Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

負けたくないという意気は分かるが

2023-09-30 20:28:57 | 交通
八戸駅を起源とする老舗駅弁屋の食中毒事故、状況は見えてきましたが原因が不明なままです。病原菌は突き留めていますが、その原因と繁殖経路です。そうなると原因究明があっての再発防止策ですから長引きますよね。そうなると経営にも影響します。昔からある名物駅弁は私も好きなんですが、このままだとまさかの事態での退場になってしまいそうです。過去には火事で廃業という駅弁屋もあり、自社の責任ではありますが、悲劇的な最後になる可能性が高くなっています。廃業した駅弁屋の名物駅弁を他社がレシピから懸け紙まで引き継ぐ、というケースも最近では目にしますが、せめてこの名物駅弁だけは残してほしいですね。

さて駅弁、それも輸送駅弁に対する消費者の心証が最悪の状態で、JR東日本が「駅弁味の陣2023」を開催するそうです。
急には止められないし、個々の業者の不始末で駅弁を衰退させるわけにはいかない、という心意気と意思表示かもしれませんが、いくらなんでも、というタイミングです。それこそ原因究明もまだなので、今回の食中毒の原因となったような行為や作業、工程は排除しています、というような具体的な安全安心を示せません。一般論的な注意をしています的な表明に留まるわけで、これは厳しいです。

特に参加する駅弁は写真入りで紹介されていますが、今回の駅弁と被るんですよね。偶然なのか意図的なのか、火が確実に通っている弁当、肉系の弁当が目立ちますが、海鮮系もあるわけです。しかも今回の食中毒は海鮮ではなくご飯が原因というのでほぼ決まりという状態だけに、海鮮を外したとしても安心できないという悩ましい状況です。しかも輸送駅弁や催事販売をするともありますから・・・



面倒だがやらねばならないインボイス

2023-09-30 19:56:27 | 時事
10月からインボイス制度が始まりますが、54万筆の反対署名を押し切るのか、と算数も出来ないで税務や記帳の話をしているネコババ連中が騒いでいます。法人数では170万社余りですから1/3程度が反対、というのは浅はかな考えで、面倒だとか手間がかかるという感想こそあれ、実施することそのものへ反対、という声は聞こえてきませんけどね。
要は個人ベースの署名ですから、54万社とは言えず54万「筆」と言っているわけです。個人ベースの署名であれば1億3000万人あまりの我が国においてどれくらいですかね。Covid19で接種延べ数が1億を優に超えているという母数に対し、分子の数字をさも多いように騒ぎ立てたやり口と一緒です。算数が出来ないのでなければ悪質なアジテーターです。

ネコババとか益税というとインボイス制度が分かっていないとかいうアジテーター、また、消費税は消費者ではなく事業者に課される税金だ、と言ってインボイス制度で課税事業者になると増税ダー、というアジテーター、色々いますが、何度も言いますが、益税をネコババできなくなった事業者が騒いでいるだけです。

判決ガー、とか言っていますが、個々の消費者が納税できないから、仕組みとして販売者が納税するだけです。販売行為全てに消費税を課す、すなわち生産者から卸や小売りを経て最終消費者への販売に総て消費税をかけたら二重課税どころじゃないことになるので、業として仕入れた業者は仕入れにかかる消費税を控除できる。こうすることで消費者が払った消費税を各段階で分担して納付できるのです。納税義務者は各販売者で何も間違っていません。最終的に負担すべき存在に向けて「転嫁」しているわけです。

なおその判決が出てかなり経った2017年、10%への消費増税対応で発行された、中小企業庁による、下請事業者に対する転嫁拒否の禁止を示したマニュアルでは、「消費税は、生産者から卸売業者、小売業者、消費者といった各取引の段階で価格に転嫁(上乗せ)されながら、最終的に消費者が負担する税金です。また、消費税は、税金を負担する者と納付する者が異なる間接税であり、消費税を実際に納付する義務は事業者が負います。このため、事業者が消費税分を取引価格に正しく転嫁(上乗せ)することは、事業者の利益を守るために欠かせません。」とありますからね。文字通り「はい終了終了」です。
※上記の判決にかかわる記載として「消費税を実際に納付する義務は事業者が負います。」とあるだけですからね。嫌らしいつまみ食いです。

また消費税に関する各種NGワードがありますが、販売業者の粗利にかかる税金、というのが消費税であれば、自分で負担するのが原則であり、「転嫁」などという言葉で負担を求めるのは論外のはずですが、「転嫁」がNGどころか「転嫁しません」がNGですからね。

また仮払・仮受や預り勘定で消費税を処理しているという会計の現状を示すと、会計はただの記帳のテクニック、とほざいていますが、会計と税務は基本的に一致しています。損金や益金の参入や繰延に関して税と会計の泣き別れがありますが、原則は一緒です。でないと会計帳簿の信頼性がなくなりますからね。会計が消費税を販売業者固有の租税公課の費目にしていない、売上は本体で計上している(税込計上も可能だが最終的には本体に収斂するようになる)、という消費税の処理というか性格を否定できないです。制度趣旨を無視した誤魔化しをしているから速攻でボロが出ます。そうそう、海外でVAT(付加価値税)と言っているのは転嫁ではなく粗利課税、と言っているようですが、TAXインボイスか適格領収書(中国の発票など)で納税申告が確定しますからね。VATの受払額とその相殺で計算します。

免税事業者が競争力を失う、といいますが、仕入れる側から見れば噴飯ものだということが分かります。
本体価格100円の物品あるいは役務を提供するケースで、消費税込みで110円を支払うケース。費用として計上されるのは100円ですからね。企業の会計もそうですし、車内での予算管理もそうでしょう。10円の仮払消費税は販売サイドの仮受消費税と相殺されます。免税事業者が相手であれば100円の費用計上だけで支払も100円。それだけの話と処理です。

いま騒いでいる人たちは、110円で販売しているんですよ。あるいは105円で、税込110円より安いでしょ、と言っているわけです。
もちろん非課税です、と正直に言っていたら、インボイスを導入しようがしまいが本体価格、すなわち費用計上は10円なり5円なり高いわけで、単純なコスト比較なら買いませんよね。ちなみにタクシーで適格事業者でない場合は、全額が旅費計上になる、という注意がありました。予算管理上約1割の差が出てきますから。

おそらく税込価格というようなことを言っていたのでは。非課税の請求書では110円とか105円の費用計上になりますからね。本体価格を100円まで下げないと競争力が無い、ただそれだけです。適格事業者でないことを理由とした取引停止は不可と言っていますが、高いものを買えというバカな話にはならないはずです。騒いでいる人だって、じゃあ自分たちが買い物をするとき、同じ商品で高い方を買いなさいと言われてはいそうですか、と言いますか、という話です。あるいは本体100円、税金10円で販売して、10円はどこへ行った、という業者がいるのでは、という話です。消費者が益税、ネコババと批判しているのは。

いやいや、税金として預かって納付しています、というのであれば、適格請求書を交付してください。本体100円と言う証明が必要になったんですから。相殺だから軽く見られていますが、これは一種の「還付申請」ですからね。我々の税金としてその後我々に還元される歳出の原資を払い戻すのですから、当然厳格であるべきでしょう。いろいろなところで我が国国民は税金に対する意識が低い、甘いと言われますが、インボイス制度はまさに納税者と税金による歳出の恩恵を受ける側でありながら、こうした声を一蹴しないあたり、やっぱりその批判を払拭できません。



総て大阪が身を切れ

2023-09-30 19:19:01 | 時事
2025年大阪万博の建設コストが1.8倍の2300億円に膨らむという試算が出ています。勝手に強引に招致した大阪府市、またそれを後押しした関西財界が負担するのであればまだしも、国の負担とか悪い冗談にも程があります。財界にしても、非上場オーナー企業であれば可能ですが、上場(公開)企業が本業とは関係ない万博にお布施というのは株主代表訴訟ものですよ。既に決まっているようですが、入場券の引き受けもそう。引き受けることになっている関西経済界の幹事会社でイベント券の引き受けや売り捌きを業としている会社はほとんどないでしょう。株主(やステークホルダー)に還元されるべき利益を万博に垂れ流すんですから、株主はもちろん、顧客も怒るべきです。その売値がいくら下げられたか、という交渉をすべきですよ。従業員も、労働者に分配されるべき減資を食い潰すのですから。

しかもこれには運営費は入っていないはずです。警備などにどれだけ使われるか。海外からのVIPへの接遇費もあるし、国費がどれだけ垂れ流されるのか。広く見積もっても「関西」以外に誰も頼んでもいないイベントなのに、連立入りをという欲目で宗派を送り、国費支出を決めた政府もそれで税金を取れると思うなという世界です。それこそ身を切る改革、とかいっている維新の主張がいかにまやかしかが分かります。税金にたかりしゃぶりつくすわけです。国民だけが身を切る改革ですよ。大阪には何かしらのおこぼれが来ますから、大阪が国にたかりしゃぶりつくす、冗談じゃありません。

いまさら返上できないんですぅ、というのであれば、開催にかかる設備、運営のあらゆる費用を大阪が負担すべきです。
当然予算、歳入は足りませんから、財政再建団体として地獄を見てください。大阪以外でも維新が牛耳ってる自治体は同罪です。住民は悪くない、とかどこぞの芸能プロダクションの性加害のようなことをほざく手合いが出るかもしれませんが、維新がのさばっているのは有権者が支持したからです。まさに民主主義のコスト、責任ですからね。復興住民税(事業税)のような特別税を大阪に課して回収していくのです。転居しても逃げられない、逆に転入しても課されない、まさに責任を果たしてもらう目的税です。

財界は株主代表訴訟が必至ですから法人としては払えませんが、協賛、支援の意思決定をした経営陣は私財をなげうっても弁済すべきです。賠償金ですから自己破産もさせません。

この期に及んでもなお五輪だなんだと言っている自治体もあるようですが、誰も望まない、頼みもしない巨額のイベントは、自分たちで最後まで負担する、という大原則で招致する、ということを徹底させたいものです。



夕張支線があればというお花畑

2023-09-29 21:27:51 | 交通
9月30日で夕鉄バスの江別地区と夕張地区を結ぶ路線が全廃になり、2つのエリアでそれぞれ運行する格好になります。
江別地区は札幌近郊の鉄道フィーダー路線ですが、あけぼの団地、南幌まで毎時1~2本見当とは言え、江別駅から先は新さっぽろ駅まで函館線にほぼ並行しています。その区間での利用もそこそこあり、野幌以東では函館線の線路を挟んで南北に分かれるとはいえ、JR北海道バスと中央バスが丸被りの状態です。南幌もJR北海道バスが北広島から伸びており、まあこちらは夕鉄バスの方が本数はあるのですが、ここは中央バスの札幌からの高速バス(江別東まで高速利用)が一番多く、存在意義が微妙です。江別-あけぼの団地くらいでしょうか、夕鉄バスがメインと言えるのは。

今改正で夕張へのアクセスどころか室蘭線沿線(栗山、由仁)へのアクセスも放棄した格好であり、その意味では石勝線夕張支線がどうのという論評は全く的外れでしょう。というか高速バスが南幌、栗山まで9往復、夕張まで3往復で十分だったといえるわけで、江別から鉄道に並行して新さっぽろまでの普通便3往復(栗山からは平日7往復、土休日6往復)と、由仁、長沼経由新さっぽろへの一般道経由急行便4往復の存在が極めて中途半端だったと言えます。
しかも夕鉄バス同士(普通便と急行バス)でりすた(南清水沢)で連絡している、つまり夕張市内で時間帯が極めて近接しているのですから対札幌方面の戦力としては本数の割りに使えません。これでは貴重な経営資源の無駄遣いです。

強いて言えば夕張市は南清水沢のりすたを拠点に再編する都市計画となっており、市役所も移転が予定されています。
炭鉱として栄えた昔の中心街だった本町を見捨てる格好ですが、生き残るためにはやむを得ないでしょう。ただ住民の反発が強く、市立診療所の移転先がりすた近辺ではなく若菜になったのは計画に綻びというか、集約しきれなくなる懸念があります。
それはさておき、札幌方面への足として唯一残る中央バスの高速ゆうばり号が若菜交差点を左折して本町方面に向かいレースイリゾートを終点としているのは早急に改めるべきでしょう。寂れたとはいえ本町中心部にも入らず、経営破綻したリゾートホテルまでというのでは誰が乗るのか。

最低限でも若菜交差点のすぐ南にある夕鉄本社ターミナルに乗り入れて夕鉄バス市内線との接続を図るべきですし、ベストは若菜、清水沢、清陵町を経てりすたまでの延伸です。
本町から若菜(夕鉄本社ターミナル)、清水沢、りすたを経て新夕張と夕張支線をほぼトレースする格好の市内線と、栗山経由で札幌を結ぶ高速バス、さらに新夕張からは石勝線という交通形態が今の段階でもまだ煮え切らない感じです。

夕張市の中心が南清水沢に移動していることで、新夕張にアクセスしやすいということもあり、今後は新夕張でのP&Rがメインになるのでしょう。南千歳、札幌まで特急が8往復ありますし、P&Rでなくても接続する市内線が11往復が確保されています。攻めの廃線が破綻したとか言っている人もいますが、まず夕張市の構造が変わっていること、また新夕張口では十分な公共交通が確保されている、という現状把握すら見えていないようです。そして残念ながら定住人口が少ないという現実も。

昔からの住民にとっては耐えがたいことなんでしょうが、袋小路(万字に抜けられるがワインディング)の最奥である本町は、南清水沢などへの移住を促すしかないでしょうね。大夕張地区が大夕張ダム、そしてシューパロダムで完全に水没し無人になったような「移住」は酷ですが、故郷を残しながら集住するというのを受け入れないと、総崩れしか残っていません。
南清水沢であればまとまった平地があり、石勝線新夕張、道東道夕張IC、R274も近く、そこへ集中するのが残された道ですし、ましてや夕張支線があったからとて本町が栄え、夕張が繁栄していたなんてことはありません。

なお、そもそも札幌への流動が多くなかった、ともいえるわけで、旅客流動が多ければ夕張鉄道も廃止にはなっていないはずです。1975年の廃止時点では栗山-夕張(鹿ノ谷)間は貨物営業だけ、同区間の旅客営業は1971年に廃止になっており、当時は紅葉山(現新夕張)から追分、苫小牧か岩見沢経由で札幌という国鉄に対して完全な短絡コースでしたが、廃止です。石勝線が開通するのは夕張鉄道栗山以遠の旅客扱い廃止の10年後、1981年ですが、当時は札幌大通りから出ていた夕張急行線(清陵町発着)も人気とはいえ本数が限られていました。炭鉱閉山が相次いだ1970年代中盤、そして夕張新鉱の事故を契機にビルド鉱も力尽きた1980年代の段階で、鉄道があってもどうしようもない状態だったのです。いや、だからこそ鉄道も消えたんですよ。





長期戦なのに対応が皆無に等しい異常事態

2023-09-29 21:26:35 | 交通
山陽道尼子山トンネルの追突事故による火災で、トンネル内装が激しく損傷したことによる通行止が続いています。
復旧のめどが立っていないということですが、天井版の崩落と火災が発生した笹子トンネル事故でも完全復旧まで3ヶ月かかっていること、また今回は長時間の火災にさらされたことからかなりの長期戦になりそうです。火災による構造物の損壊は極めて厄介で、オープンエアの環境であっても1週間単位での通行止になっています。(首都高小松川や熊野町の火災事故)

さて兵庫県最西端のエリアでの通行止ですが、代替ルートが非常に厳しい状況です。
現場を挟む播磨JCTと赤穂IC間の下り線が通行止になっていますが、播磨JCTは播磨道方面のみで、事実上手前の龍野西ICで流出するようになっています。龍野西ICからはR2にアクセスすることになりますが、R2は相生から有年、三石を通り備前ICで山陽道と再会します。(上郡は通らない。山陽線は有年から三石手前まで上郡へ迂回する格好)

ここには兵庫岡山県境となる船坂峠があり、また有年から船坂峠手前に向けての区間にも鯰峠という小さな峠があり、高速コーナーで処理されておりカーブが連続というわけではないですが、大型車が絡むと旅行速度はてきめんに低下します。
一方で赤穂ICは赤穂線沿いのR250からのアクセスとなるのですが、R250も網干から相生の間は入り組んだ海岸線を迂回する難路で、相生から赤穂の間もカーブが連続するルートで走りにくいです。ですから単純に龍野西から赤穂まで下道迂回とは案内出来ないようで、R250への迂回をしないように呼び掛けています。

赤穂へ行くくらいなら備前まで行った方が走り良いのですが、けっこう赤穂へ向かう車は多いです。なお赤穂と備前の間には帆坂峠があって(山陽新幹線も帆坂トンネルで越えている)、アップダウンがあり、特に長い下り坂となる上り線では赤穂IC直後のオービスでの速度低下もあり、追突事故が多発しています。
また高速バスも赤穂に向かっているようですが、なんで備前にしないんでしょうね。山陽IC前で途中停留所はない路線なのに。それとも船坂トンネルのサイズがスーパーハイデッカーには厳しいのか。いや、トラックが難なく通っていますから。

今回の通行止では龍野西と赤穂の間の下道迂回ではなく、中国道への迂回が呼びかけられています。神戸JCT、あるいは別払いの播但道経由、また播磨道経由で中国道に入り、北房から岡山道経由で岡山に出るか、三次から尾道道で尾道か、広島北から広島道で広島に出るかです。ただ中国道と山陽道が近寄る広島付近まで進まない限り両者の間は離れており、そこまで迂回しても、下道迂回で1時間程度渋滞してもまだ早い、というのが現実であり、山陽道と中国道のラダー効果を生かすようなケースは限定的です。

今回のような長期通行止のケースでは迂回ルートの利用を促すとともに、下道迂回に伴う流出時の料金調整(連続して走行したものとして計算)がETCで話はなされるのが通例ですが、今回は料金調整がありません。また四国方面だと瀬戸中央道経由ではなく神戸淡路鳴門道経由になりますが、区間によっては神淡鳴道経由の方が高くなるのですが、調整は無いようです。

やっているのは専用アプリで500円分のポイントがたまるとか、迂回ルートのSA、PAでの1000円以上購買時の200円割引とか、手間だしたいした金額にならないし、と斜め上にも程があるという感じの「対策」です。NEXCO各社の通行止発生時の対応は、JRと違い利用者本位の対応だったはずが、今回はJRだってそこまで酷くはない、というくらいの対応ですね。

そもそも関西圏での山陽道の利用は神戸JCTからではなく、第二神明からバイパス群を経ての山陽姫路西か龍野西からの利用なんですよ、山陽道自体が裏六甲から三木を通るというように「遠い」のに、さらにひと山越えた中国道に行って、さらに延々と岡山道で下りて来るなんて非現実的です。悪いことに兵庫岡山県境を越える幹線道路は少なく、R2の北は中国道と並行するR179です。ですから岡山道を使わなければ津山からR53か、美作市(林野)からところどころ開通している岡山美作道路などで瀬戸(赤磐)に抜けるしかなく、遠回りにも程があるのです。

笹子トンネル事故の時は1ヶ月弱で対面通行で再開していますが、今回はどうするのか。今は無影響の上り線も車線減少によるボトルネック化が懸念されますが、対面通行で通す方が効果が大きいでしょう。しかしNEXCO西日本は出来ない理由を並び立てて対面通行での開通を頑なに拒んでいます。3ヶ月はかかる長期戦というアナウンスをしているというのに、3ヶ月以上、つまり年末年始までこれなのか。あとは料金調整の実施。過去の対策と比較すると、あまりにも「なにもしない」感が強いです。

なお龍野西-赤穂のトンネル連続区間では、20年近く前にトンネル内でのパンク処理中に追突されて炎上する、という死亡事故も起きており、三原久井IC付近ほどではないですが、山陽道でも有数の事故多発区間です。といっても拡幅や車線増加は困難でもあり、トンネル内の照明やマーキングなどで工夫して走りやすくするしかないでしょう。あとは備前までのR2を改修し、敢えての流動分散でしょうか。R2は龍野ICへの分岐付近でバイパス群が終わりますが、相生のしばらく先まで4車線化されており、それこそ有年の集落、鯰峠と船坂トンネルを改修すれば(欲を言えば4車線化)、流動分散も進むでしょう。(備前までくれば、ブルーラインの入口も近い)