え、パルコも間もなく閉店と、回遊性も何もない状態です。


(旧改札へのシャッターは開きません)

その意味では千葉そごうの一人勝ちではあるんですが、ペリエの延床はそごうより広いわけです。グランドオープン前なので何ともいえませんが、千葉の特徴を踏まえたお店や品ぞろえになるというペリエは楽しみですが、「外が遠くなった」こととあわせて、駅から出る必要がない、というくらいの利便性を確保しては、周辺の商業にとっては駅は集客のツールではなく迷惑施設になってしまいますが、そのあたりは市長など行政当局はどう考えているのか。モノレールとの乗り換えが便利になった程度で喜んでいる場合ではありません。



(おまけ画像。旧通路への階段にあった昔からの警告ャXター)




113系はここでもようやく消えますね...