Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

平成の終わりに

2019-04-30 23:41:00 | おしらせ
平成が間もなく終わります。
ネット文化が花開いたのはまさに平成という時代であり、このブログも、また先月閉鎖してしまったサイトも、平成の世に生を受けたわけです。

どうも年末気分になってしまう感じですが、時代の終わりという大きな年末でもあり、それが自然な感情なんでしょうか。
改まって令和の世を迎えるにあたって、とは振りかぶりませんが、一つの時代の終焉を、諒闇ではない目出度い気分で迎えるという歴史的なイベントに立ち会えたのを幸いとしましょう。

令和の時代も、Straphangers' Roomをよろしくお願いします。



2019年(平成31年)4月30日
Straphangers' Room 管理人
エル・アルコン拝


平成最後の日

2019-04-30 01:42:00 | 時事
いよいよ平成が最終日を迎えます。
明治天皇から一世一元と言いますが、明治天皇は慶応3年の即位(践祚)、即日(即時)改元が明治→大正、大正→昭和だけなので、厳密な意味での一世一元は大正天皇の「大正」だけで、昭和→平成となる践祚は昭和64年1月7日に実施されたので(平成元年1月8日は践祚翌日からスタート)、今上天皇の治世は昭和が1日だけ入ります。(昭和天皇も治世は昭和だけになります)ただ、平成は今上天皇だけの治世となります。

さて、今回「平成最後の」というキャッチコピーがあちらこちらに見られました。「ありがとう平成」もその一種。
これ、一世一元の原則の下では、譲位だからこそ可能になった「イベント」です。崩御による代替わりで元号が変わる、という明治~昭和の最後は突然訪れたわけで、決して「〇〇最後の」ということはありませんでしたし、ある程度予測が出来たとしても、何たる不敬、ということで前面に押し出すことはなかったわけです。

大正~平成の新元号スタートも同様に崩御当日あるいは翌日というタイミングですから、新時代スタート、と浮かれる雰囲気では到底ないわけで、今回は明るい中での新元号の発表と普及です。

新元号(令和)発表がギリギリのタイミングになったこともあり、これまで公式文書に元号を使っていた事業者や団体があいついで西暦を使い、のちに撤回しましたが外務省ですら西暦優先にしかけたくらいであり、以前、元号が衰退する、だからもっと前広に、と批判しましたが、思ったよりも「令和」への変更を前向きにとらえ、それをイベントにしたというわけで、1ヶ月でも事前発表は意味があった、効果があったと思います。

そう、上記の通り平成は諒闇の中で始まりましたから、記憶に残っていない人も少なくありません。
一方で令和は予告付きでカウントダウン状態です。暦の上では5月1日なのに、なんか新年のような感じで、連休前の会社では「よいお年を」を年末の納会のような雰囲気で、TVなども大晦日のような編成になっているケースもあります。
おもわず正月気分になってしまうというのも実は大きく、それが消費などの景気につながれば最高ですね。天皇制の話だから、とイケズに反対してくる左派系メディアが必死ですが、普通の国民は新年気分になるくらいの特別な連休を楽しんでいます。

そして令和が来ると私のような年寄りは昭和、平成、令和の3時代に人生がまたがります。
我々が小さいときに「明治生まれ」に抱いた感情がそのままふりかかるわけで、因果は巡るというか・・・

それはさておき、さあ、平成最後の日を楽しみましょう。





消えたリリースにある手なりの対応

2019-04-28 23:29:00 | 交通
「事業者無謬」の例示で、視覚障害者転落死亡事故が起きた蕨駅のホームドア設置計画について、事故時点で最大4年後の設置というのに「対応中なんだから」という擁護の声があると批判しましたが、その後前唐オも検討と言いながら、結局は2019年度の設備投資計画で整備と明記されたわけで、やらないよりはマシとはいえ1年の前唐オというのはなんともやりきれないものを感じますね。
2017年1月の事故発生から既に2年以上経過し、2019年度と言うのは元計画からわずかに1年、2019年度といってもスマートホームドア採用ということで2020年3月目標とあるわけで(以前にリリースされた内容で明記)、これじゃほとんど手なりじゃないですか。「究極の安全」を謳いながらこのスピード感。スマートなんちゃらも大切ですが、拙速も大事なはずです。

ちなみに4月25日に発表されたはずの2019年度設備投資計画が、プレスリリースのどこにも出ていないのはなぜなんでしょうね。
いったん公表されているはずですが。

https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190426.pdf

2018年度は4月27日の決算発表と同時に発表され、プレスリリースのアーカイブに出ていますが、どうなっているんでしょうか。



「休日」と「祝日」のはざまで

2019-04-28 22:47:00 | ノンジャンル
10連休に入りましたが、この期に及んで「慶祝ムード」に水を注したい勢力が「休めない」とか騒ぎ立てています。これに毎度の日本人名物の「ブラック自慢」が参戦して休むことが申し訳ないような空気を醸成しようとするのは、人の足を引っ張ることにしかならないわけで、本当に見苦しいです。

その新作は、うちの会社は「国民の祝日」しか休めないから「休日」は対象外なんで、4/30、5/2、5/6は出勤日なんですぅ、というもの。祝日法で「国民の祝日」が規定され、振替休日とサンドイッチされた休日はあくまで「休日」なので「国民の祝日」じゃないと言いたいようです。

確かに休日⊇国民の祝日なんですが、じゃあなんでこのタイミングで急に騒ぐのか。
去年の12/24は「休日」(振替休日)ですし、それ以前にも振替休日はよくありましたよね。サンドイッチバージョンも「シルバーウィーク」や、みどりの日になる前の5/4があったわけで、毎年悔しい思いをしていたということですよね。

まさかそっちは休んでいたということはないでしょうが、10連休にケチをつけるよりも「休日」という一般的なカレンダーが赤数字になっている日が休めない会社の問題でしょう。




出色の蔑称

2019-04-26 23:06:00 | 交通
2019年5月号の鉄道ダイヤ情報は209系の特集ですが、「もう”走ルンです”とは呼ばせない」というコピーに、JRグループ編集協力と謳っていたくらいの雑誌があの「蔑称」を公式に使うとは、否定する方向での趣獅ニはいえ驚きです。

ただ、まあ内容は全力で209系の肯定ですから、敢えてあの「蔑称」を出して全否定してやろうという真っ向勝負の目的でしょうか。JR東日本がはじめて通勤型電車に取り組み、その後のスタンダードの源流になった節目としての評価が中心になっています。

確かに現代の通勤電車のあらゆる機構がここを源流としており、幅広車も209系500番台がその嚆矢でした。それどころかE231系もそもそも209系950番台であり、毀誉褒貶激しいなか、車両史を語る上では絶対に外せない系列と言えます。


(京浜東北線退役寸前のころ)

ただ、毀誉褒貶激しい、としましたが、実際には「総すかん」に近い状態だったわけです。
例の座面が硬くて高い座席が209系と乗客が直接接する部分と言うのに、進化したとはお世辞にも言えないわけで、しかも素人目にも安っぽさが目立つ車体。当初こそ告サでだいぶボロボロだった103系に対してSUSボディの輝きも眩かったのに、早々に歪みが目立ち、窓部などの噛み合わせに隙間が目立つようになってはいけません。

「走ルンです」が「写ルンです」から来たスラングというのは言うまでもないですが、「カメラ」に対する「レンズ付きフィルム」という存在が、これまでの電車に対する・・・という存在と相似形と言う認識がこれほどまでにマッチしたからこその「蔑称」でした。

しかしそれがアンチとか感情論だけで呼ばれたのであればここまで広まらなかったわけで、遂には鉄道雑誌の表紙に刷り込まれるような「一般的な名称」になったことに注目したいです。
ヲタではない一般人に「走ルンです」の由来を説明すると、けっこうな確率で納得してもらえる、クスリと笑ってもらえる、ということもあったわけで、それくらい「コスト半分、寿命半分」のコンセプトのために「攻めた」部分が徒になったと言えます。


(房総で余生を送る・・・)

209系と同様の「症状」はE217系に顕著に見られるくらいで、続くE231系や決定版ともいえるE233系、E531系になると時代のスタンダードと呼ぶにふさわしい作りであり、よく出来た電車ですが、少なくともE231系の500番台が出るまでは「走ルンです」一族として同類に見られていたわけで、最初にえぐりすぎて後々尾を引いた格好です。

結局そこは「安い車両」を「安物然として」作ってしまったことが失敗だったわけです。
901系という試作車がありますが、209系自体が試作車と言っていいくらいの存在であり、だからこそ早期に歪む薄さの車体や、最終的にはE233系までかかって最適を探った「硬くて高い椅子」など、あの「蔑称」を裏付けるが、後世に引き継がれなかった部分が多く存在します。

まあ車両の愛称は数多あれど、蔑称としか言いようがないのにここまで広まったのは、そう呼ばれるに足る現実があったからこその「走ルンです」であり、遂には鉄道雑誌も公式に取り上げてしまうほどの普及を見たわけです。その意味では出色の「愛称」でしょうね。