台風10号は最後のほうはごくごく弱い勢力とはいえ、雨台風としては強い状態が今も続いています。
ここまで迷走、というか滞留するとは夢にも思わなかったわけで、東海地方に雨雲が流れ込むという最悪の位置でゆっくり進んだのが今回の特徴です。
神奈川県もそのお相伴というか大雨となり、ニュースでは72時間雨量の顕著な場所として海老名が出ていました。
熱帯低気圧というと台風に比べて風速は確実に劣りますが、雨は勝るとも劣らないわけで、過去の典型的な「雨台風」もそうでしたよね。戦後最悪のカスリーン台風もそうでしたし、神戸だと戦前の阪神大水害に並ぶ水害として語り継がれる1967年水害も熱帯低気圧絡みでした。
「風台風」は逆に温帯低気圧になってさらに強まったというケースも少なくなく、その意味では今回の煽り官庁と煽りメディアは九州付近の段階まで常に暴風ガー、と言い続けており、見事に外した格好です。さらに恥の上塗りというか、間もなく熱帯低気圧になる、というタイミングで今度は大雨ガー、と煽っているわけで、まあ2日朝方に東海地方西部を中心に大雨の予報ですが、基本的には峠は越えて回復基調です。それよりは秋雨前線に注目して北陸から北日本の大雨を警戒すべきです。
交通への影響が大きかったのも特徴ですが、丸3日東海道新幹線が運休して東名間の移動が出来なかったというのは前代未聞です。しかしこれは決して空振りではなかったというのも特筆事で、逆に計画運休は三島以西としていたのが実は外れで、東京以西としていた方が実態に合っていましたし、諦めもついていたはずです。そして遠く離れたエリアの被害も目立ち、石勝線の追分-新夕張間の土砂流入は長引きそうですね。根室線の区間廃止が無ければ、と言い出す手合いが湧いてきそうですが、そっちの方が途絶するリスクが高いわけで、道東道が開通しているなかではバスでつないだ方がマシでしょう。
一方で東海道新幹線の代替路確保問題はいよいよ顕在化した格好です。リニアなら、というところでしょうが、リニアは風水害から完全に逃れられるのか。高速道路は東名、新東名のバックアップ体制が両方ともアウトになってしまいましたが、中央道や上信越、北陸道経由もあるわけで、一定の質を保ったネットワークの強みです。その意味ではローカル線で代替が効かないという現実は、ネットワーク云々ではないのです。
北陸新幹線は2往復程度の増発でカバーできていますが、東海地方への影響を考えるともっと大胆に誘導してもよかったのでは。保守用車事故の際にはあまり知られてませんでしたが、今回は北陸新幹線敦賀回りはかなり知られた格好です。
航空各社の臨時便も有効に機能しており、東名間での増便も出ていましたね。名古屋とセントレアの間はあまり影響がなかったようで、浜松までセントレア経由リムジンという移動をしたという人のインタビューも出ていました。東阪間ではスカイマークも日中に神戸線を1往復増便しており、ちょうど最終便の増発時期でもあり、8往復体制になっていました。
台風相手に無理は出来ないとは言いますが、じゃあ東西間が3日以上途絶したらどうするのか。今回は土日絡みだったからまだ傷は浅かったですが、平日、営業日だとどうだったか。企業のBCPも大地震や感染症を前提にしていますが、台風など風水害も考えないといけません。
その意味では身勝手運休とは言っていますが、台風の進路に応じた開始時期の変更や、東海道新幹線が1日夕刻に復旧したように復活時期もフレキシブルでした。これは本来「計画運休」のあるべき姿です。ただやはりというか、この機に乗じて変動費も回収できない赤字路線は早々に全面運休というスタンスが見えたのは残念でした。運行区間との整合性が取れなかったのですから。
ここまで迷走、というか滞留するとは夢にも思わなかったわけで、東海地方に雨雲が流れ込むという最悪の位置でゆっくり進んだのが今回の特徴です。
神奈川県もそのお相伴というか大雨となり、ニュースでは72時間雨量の顕著な場所として海老名が出ていました。
熱帯低気圧というと台風に比べて風速は確実に劣りますが、雨は勝るとも劣らないわけで、過去の典型的な「雨台風」もそうでしたよね。戦後最悪のカスリーン台風もそうでしたし、神戸だと戦前の阪神大水害に並ぶ水害として語り継がれる1967年水害も熱帯低気圧絡みでした。
「風台風」は逆に温帯低気圧になってさらに強まったというケースも少なくなく、その意味では今回の煽り官庁と煽りメディアは九州付近の段階まで常に暴風ガー、と言い続けており、見事に外した格好です。さらに恥の上塗りというか、間もなく熱帯低気圧になる、というタイミングで今度は大雨ガー、と煽っているわけで、まあ2日朝方に東海地方西部を中心に大雨の予報ですが、基本的には峠は越えて回復基調です。それよりは秋雨前線に注目して北陸から北日本の大雨を警戒すべきです。
交通への影響が大きかったのも特徴ですが、丸3日東海道新幹線が運休して東名間の移動が出来なかったというのは前代未聞です。しかしこれは決して空振りではなかったというのも特筆事で、逆に計画運休は三島以西としていたのが実は外れで、東京以西としていた方が実態に合っていましたし、諦めもついていたはずです。そして遠く離れたエリアの被害も目立ち、石勝線の追分-新夕張間の土砂流入は長引きそうですね。根室線の区間廃止が無ければ、と言い出す手合いが湧いてきそうですが、そっちの方が途絶するリスクが高いわけで、道東道が開通しているなかではバスでつないだ方がマシでしょう。
一方で東海道新幹線の代替路確保問題はいよいよ顕在化した格好です。リニアなら、というところでしょうが、リニアは風水害から完全に逃れられるのか。高速道路は東名、新東名のバックアップ体制が両方ともアウトになってしまいましたが、中央道や上信越、北陸道経由もあるわけで、一定の質を保ったネットワークの強みです。その意味ではローカル線で代替が効かないという現実は、ネットワーク云々ではないのです。
北陸新幹線は2往復程度の増発でカバーできていますが、東海地方への影響を考えるともっと大胆に誘導してもよかったのでは。保守用車事故の際にはあまり知られてませんでしたが、今回は北陸新幹線敦賀回りはかなり知られた格好です。
航空各社の臨時便も有効に機能しており、東名間での増便も出ていましたね。名古屋とセントレアの間はあまり影響がなかったようで、浜松までセントレア経由リムジンという移動をしたという人のインタビューも出ていました。東阪間ではスカイマークも日中に神戸線を1往復増便しており、ちょうど最終便の増発時期でもあり、8往復体制になっていました。
台風相手に無理は出来ないとは言いますが、じゃあ東西間が3日以上途絶したらどうするのか。今回は土日絡みだったからまだ傷は浅かったですが、平日、営業日だとどうだったか。企業のBCPも大地震や感染症を前提にしていますが、台風など風水害も考えないといけません。
その意味では身勝手運休とは言っていますが、台風の進路に応じた開始時期の変更や、東海道新幹線が1日夕刻に復旧したように復活時期もフレキシブルでした。これは本来「計画運休」のあるべき姿です。ただやはりというか、この機に乗じて変動費も回収できない赤字路線は早々に全面運休というスタンスが見えたのは残念でした。運行区間との整合性が取れなかったのですから。