9月15日に再開通した国道6号線ですが、年内に常磐道の浪江%・株n、相馬℃R元の開通があり、来年のGWまでに常磐富岡§Q江が開通して常磐道全通と、幹線道路は「復興」します。
(山元¢株n間の表示)
一方でR6を見ると「全面開通」ではないわけで、一般国道でありながら「自動車専用道」、しかも二輪は不可、歩行者自転車は言うに及ばず、と言う規制は、現地の状況の厳しさを示しています。
(いわき市四倉における案内)
要は最低限の除染であり、自動車という「シェルター」とのあわせ技で空間線量の問題をクリアできる、という状態ですから、「シェルター」が無い二輪以下は通れない、と言う現実は、綱渡りというか、「一つ間違えば」というリスクすら感じます。
(常磐道での案内)
実際、今回の「開通」はいわき市や南相馬市などとの行き来に、住民や関係者が許可証などの取得か、R349などへの大迂回を強いられていることへの対応がまずありき、ということであり、地域に無関係な人の通行を歓迎していません。
(通れるようになった広野IC本線)
その意味でも、R6が「開通」したことで、例えば竜田′エノ町で列車代行バスを走らせて常磐線を「復旧」させることも可能なのにそれをしない現実や、実際にR6を走ってみても、走るクルマは地元関係が大半で、物流関係が早速使う、ということが見られない状況を見るに、風評といったレベルではない空間線量の問題があるということでしょう。
(常磐富岡IC手前)
(6月に再開通した竜田駅だと空間線量はこの程度)
正直言って今回このタイミングでR6が「開通」したことは予想外でした。
(常磐富岡IC手前では2.58マイクロシーベルト)
原発とは距離がある常磐道を活用し、広野もしくは常磐富岡と、浪江もしくは南相馬の間を無料開放してつなぐのが現実的対応であり、一般道を使うのなら山側の県道では、と考えていただけに、福島第一原発から2~3kmという至近距離を走るR6の「開通」はさすがに驚きました。
(浪江町津島地区。ここは現在帰還困難区域)
単純同心円の警戒区域から空間線量に応じた帰還困難区域の設定にシフトしており、飯舘村長泥地区や浪江町津島地区のように立ち入りが可能だった避難準備区域から封鎖される帰還困難区域に「格上げ」になる混乱はありましたが、空間線量という合理的根拠で峻別されるようになっているだけに、そのど真ん中においていわば「規制解除」ですから。
(飯舘村側から見た長泥地区の封鎖)
実際に走ってみると、帰還困難区域の境界線として検問所が設けられていた箇所はフリーパスとはいえ、二輪以下の侵入防止のために要員が配置されていて物々しいです。
(常磐富岡ICからr36を経てR6に向かうところの「境界線」)
そして浪江町のように町内に無闇に入らない為に、という趣獅ナの路地の封鎖だけでなく、通過できることが例外です、という感じで、路地どころか沿道の商店、民家への立ち入りも出来ないように、蛇腹のフェンス(開閉式門扉)が沿道の1軒ごとに設置されている様は一種異様です。
(大熊町の市街地)
(双葉町中心部ではフェンス越しに何とも皮肉なキャッチコピー)
あたかも江戸時代の武家屋敷で「蟄居閉門」となり猪﨤・ェ組まれるが如き雰囲気です。
(r36とR6の交差点)
そして検問所の手前に「この先帰還困難区域」(見返しには「ここまで帰還困難区域」)とありますが、エリアに入ると時折「ここは帰還困難区域(高線量地域を含む)」という看板があり、沿道が帰還困難区域の中でもとりわけ空間線量が高い「高線量地域」でまおる、という厳しい現実を突きつけてきます。
(この先帰還困難区域(富岡消防署北交差点手前))
(その見返しは「ここまで」)
建前上は通過中の駐停車は出来ないことになっており、数箇所の交差点以外は点滅信号でノンストップ通過を促されていますが、国道の路肩に少々停車しても警告を受けない現実もあります。
(双葉町内)
しかしクルマという「シェルター」なしでは基準値オーバーという状況ですから、せめて「高線量地域」を明示して欲しいですね。
(この先にあることは判るが)
草津白根越えのR292で、硫化水素ガスが噴出する殺生河原付近で「駐停車厳禁」となっているように、一段高いリスク地域である獅フ明示が必要です。
(殺生河原の「駐停車厳禁」)
そういう意味では築堤を走り、福島第一原発への道が分岐し、遠くに福島第一原発の煙突や作業用クレーンが見えるエリアはおそらく一段高いリスク地域なんでしょうが、逆にそこにクルマを停めて「現場」を見る人も少なくないわけで、リスクはそれぞれが負っているとはいえ、なんともシュールな光景です。
(福島第一への分岐)
ちなみにR6を走り切るにあたっては淡々と走る印象ですが、r36に入り常磐富岡ICに向かうと、沿道に設置されたスクリーニング場が物々しいです。帰還困難区域内にある住居へ一時帰宅した車両が汚染状況を確認し、除染する施設ですが、本来は区域から出るにあたってはこうした措置が必要、ということなのです。
(福島第一を遠望)
今回の地域は、津波の被災エリアとは外れているため、南相馬市小高区や富岡町のように震災直後の状況が「保存」されている感じでは既にない状態であり、そこに起因する「衝撃」は少ないのですが、それだけに放射能という「見えない脅威」により広がる光景のそれは、飯舘村で感じたものと共通します。
(2014年10月の富岡駅)
ただ、いろいろありますが今回の「開通」で原発事故の「現場」やその周辺を自分の目で確認できるようになったことの意義は大きいです。
(福島第一を示す看板)
原発では夜になるとメルトダウンした核燃料が怪光を発しており、R6からも見える、といった類のデマがまことしやかに流れていましたが、少なくとも私が日没後の闇の中で通過した際にはそのような「異変」はなかったわけで、「現実」が直接確認できることによりまた一つ「風評」が明らかになるのです。
(相馬市内のR6)
(山元¢株n間の表示)
一方でR6を見ると「全面開通」ではないわけで、一般国道でありながら「自動車専用道」、しかも二輪は不可、歩行者自転車は言うに及ばず、と言う規制は、現地の状況の厳しさを示しています。
(いわき市四倉における案内)
要は最低限の除染であり、自動車という「シェルター」とのあわせ技で空間線量の問題をクリアできる、という状態ですから、「シェルター」が無い二輪以下は通れない、と言う現実は、綱渡りというか、「一つ間違えば」というリスクすら感じます。
(常磐道での案内)
実際、今回の「開通」はいわき市や南相馬市などとの行き来に、住民や関係者が許可証などの取得か、R349などへの大迂回を強いられていることへの対応がまずありき、ということであり、地域に無関係な人の通行を歓迎していません。
(通れるようになった広野IC本線)
その意味でも、R6が「開通」したことで、例えば竜田′エノ町で列車代行バスを走らせて常磐線を「復旧」させることも可能なのにそれをしない現実や、実際にR6を走ってみても、走るクルマは地元関係が大半で、物流関係が早速使う、ということが見られない状況を見るに、風評といったレベルではない空間線量の問題があるということでしょう。
(常磐富岡IC手前)
(6月に再開通した竜田駅だと空間線量はこの程度)
正直言って今回このタイミングでR6が「開通」したことは予想外でした。
(常磐富岡IC手前では2.58マイクロシーベルト)
原発とは距離がある常磐道を活用し、広野もしくは常磐富岡と、浪江もしくは南相馬の間を無料開放してつなぐのが現実的対応であり、一般道を使うのなら山側の県道では、と考えていただけに、福島第一原発から2~3kmという至近距離を走るR6の「開通」はさすがに驚きました。
(浪江町津島地区。ここは現在帰還困難区域)
単純同心円の警戒区域から空間線量に応じた帰還困難区域の設定にシフトしており、飯舘村長泥地区や浪江町津島地区のように立ち入りが可能だった避難準備区域から封鎖される帰還困難区域に「格上げ」になる混乱はありましたが、空間線量という合理的根拠で峻別されるようになっているだけに、そのど真ん中においていわば「規制解除」ですから。
(飯舘村側から見た長泥地区の封鎖)
実際に走ってみると、帰還困難区域の境界線として検問所が設けられていた箇所はフリーパスとはいえ、二輪以下の侵入防止のために要員が配置されていて物々しいです。
(常磐富岡ICからr36を経てR6に向かうところの「境界線」)
そして浪江町のように町内に無闇に入らない為に、という趣獅ナの路地の封鎖だけでなく、通過できることが例外です、という感じで、路地どころか沿道の商店、民家への立ち入りも出来ないように、蛇腹のフェンス(開閉式門扉)が沿道の1軒ごとに設置されている様は一種異様です。
(大熊町の市街地)
(双葉町中心部ではフェンス越しに何とも皮肉なキャッチコピー)
あたかも江戸時代の武家屋敷で「蟄居閉門」となり猪﨤・ェ組まれるが如き雰囲気です。
(r36とR6の交差点)
そして検問所の手前に「この先帰還困難区域」(見返しには「ここまで帰還困難区域」)とありますが、エリアに入ると時折「ここは帰還困難区域(高線量地域を含む)」という看板があり、沿道が帰還困難区域の中でもとりわけ空間線量が高い「高線量地域」でまおる、という厳しい現実を突きつけてきます。
(この先帰還困難区域(富岡消防署北交差点手前))
(その見返しは「ここまで」)
建前上は通過中の駐停車は出来ないことになっており、数箇所の交差点以外は点滅信号でノンストップ通過を促されていますが、国道の路肩に少々停車しても警告を受けない現実もあります。
(双葉町内)
しかしクルマという「シェルター」なしでは基準値オーバーという状況ですから、せめて「高線量地域」を明示して欲しいですね。
(この先にあることは判るが)
草津白根越えのR292で、硫化水素ガスが噴出する殺生河原付近で「駐停車厳禁」となっているように、一段高いリスク地域である獅フ明示が必要です。
(殺生河原の「駐停車厳禁」)
そういう意味では築堤を走り、福島第一原発への道が分岐し、遠くに福島第一原発の煙突や作業用クレーンが見えるエリアはおそらく一段高いリスク地域なんでしょうが、逆にそこにクルマを停めて「現場」を見る人も少なくないわけで、リスクはそれぞれが負っているとはいえ、なんともシュールな光景です。
(福島第一への分岐)
ちなみにR6を走り切るにあたっては淡々と走る印象ですが、r36に入り常磐富岡ICに向かうと、沿道に設置されたスクリーニング場が物々しいです。帰還困難区域内にある住居へ一時帰宅した車両が汚染状況を確認し、除染する施設ですが、本来は区域から出るにあたってはこうした措置が必要、ということなのです。
(福島第一を遠望)
今回の地域は、津波の被災エリアとは外れているため、南相馬市小高区や富岡町のように震災直後の状況が「保存」されている感じでは既にない状態であり、そこに起因する「衝撃」は少ないのですが、それだけに放射能という「見えない脅威」により広がる光景のそれは、飯舘村で感じたものと共通します。
(2014年10月の富岡駅)
ただ、いろいろありますが今回の「開通」で原発事故の「現場」やその周辺を自分の目で確認できるようになったことの意義は大きいです。
(福島第一を示す看板)
原発では夜になるとメルトダウンした核燃料が怪光を発しており、R6からも見える、といった類のデマがまことしやかに流れていましたが、少なくとも私が日没後の闇の中で通過した際にはそのような「異変」はなかったわけで、「現実」が直接確認できることによりまた一つ「風評」が明らかになるのです。
(相馬市内のR6)