Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

ザルな水際規制が招く不条理

2021-04-30 22:23:00 | 時事
インド由来の変位種が警戒されていますが、水際対策がザルに過ぎるから対策が取れないんですよ。
インドからの入国者に対する規制として、入国後他の国からの入国同様に抗原検査を行い、3日間の待機義務を課してPCR検査を行う、とまで来て、その後はトータル14日間の自主待機で、とあくまでなんちゃって自主待機を原則とするというのは、いったい何を考えているのか。3日間強制的に待機できるのであれば、14日間も可能でしょう。コストの面では世界中どの国でも自腹ですよ。隔離検疫は。
※当初入国時の検査、3日間の待機義務と書いていましたが、入国時は抗原検査、3日間の待機後にPCR検査を受けることになります。ただしそこで陰性であればその後入国起算14日までの自主待機であることには変わりありません。

で、ここがザルだから在留邦人の帰国にまで批判が集まるわけです。しかも難癖をつけて強制送還ですからね、日本人であっても。これ、今回のCovid19で入出国規制が始まった当初、ビザが切れたけど母国も入国を認めない、という人が空港で生活している、という話題がありましたが、在留邦人もこうなるリスクがありますよ。ビザを抹消して帰国便に搭乗したのに強制送還された場合、例えばタイの場合、ビザが抹消され、抹消後出国までの残留許可を使い切っており、ビザも特別入国許可は取得していないこの手の送還者はどうなるのか。現時点ではビザなし入国は一切認められておらず、ビザがあっても特別入国許可が必要です。

イミグレ通過が出来ないんですよ。出戻りだからといっても、ビザがありません。陰性証明の再取得までの暫定許可を現場で出すのか。それで対応できるとしても、隔離検疫はどうするのか。ホテルを使った隔離検疫(ASQ:代替隔離検疫制度)の予約は到着ビザのようにその場で手配できませんよ。提携病院の手配と完全防護の移動手段の手配も必要なんですから。あるいはタイ人帰国者に用意される代替ではない本来の隔離検疫で野戦病院のような感じで15泊16日の拘束を受けるのか。

陰性証明の再取得にしても、この状態で厚労省のフォーマットをどうやって印刷するのか。
渡航者の検査を扱う病院にアクセスしないといけませんし、隔離検疫場所から病院、そして結果が出るまでの宿泊も手配しないといけません。もちろん仕切り直しとなった帰国便も。

これは、きちんと国際標準に合わせて隔離検疫をしていれば、陰性を担保できますから(陽性なら入院かホテル療養)、追い返す必要もないのです。
そもそも日本人の帰国はこのタイミングだとCovid19の感染拡大による安全の問題が大きな理由になるわけですよ。感染症関係では多くの国がレベル3の渡航中止勧告になっている中で、まだ退避勧告のレベル4には至っていないとはいえ、残留しても大丈夫とは到底言えない状況です。となると陰性証明の取得とか言っている場合じゃなく、まず帰国すべき、という判断があるべきでしょう。特に帯同家族は。

レベル3の渡航中止勧告が出ている国から退避してきた在留邦人が、書類の不備を理由に(感染が理由ではないですからね)、渡航中止勧告が出ている国に帰れ(渡航しろ)というわけです。何たる矛盾か。
ちなみに最初に強制送還が出たのは欧州からの帰国者ですが、欧州もレベル3の渡航中止勧告ですからね。

足下、タイの感染拡大が深刻であり、特に在留邦人の多いバンコク都とチョンブリ県を含む6都県が「最高度厳格管理地域(ダークレッドゾーン)」に指定されました。バンコク都内最大のスラム街で大型クラスタ発生の報道もあり、いよいよ予断を許さない事態になることも想定されますが、一方で設備の整った病院は既に満床で、無症状者は外国人であっても野戦病院収容の可能性が出てきており、また病院は基本的には政府の指定になるので保険によるキャッシュレス対応が出来ないケースもあるようで、一時多額の治療費の立替(軽症でも数十万バーツ。日本円で100~150万円)が求められます。ですから感染時のリスクを考えて数万人単位といわれる在留邦人の帰国が大量に発生する可能性があります。(なおタイ人は無料)

そうなると書類の不備は無くて入国できても、なんちゃって自主待機に過ぎない「規制」しか受けない入国者が大量に全国に出回ります。特に特命全権大使の例を引くまでもなく、この期に及んでも夜の街に未練があるような我慢が出来ない人が少なくないのが悲しい現実なだけに、自主待機を全うしてくれるのか。

あるいは医師の勘違いを含め、陰性証明の不備が発生するケースも母数が大きければそれなりに出てくるでしょう。特に地方駐在の帯同家族の場合は、医療機関の質の問題もありますし。
バンコク都内の有名どころの病院も集中すれば受けてもらえないでしょうし。ただ出国72時間以内に検体採取して出国までに証明書を発行してもらうという制限が地味に厳しく、逆に地方では事実上対応が無理なので(出国2日前か前日に証明書を受け取り、バンコク・スワンナプーム空港に移動する必要がある)、バンコク都内の英語がようやっと通じるかどうかという病院に頼らないといけない可能性も出てきますね。

こうした問題も、普通に隔離検疫をしていれば問題にならなかったわけです。ちなみにタイでは帰国者は隔離検疫はありますが、陰性証明は不要です。国民を水際で追い返すという前提にはなっていません。



疑念ある数字だが大筋では

2021-04-30 22:20:00 | 時事
東京都が検査数の公表基準をこっそり変更していた件を指摘しましたが、3日間の移動平均と言いながら、とんでもないインチキをしてるんですよ。

毎日Quoteする日にちが1日分ずつずれてくるのですが、検査数の集計の関係なのか、同じ日の検査数が徐々に増えます。まあそれは仕方がないとはいえ、最終的に(3日目に)1000人単位で増えたり、率にすると5割増しになっているのを見るとさすがにそれはおかしいですね。

そして休日の発表時に、前日の移動平均値をそのまま使っています。つまり、陽性率とかをここから計算しようとすると土曜日と日曜日の分母が一緒になります。偶然ではなく、同じ数字で計算しているんですから。

東京は五輪開催のために数字を操作している、という批判が根強いですが、こうした数字の取り扱いに疑義を生じさせることをしていたら、疑惑の払拭などできません。
まあ東京都の数字は言われるほど粉飾してはいないでしょう。関西の動向を見ればわかるように、移動、行き来が多い兵庫、京都など2府4県全体に拡散して感染者数のワーストを更新しているわけで、ひるがえって首都圏を見ると、神奈川、千葉、埼玉では関西のような状況にはなっていません。いやいや、3県を抱き込んでいる、というかもしれませんが、特に新しい千葉県知事は妥協しないでしょう。

ということは東京都の感染者数はやはり関西に比べると少ない、と言えるのでしょうね。
たまたまの僥倖に助けられているのか、馬鹿も目立つが母数が大きいので破滅的な感染拡大にまで至っていないのか。その意味では首都圏の3県では都内で見られるような我慢の効かない手合いはそこまで多く無いようでもあり(あるいは都内でやらかして帰宅しているのか)、偶然の産物とはいえ踏みとどまっています。

もう一つ、関西の場合は一足先に第三波の緊急事態宣言を解除したわけです。「まん延防止」までもタイムラグがありましたよね。そして解除段階では東京と違ってかなり低い水準まで持ってきていたわけで、その間の悪さもあるんでしょうね。安心して制限なく行動して「仕込む」時期が十分あった。さらに首都圏の延長に対する政府批判が湧き起こり、特に数字が低かった関西では「言うことなんか聞く必要なし」という空気も広まったわけです。そのため倍々ゲームのような増加を見てしまい、制御不能に陥ったのでしょう。

一方で東京や首都圏も緊急事態宣言の延長に対する反発はありましたが、まがいなりにも宣言下ということもあり、みんながみんな制限なく行動をするまでは至らなかった。そして解除から「まん延防止」までの間隔も短く、かつ関西圏の急拡大も見えてきたことで、「仕込み」が十分でなかったので、かろうじて高止まりの状態で踏み止まっているのかもしれません。



誰得のタイ国鉄再運休情報

2021-04-29 23:24:00 | 交通
タイ国鉄はCovid19感染拡大による利用者減少を理由に、4月30日から5月31日まで長距離列車を中心とした運転休止を発表しました。4月30日発の下り列車の対になる上り列車が翌日発の場合は5月1日発から運休ですが、報道では6月1日まで運休というものもあるため、運休スタートと同様6月1日発まで運休のものがあるようです。

運休対象は以下の通り。(*は翌日から/まで運休)

【北線方面・北本線】
特急7D/*8D ファランメ[ン<`ェンマイ
特急9列車/*10列車 ファランメ[ン<`ェンマイ
快速107列車/111列車/108列車/*112列車 ファランメ[ン<fンチャイ
普通207列車/*208列車 ファランメ[ン<iコンサワン
普通209D/210D ファランメ[ン<oンタクリ

【東北線方面・東北本線・ノンカイ方面】
特急25列車/*26列車 ファランメ[ン<mンカイ
急行75D/76D ファランメ[ン<mンカイ
普通339列車/340列車 ファランメ[ン<Pンコイ
普通439列車/440列車 ファランメ[ン<uアヤイ

【東北線方面・東北本線・ウボンラチャタニー方面】
特急21D/22D ファランメ[ン<Eボンラチャタニー
特急23列車/*24列車 ファランメ[ン<Eボンラチャタニー
急行71D/72D ファランメ[ン<Eボンラチャタニー
快速139列車/140列車/145列車/*146列車 ファランメ[ン<Eボンラチャタニー
普通419列車 ナコンラチャシーマ<Eボンラチャタニー
普通423列車 ラムチー<Tムロンタップ
普通425列車 ラムチー<Eボンラチャタニー
普通420列車/普通422列車 ウボンラチャタニー<宴?チー
普通424列車 サムロンタップ<iコンラチャシーマ

【南線方面・南本線】
特急31列車/*32列車 ファランメ[ン<nジャイ
特急37列車/*38列車 ファランメ[ン<Xンガイコーロック
特急39D/43D/*40D/44D ファランメ[ン<Xラタニー
急行83列車/*84列車 ファランメ[ン<gラン
快速175列車/176列車 ハジャイ<Xンガイコーロック
普通251列車/252列車 トンブリ<vラチャップキーリーカーン
観光911D/観光912D ファランメ[ン<Xアンソンプラディワット

【南線方面・南本線ナムトク支線】
普通259列車/*260列車 トンブリ<iムトク
普通485列車/普通486列車 ノンプラドック<iムトク
観光909D/観光910D ファランメ[ン<iムトク

【東線方面・東本線・サッタヒープ支線】
特別997D/特別998D ファランメ[ン<oンプルタールアン

【メークロン線・東線】
4303D/4309D/4315D/4317D/4321D/4323D/4327D/4341D/4347D/4302D/4308D/4314D/4316D/4320D/4322D/4326D/4340D/4346D
(17往復中9往復)

【メークロン線・西線】
4381D/4385D/4382D/4384D
(4往復中2往復)


運転を継続する列車

【北線方面・北本線】
特急13列車/14列車 ファランメ[ン<`ェンマイ
快速109列車/102列車 ファランメ[ン<`ェンマイ
普通201列車/202列車 ファランメ[ン<sッサヌローク
普通211列車/212列車 ファランメ[ン<^パンヒン
普通311D ファランメ[ン<宴塔Vット
普通301列車/302列車/303列車/304列車/317列車/318列車 ファランメ[ン<鴻bブリー
普通313列車/314列車 ファランメ[ン<oンパチ
普通401列車/402列車 ロッブリー<sッサヌローク
普通403列車/410列車 ピッサヌローク<Vラァ
普通407列車/408列車 ナコンサワン<`ェンマイ

なお快速109列車は、所定はファランメ[ン1345<`ェンマイ405のところ、ファランメ[ン700<`ェンマイ2110の日着便に変更されます。

【東北線方面・東北本線・ノンカイ方面】
快速133列車/134列車 ファランメ[ン<mンカイ
普通341列車/342列車 ファランメ[ン<Pンコイ
普通415列車/418列車 ナコンラチャシーマ<mンカイ
普通429列車/430列車 ナコンラチャシーマ<uアヤイ
普通431列車/432列車 ケンコイ<Rンケーン
普通433列車/普通434列車 ケンコイ<uアヤイ

【東北線方面・東北本線】
急行67列車/68列車 ファランメ[ン<Eボンラチャタニー
快速135列車/136列車 ファランメ[ン<Eボンラチャタニー
普通421列車/427列車/426列車/428列車 ナコンラチャシーマ<Eボンラチャタニー

【南線方面・南本線】
急行85列車/86列車 ファランメ[ン<iコンシータマラート
快速167列車/168列車 ファランメ[ン<Jンタン
快速171列車/172列車 ファランメ[ン<Xンガイコーロック
普通255列車/254列車 トンブリ<宴塔Xアン
普通261列車/262列車 ファランメ[ン<zアヒン
普通351列車/352列車 トンブリ<宴`ャブリー
普通445列車/446列車 チュンャ刀ハジャイ
普通447列車/448列車 スラタニー<Xンガイコーロック
普通451列車/452列車 ナコンシータマラート<Xンガイコーロック
普通453列車/454列車 ヤラー<Xンガイコーロック
普通463列車/464列車 パッタルン<Xンガイコーロック

【南線方面・南本線・ナムトク支線】
普通257列車/258列車 トンブリ<iムトク

【南線方面・南本線・スパンブリー支線】
普通355D/356D ファランメ[ン<Xパンブリ

【南線方面・南本線キーリーラッタニコム支線】
普通489列車/490列車 スラタニー<Lーリーラッタニコム

【東線方面・東本線】
普通376D ランシット<tァタケ
普通275列車/283D/276列車/284D ファランメ[ン<Aランヤプラテート
普通277列車/281列車/278列車/282列車 ファランメ[ン<Jビンブリ
普通371列車/372列車 ファランメ[ン<vラチンブリ
普通367D/383D/391D/368D/390D/388D ファランメ[ン<`ャチューンサオ
普通378D ファタケ<tァランメ[ン

【東線方面・東本線・サッタヒープ支線】
普通283列車/284列車 ファランメ[ン<oンプルタールアン

【メークロン線・東線】
普通4305D/4307D/4311D/4313D/4325D/4329D/4343D/4345D/4304D/4306D/4310D/4312D/4324D/4328D/4342D/4344D
(17往復中8往復)

【メークロン線・西線】
普通4383D/4387D/4380D/4386D
(4往復中2往復)


昨年の「第一波」の時の全滅に比べたらマシですが、その後は運行を継続した南本線深南部スンガイコーロックへの特急37列車/38列車が落ち、ハジャイの手前、カオチュムトーン以南の優等列車は快速しかないという状態に。
東北本線ノンカイ方面も快速1往復のみと厳しい状況です。
チェンマイへの快速が夜行から日着になるのは夜間外出禁止令を想定しているのでしょう。


目的に適わない対応

2021-04-28 22:32:00 | 交通
政府の要請で鉄道各社がダイヤ改正を前唐オしたり深度化させる感じで減便、終電繰り上げに踏み切ります。ただ、首都圏では申し訳程度の減便が目立つのに対し、関西圏は結構本格的に減便、繰り上げに踏み切るケースも目だち、地域性なのか感染拡大の程度の差なのか、興味深いコントラストになっています。

京阪がけっこう大胆で、日中毎時6本の特急や普通を毎時3本に半減し、準急は毎時6本ですが半分は枚方市止めと、基本各駅毎時3本という臨時ダイヤを土休日に実施するようです。

こうした取り組み、やらされ感がありありとしている首都圏と、これを機に、という感もある関西圏ですが、そもそもの趣獅lえたら、そしてそれに伴う弊害を考えたら、取り組みが「違う」んですよね。

外出抑制、という趣獅ナあれば本数を減らすよりも、運行時間帯を短縮して「足がない」状態に追い込めば外出も減ります。その意味では申し訳程度に1つか2つの運用を削りました、という対応は目的との関係に疑義があるわけです。

一方で運行している間は「密」を避ける方策が必須であり、そうなると「減便」は真逆の対応になります。
つまり、運行している間は増発、増結を行い混雑を避けるのです。
このあたり、バンコクの高架鉄道がラッシュ時の混雑が「密」に過ぎるとして増発することになったというエピソードと比較すると、減便で却って混雑、という日本の鉄道は迷走しています。



心構えが問題

2021-04-28 22:08:00 | 時事
規制があれば何とかして逃れようとする手合いが出てくるのは世の常とはいえ、あんまりとしか言いようがないですね。国ガー、自治体ガー、と言って正当化しても、感染の収束には全く近づかないわけで、そういう責任転嫁の姿勢が状況を悪くしているのです。

自粛要請には従いません、というほうがまだ潔いとしか言いようがないのが、「持ち込み可」で営業して事実上店内飲酒が出来るというもの。場所を借りてパーティーをするというのが問題になっていましたが、「持ち込み可」はこれで酒類は提供せず、時間も守ってるから給付金を、と言ったら詐欺ですよね。

都内がダメならと近郊に出かけてまで酒を飲むとか、涙ぐましいというよりもいじましい対応ですが、日本人のモラルというのも地に堕ちたなとしか言いようがないですね。自分は感染しないという根拠レスの自信でやりたい放題ですから。

この当たりは国民性もあるんでしょうね。タイなんか非常にはっきりしており、飲食店での酒類提供が禁止になると聞いたら今日が最後と繰り出して密な状態で大騒ぎをする欧米人とそのとり巻き的なタイ人。日本人もどちらかというと「最後だから」と繰り出すほうです。

一方でデパートなど繁華街の人出は激減しているわけです。屋台系の飲食スペースも同様。タイ人は規制発効や強化と聞いて駆け込みで欲求を満たすというよりも、早々に自粛しています。タイ人の中産階級以上がターゲットのこうした百貨店やモールはタイ人の外出自粛で閑散としているわけで、日本の報道を見ると全然違うな、としか言いようがないですね。

まあこれまでとは桁違いの感染者数が出てきているので、実は臆病なタイ人は即座にビビっているのでしょうが、そうした国民性もあって感染拡大が一定の段階で収束に向かうというパターンが確立しているのかもしれません。

これは「自粛警察」でもあるんですが、外国人がどんちゃん騒ぎをしている、と外国人が多い観光地などで規制の網をかいくぐってパーティーで盛り上がっていると住民から通報されて摘発されるというパターンが後を絶ちません。ちなみにタイの場合は「自粛」ではなく「法令に基づく禁止」ですから、違法行為の通報として正当な行為です。