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Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

万博に行ってきました(後編)

2025-06-12 20:45:16 | 旅行
さて5月いっぱいで通期パスの6000円引きキャンペーンも終わりましたが、15時の配布開始にポロモーションコードをさっさともらうのがベストでした。帰り際に、となると長蛇の列の前にそれなりの列となっていたようです。こうしてでも入場者数を明らかに嵩上げしている通期パスに対して混雑の原因とまさかの批判まで出ていますが、自分なりの楽しみ方で、というスタイルが今回の主流なんでしょう。企業館ではなく海外パビリオンがメインというのもその流れでしょう。

チケット販売が好調で運営費レベルでは黒字化も視野という報道がありましたが、まあこれは「ゴールポストずらし」ですね。もちろん通期券を中心に購入に勢いがありますが、キャンペーン終了後はどうなるか。販売数という点では、「奉加帳」を回して企業が引き受けたチケットも「販売数」に入るわけで、それを販促にもならないから従業員の福利厚生でばらまいている現実があるわけです。さらに新聞社など販促用に購入しているケースがどうも流出し始めたようで、新聞販売店からもらったけど、というケースを聞いています。

なお「奉加帳」が割り当てられたのは実に500万枚。見方を変えればこれまでの入場者は総てタダ券ということも可能です。しかもそれで通期券プロモーションを利用と。実際はそんなことは無い、となれば、今度はタダでも来ないケースが多いという話になってしまいます。従業員でも取引先でも受け取る側はタダですから、行かなくても別に損はしませんから。

会場内の様子を踏まえると、適正入場者は1日15万人まででしょうね。夜間券でお得に、と言っていますが、夕方までに帰る客はそんなに多くないばかりか、ドローンショーなどの予約不要で広く誰もが見られるイベントが夕夜間に偏っているから、夕方の混雑が激化しています。それでもパビリオンに全く入れないことはないので今が限界でしょう。人数を稼いで混雑を抑制するのであれば、夜間券と入れ替わるような退場を促すことでしょう。次回は夜間に、という感じで18時までの退場には夜間券のプロモーションコードを配布とか。

あとは閉場時の退場者のコントロール。平常の時間繰り下げが議論になっていますが、今の状態で繰り下がっても終電難民が大量発生するだけです。定時22時の段階で退場して地下鉄に乗れるまで小一時間という状態は実は綱渡りで、ドローンショーを1時間繰り上げて、退場者のピークを20時台に持っていくべきでしょう。パビリオンなどの閉館が21時で第二のピークが来て、という感じ。そして現在21時に閉鎖している大屋根リングを最後のバッファーとして22時ギリギリまで開放し、夜景に見入る層を分離できるようにしたら、なんとか分散化が図れるでしょう。

最後に、最大の問題は健常者であることが前提になっていること。入退場時の待機などで延々と歩かされること、目玉の大屋根リングもESやEVだとピンポイントで歩くしかないこと。夢洲駅の構造はその典型。ホーム階、コンコース階、地上(東ゲート)と3階層をその都度1階層ずつ上下移動するのに、EVがホーム階との間が1基、地上との間が2基しかありません。退場時は闇の中で車椅子やベビーカーが難儀しています。パビリオンでは車椅子のほかベビーカーも優先入場で、「子持ち様」とか誹謗する我が国と違いそれが国際標準ですが、その他では全然ですね。

キャリーケース持ち込みとかの迷惑客がほとんどいない代わりに、ユニバーサルデザインの貧困さがひどいです。いわんや歩けるけど、という高齢者や子供連れが悲惨で、列が流れない原因の一つです。なお列の流れが悪いのはコンコース階へ降りる階段と、動線をこれでもかと折り曲げているためどうしても詰まるインコーナーが左右に現れれて結果動きが遅くなるという結果です。ホームが混乱して改札規制ではないですからね。改札が横一列多数とはいえ1ヶ所で、ホーム階へのアクセスも手前から順に並ぶという滞留しやすい構造。挙句ホームに降りると余裕があるわけで、毎時24本運転の地下鉄は結構乗っているとはいえぎゅうぎゅうではありません。弁天町、九条でけっこう降りますし。なお往路は本数が激減する10時台(5分ヘッド12本)で座席定員プラスαという余裕でしたが、本数は万全なのに電車から会場間のインフラがぶち壊しにしています。

通期パスのプロモーションコードをもらいましたが、通期パスに手を出すかは微妙ですね。通期パスで何回も言って遊びつくすことも考えたんですが、混雑が激しくなってきているから今後行っても楽しめるかという疑念があり、けっこう精力的に見てしまったので。完全予約制や長蛇の列のパビリオンはどうせ無理ですし。かといって二度見るかというと微妙で、某国パビリオンで「今日2回目です」と言った客に対し「1回で十分ですよ」とスタッフが混ぜ返して爆笑となっていましたが、スタッフが正しいという結論です。

全部のパビリオンがその程度とは言いませんが、今後終日4回見るとも思えず、終日なら1回、あと夜間かな、という感じですね。ガチ勢以外のリピーターがどれだけ積みあがるか。プロモーションコードの有効期限である6月8日が過ぎると通期パスの発売は激減するでしょうし。ここは新規イベントや「展示替え」がないと厳しいかもしれません。そこらへんはポテンシャルがあるコモンズ勢がカギを握っているかも。


万博に行ってきました(前編)

2025-06-12 20:44:03 | 旅行
万博が開幕して日を追うごとに評判がうなぎのぼりです。
まあ批判してきた私が言うと負け犬の遠吠えですが、いわゆる「パンと見世物」であり、収支、採算を考えないで楽しめる人たちにとっては最高でしょう。選挙でバラマキが効くのと一緒です。後先考えないで青天井でやればそりゃ満足度が極めて高いものが出来ますから。

それでもタダでいいからと言われても見たくない、というレベルであればさすがに問題ですが、満足度も意外なまでに高いわけです。そう、実は行ってきたわけです。満足度は予約が困難な一部パビリオンの評判に引っ張られているともいえますが、やはり大屋根リングが唯一無二のアトラクションとなっているのが大きいです。全周2キロだから直径600メートル強、というと小さく見えますが、会場の配置がいいのか対面が遠く見え、リングの内側もそう狭く感じません。一方で数字は嘘をつかないわけで、思ったよりも短時間で回り切れますし、平場の会場も案外と早くどこかしらのリングにぶちあたります。

大屋根リングは遊歩道が一部二層式で、上層部がある区間のみ外側を見れる(あとは途中の階段やEVへアクセスする通路からしか見れない)ようになっており、基本は内側だけ見れる構造です。目隠し的にせりあがっている部分は緑化されて草花も咲くなど解放感があるので、視界的に広く感じます。昇降可能場所がもう少しあれば、というか、ESをリング下に納められなかったのがデザイン的には残念です。花火やドローンショーなどでリング上に滞留、移動する人が多くなるケースが多いので、左側通行あるいは右側通行と決めて徹底すべきでしょう。上層下層の連絡とか方向が錯綜するケースが多いです。

これまで万博や博覧会というと国内企業のパビリオンが人気かつ話題でしたが、今回は圧倒的に外国パビリオンに話題が集中しています。国内が日本館含めリングの外側というのも原因ですが、完全に動線から外れたり遠かったりと、ここまで国内が縁遠い博覧会も珍しいです。予約制で行列を作ることもない、というのも善し悪しで、人気を可視化できませんし。
国内勢は空飛ぶクルマの不調が全てで、そこへの経路上に国内勢の共同パビリオンがあるのに、静止展示ですから「街外れ」まで行く気にならなくなります。

海外勢は逆に絶好調です。ただ大阪府市が必死の勧誘で参加したという大人の事情があからさまなやっつけ仕事のパビリオンも少なくないですね。トルコのように物販と飲食に全振りで人気という開き直りもありますが、パネル展示だけというケースも少なくないわけで、展示が学校の文化祭レベルと本国で炎上して副首相が急遽大阪入りして視察したタイも、比較すれば決して悪くはなく、いい方に入りますね。テイクアウトのレストランもツボを押さえてましたし、期間限定のマッサージ体験は期間限定と知らずにがっかりする人が多かったです。

こうした内容はパビリオンのタイプとは必ずしも連動しておらず、共同のコモンズ(タイプC)や長屋(タイプB)でも満足度が高いものはあります。民族楽器を自由に演奏させるとか工夫次第ですね。映像を流すだけだけどそこに現地の敷物を敷いてお上がりください(土足厳禁)というキルギスなんかは作戦勝ちです。有名なボブスレーを展示のジャマイカも人気で、コモンズは万博のテーマに拘らない自由さが魅力?です。物販のあるなしが分かれ、かつ物販と展示が離れているケースも少なくないため、コモンズ単位で物販を集約したほうがよかったですね。

一方で足を引っ張っているものもまだまだ多いわけです。
予約にしてもスマホ経由のみでしかもほとんどとれない。当日現地で実機操作も行列ですし、入場後10分後から可能ですから入場時間が遅いとまず取れません。東西両ゲートのアンバランス問題もあり、基本予約制のバスの輸送力に律則される西ゲートに対し、地下鉄からの東ゲートに集中するのは火を見るより明らかで、西ゲート活用策が必須です。

その地下鉄ですが、地下にホームとコンコースを置くしかないのはどうしようもないですが、その上下移動が特に退場時の処理能力を律則しています。EVが致命的に少なく、車椅子とベビーカーが果てしない行列を作っていますから。なんでスロープを活用できなかったのか。またコンコース階から地上の間が階段メインというのもどうなのか。人波に流されてEVに辿り着けず階段でベビーカーを担ぐ人も結構いますが危険です。

現地予約が事実上無理なのでスマホ依存度はそこまで高くなく、電池切れ問題はそこまで深刻ではないです。地図もガイドブックやアウトプットでの対応が目立ちましたし、現地の案内板もそこそこありますし、それには現在位置が表示されてますから便利です。ただ中央部の緑地で道が各方面に分岐するところで案内板付きの道案内がいりますね。またパビリオンの裏手に追い込まれて行き止まりになる道はその旨表示が必要です。

食に関してはこれはもうハレの食事ということで割り切ってますね。アフタヌーンティーのようなケチをつけたケースもありますが、海外パビリオンが総じて高いが満足度が高い、ということも大きいでしょう。逆に日本勢がフードコートの予約制とか気軽さに欠けるわけです。

例の「究極のえきそば」を食べましたが、中途半端な時間ではありましたが空席が十分にあり、ただ調理に時間がかかるのか待たされました。内容は実食しないとわからなかった部分が多かったですね。輪島塗の器は言われて気づくレベル。器は小ぶりですが、トレーに2個3個と載せられるようにする工夫のようで、麺は1人前分ありました。そして噂の神戸牛はすき焼きでも2枚半くらいのボリュームで、すき焼き風で楽しめるように温泉卵もインしており、これは食べでがありました。同じ税抜き3500円で丼もの(味噌汁付)にしたメニューもありますが、えきそばの特別な出汁を諦めるのであれば、税抜き300円のプラスですき焼き丼+天ぷらえきそばのほうがお値打ちでしょう。えきそばだけで十分満腹でしたし。

まあさんざん叩きましたが、肉の量と言い文句を言わさないぞという気合は感じました。店内に事業者の歴史のVTRを流していましたが、「庶民の味」を謳い続けているだけにどうしてもギャップがありますが。
イベント価格ですが、税抜き2500円なら安く感じる人が出てくるレベルで、2700~2800円で税込み3000円が妥当なところでしょうね。残念だったのは麵がほぐれていなかったことと、お冷やがないこと。これは持ち込みで対応すればいいだけに、事前周知の話ですが。空き具合はまさか食事は高いからと敬遠されていたら悲惨ですが、食事をとる間も惜しんで見て回るという志向でしょうね。

自販機の飲料価格は駅と一緒。品揃えも「大人の事情」で特定メーカーに偏ることもないようで選択肢も広いです。給水ポイントが話題ですが、エコだけど清潔感が微妙で、さらに時間がかかるため列も長く、普通に自販機で買った方がいいですね。なんとなれば持ち込みも可能なんですから。



宿泊予約サイトを巡る感覚的な話

2023-12-13 21:37:16 | 旅行
海外系宿泊予約サイトを巡るトラブルが噴出していますが、よく見るとブッキングドットコム系なんですよね、槍玉に挙がっているのは。
ブッキングドットコムは仲介した宿泊施設への支払遅延という考えられないような事態を起こすなど信頼性を大きく損なう事態を起こしていますが、何とか切り抜けようとするあたり、どういう力が働いているのか、と言いたくなります。

それはともかくとして、これを機にとばかりに「不評」が噴出しているわけです。一方で結局この手のサイトは安さをウリにしているわけで、「安かろう・・・」と心に留めて使うものだと思っているだけに、ネットに出ている「不評」もその多くがお願いした条件と違う、というレベルだと、ちょっと違うんでないかい、とも思いますね。

あとは海外系に日本国内の予約を頼むかね、というのが率直なところ。なんとなれば直接予約もできるわけで、それこそ口コミである程度判断して直接行った方が「確実」です。サイトを通せば安くなる、というメリットを主張するのであれば、そこに何かしらのリスクがあるという話です。タダより高い物はないのですから。国内系だって今回の問題で注目を集める前はちょこちょこトラブルへの不満が出てましたけどね。

海外系については、得手不得手もあるわけです。今回問題になっているサイト(資本的には一緒)は東南アジアですからね。主戦場は。逆に日本の旅行代理店に海外のマイナーな安宿の手配を頼むかという話。しかも取扱手数料もはずまないで。
実は海外での個人旅行において、今回指弾されているサイトを専ら使っているんですが、ひどい目には遭っていません。部屋の施設がかなり違う(それを決め手の一つにしているのに・・・)、というのはまあ海外あるあるとして諦めているので、サイトのせいとも言えないですし。マイナー都市でそこそこのホテルが見つけられるので逆に重宝していました。

ホテル自体の外れを引かないためには、口コミ(別サイトも含めて)を確認して設備トラブルがあったら外すという感じでした。
ベッドがあってエアコンがあってシャワールームでお湯が出ればまあ良しとしましょう、というくらい割り切っていました。TVにしてもCNNやBBCの海外向けが映れば御の字でしたから。3000円以内でだいたい手配できる、というのが相場感で、その国の人もそれくらいの相場感で泊まっていました。

サイト経由での払込はほとんどしませんでしたね。予約はさすがに入っているという前提で、金周りは仲介業者を介するとトラブるリスクがあると踏んでいたから、先払いが少々安くなっていても現地払いにしていました。往々にしてデポジットは取られますが、チェックアウト時には返ってきました。
唯一先払いにしたケースは、どう考えてもこのグレードでこの値段は安い、というホテルで、予約を取り直したら果てしなく高くなるというリスクがあったので、未払でキャンセルといったリスクを外したかったからです。まあこのサイトでこれまで予約が消えていたということがなかったので。ちなみに現地で予約完了のメールを見せろと言われるケースは半々くらいでしたが、普通に予約は通じていました。(名前言ったらパスポートを出せと言われて、そこからは淡々と事務処理。なお海外ではパスポートのコピーを取られるのがデフォルトです。法律による要請が大半ですので断れません)

ちなみにトラブルはその唯一先払いにしたケースで、以前本ブログでヒルトンの比較広告が炎上した件に関して記事にした際にも出しましたが、予約サイトとホテル(ヒルトン系)で二重引き落としを喰らったことくらいですね。予約サイトにクレームして普通に片方の引き落としが取り消されて終わりましたが。日本語での対応でしたし、対応については不満はありませんでした。

まあ海外系のサイトや現地ホテルとの直接交渉をするのであれば、簡単な英文メールくらいは打てないとしんどいですね。
最近ではカスタマーサービスのゲートウェイがチャットになっているケースも少なくないですし。それでも電話で会話するよりはハードルが低いです。これは直接取引のケースですが、とある国で入国時のCovid19による隔離検疫での宿泊が義務だったケースで予約、払い込みしたんですが、ギリギリになって隔離検疫制度が廃止になり、だったら初めから定宿に入るのでキャンセルをお願いした時もメールでのやり取りでした。なんとかキャンセルさせまいと、館内で使えるバウチャーをたんまりつけるから、と迫ってきましたが、キャンセルしましたけどね(苦笑) 隔離検疫制度に基づく予約だったので、キャンセル料がかからなかったのはラッキーでした。