Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

「逮捕しない理由」は何だったのか

2019-07-31 23:01:00 | 時事
池袋での暴走死亡事故で、遺族が遅々として進まない司法手続きに対し批判し、その犯行に見合う刑罰を求めています。事故当初、逮捕すらされない状況に、犯人の属性から「上級国民」だから、という言説がネットを中心に流布し、メディアもそれを取り上げていましたが、一方で犯人も負傷している、逮捕したら一定期間内に起訴しないといけないから逮捕していないだけ、という反論も出てきています。

しかし退院して現場検証に立ち会うようになっても逮捕されないばかりか、送検の気配もありません。
突然家族を奪われた遺族は理不尽な悲しみと怒りに苛まれているわけですが、感情のままに処罰をしてはいけませんが、あるべき手続きがなぜか進んでいないというのはやはり異常であり、それまで高級官僚による「犯罪」はそれなりにあったなかで、このケースだけ「上級国民」というパワーワードが炸裂したのは、実際に処罰などの手続きをためらう理由の存在を強く疑わせます。

特に違和感を強く感じざるを得ないのが、京アニ放火殺人事件で警察はすでに犯人の逮捕状を取っているということ。犯人が重体で回復の見通しすら立たないのに逮捕状が取れるのであれば、池袋の犯人に対して逮捕状の請求くらいはできるはずであり、それすらしないのはなぜか。逮捕状はとらない、送検もしない、その理由を司法当局は明らかにしないと、司法に対する信頼性は完全に損なわれます。



立ち位置を踏まえた議論

2019-07-25 23:57:00 | 交通
交通に関して、我々ヲタ(爆)は基本的に「利用者」という属性にカテゴライズされます。
交通政策、経営に興味を持ち、その内容を考えるというのも基本は「趣味」であり、あるいは「研究」の域にありますが、極端なことを言えば「部外者」です。

もちろん事業者や行政の施策をあれこれ評価することは否定しませんし、ヲタというそのジャンルに対する知見を他に比べて豊富に有する存在ならではの分析、評価が期待されるところです。
あるいは何でも反対すればいい、という左翼臭い行動では逆にその内容も疑わしくなるところで、事業者や行政の施策を色眼鏡をかけずに見る能力が求められます。その典型が国鉄の分割民営化であり、関係法令成立直前の議論がどうだったかを考えると、国鉄本社(政府)の考え方を提示して検証することもなく、こうなるに違いない、という決めつけで労組など分割民営化反対者に寄り添った議論が是とされていたわけで、国鉄幹部の声を紹介し続けた鉄道ジャーナルなんかは受けが非常に悪かったわけです。

いやいや、その後の展開をみれば反対派にも理があった、というのは論点がわかっていないわけで、与えられた論点を満足に検証せずに反対して、やっぱり反対派の言うとおりだった、というのは後知恵と同じです。

難しいのはそこからで、じゃあ検証しました、でどう評価するか。
実は正解がないんですよね。そこなんですよ。もちろんwin-winの回答があればそれが正解ですが、利用者のメリットを削って事業者の業績を向上させる。そういうケースをどう評価するか。

「利用者」のカテゴリーが自らを犠牲にして事業者の業績向上を是とする。これははっきり言って不自然ですが、社会派諸氏(実はこれも揶揄的なレッテルですが)は積極的に志向する傾向があります。それゆえに「事業者無謬」というわけですし、一連の議論の中で「外野」からは、なんで自分たちが不便になることを喜ぶんだろう、というまあ至極当然な疑問が呈されたわけです。

もちろんどこまで利用者のメリットを追求できるか。例えば「無料で」「グリーン車レベルのアコモ」に乗れるとなったら誰もが喜びますが、それが経営を圧迫するのであれば本末転唐ナしょう。
それは極端過ぎましたが、事業者の経営状況によってその要求し得るラインは変化しますし、進化向上ということを考えたら、「普通運賃ならこれで十分」というような決めつけも実は正しくないでしょう。

一般的なマーケットでは、消費者のニーズにどう応えるかは重要な要因であり、満足が得られないと競合他社に逸走するとか、かといって常識外れの要求であればマーケット自体が無視するわけで、健全な緊張感と常識的な妥結が機能していますが、交通の世界は総じて独占状態であり(幹線での航空を除き「競合」はしていても同じ土俵で選択することはほぼない)、一般的なマーケットのような常識も裁定も働きません。

そこがよく私が「ネコでもできる」と茶化す部分でもあるわけで、もともと規制産業として独占を認める代わりに所管の規制を課すことで疑似的な競争状態に置くという部分が規制緩和の流れの中で独占のメリットを残しながら疑似競争状態の創出を免れる、つまり、独占の弊害(事業者側にとれば恩恵)が顕在化しているわけで、利用者への還元を忘れた収益の最大化に走る傾向は指弾されるべきものです。

私自身は明らかに軸足を利用者に置いて論じていますが、少なくとも利用者のャWションしか得られないヲタの属性で事業者に軸足を置くことは、よほどの正当性が求められます。



悲劇をダシにした歴史修正主義

2019-07-25 23:55:00 | 時事
京都アニメーションへの放火殺人事件では多くの資料が焼失したわけですが、かつて議論された「国立メディア件p総合センター」を念頭にに、国立の保存機関があれば助かったのに、かつて民主党が反対したので設立できなかったのが今に祟った、という趣獅フ発言がネットで拡散しました。

それに対して、「民主党が反対したのでできなかった」は所管になるはずだった文化庁が否定、ネトウヨの虚言、とカウンターアタックがネットで拡散し、ネットメディアのバズフィードもネトウヨ的な勢力のウソ、と記事にしています。

しかしこれが実は悪質なデマなんですよ。当時の民主党による悪行に対して歴史修正に走る毎度の手法であり、民主系のシンパによる必死の拡散にネットメディアがコラボした悪質な世論誘導です。

記事を見ればすぐわかる話ですが、文化庁が否定したのは「民主党の反対」ではないわけで、この時点で「ネトウヨの『民主党による反対』主張はデマ」という関係は不成立です。
文化庁は「個別具体のアニメーション会社の資料を保管するという話はありませんでした」と言っているに過ぎないわけで、それも「寄贈があれば保管」という言質を得ているわけで、あの施設があれば幾許かは助かっていた可能性はあるわけです。

それのどこが「民主党の反対」の否定なんでしょう。文化庁の発言の趣獅u捏造」したのはバズフィードです。
確かにネトウヨ的勢力の主張には誤りがあったわけで、「国立メディア件p総合センター」の内容を誤認(都合よく曲解)していたのが正解ですが、それを使って別項の「民主党が反対していたのではない」というのは誤認を誘って都合のいい話に誘導しているだけです。

だいたい、「国立メディア件p総合センター」を「国営マンガ喫茶」と揶揄して反対したのは、政権交代直前、2009年4月の国会における当時の民主党鳩山幹事長の発言です。内容の誤認はありますが、「国立メディア件p総合センター」に反対したのは民主党で正解ですし、直後の政権交代で予算執行見直しの対象となり、撤回に至ったのは鳩山内閣によるということは歴史的事実です。

この記事、バズフィードのサイトでは御大層に「ファクトチェック」とありますが、どこがファクトチェックか。
だまし理論のインチキメディアと民主系シンパの悪質なコラボ記事に過ぎません。



「国際運動会」は人権にも生活にも優先する

2019-07-24 23:05:00 | 交通
東京五輪対応と銘打った交通規制、さっそく大変なことになったようです。

NHK21時のニュースでは下道の様子を実見していましたが、R246玉川通りで瀬田から三軒茶屋まで1時間以上、規制線となる環七の上馬を抜けたら流入制限中だから空くかと思いきや抜けても渋滞と大惨事です。

NHKはおはよう日本の段階で、予告されていた外苑、晴海、新都心だけでなく、早い段階で三軒茶屋などの閉鎖が始まっていて三軒茶屋では玉川通りの渋滞が始まっていたことを報じていましたが、フジは五輪マンセーで利権ウマウマなんでしょうね、「とくダネ」でヘリまで繰り出しながら、外苑上空で「空いています!」と影響がないと言いたげな誘導。その後も笹塚付近まで流して空いていうことを強調。永福や高井戸の先でしょ、映すのは。そして首都高高架橋の陰になるように、甲州街道上り線側の渋滞が見えない南側からのアングルも勘ぐればそういうことでしょう。

ただNHKはそのあとがいけません。どこぞの教授がボンクラ丸出しで、効率性を上げないと、って、それで「流通」や「経済」を名乗る大学の教授ですか。象牙の塔とはよくぞ言ったもんです。教授の名にも値しません。キャスターは相変わらずの馬鹿丸出しでしたが、ほんと「国際運動会」をここまで市民生活を犠牲にしてまでやるべきなのか。コンパクトな五輪、と大ウソをついて招致したツケというかインチキの弊害です。

混乱を想定して郊外の研修施設を「サテライトオフィス」にした企業を紹介していましたが、そこまで譲歩する必要などないはずです。だいたい、その会社の場合は小平ですよ。そこまでどうやって行くのか。泊り込みですか?
そのコストはだれが負担するのか。犠牲となった企業や国民の持ち出しなんて馬鹿な話があってはなりません。

流通への影響も大きいですが、これ、G20の大阪を笑えない、いや、その何倍もの規模で流通途絶などの影響が出ますよ。G20は大阪の虚栄心でしたが、五輪は世界中にウソまでついて強引に招致した東京の独りよがりです。
本筋は「五輪のために犠牲になる必要はあるのか」この当たり前の正論を前提に正統性のない市民生活の犠牲を評価すべきです。

で、「国際運動会」1年前で浮かれるメディアは、旅行代理店3社によるツアー発表を無邪気に報じていましたが、まあ見事に高い商品でぼろ儲け、ホテルも押さえて個人客排除です。
商品の多くにはしご観戦ツアーというのは、抱き合わせ商法の典型でしょう。30数競技をはしごで450万円?そんな1人でチケットもホテルも独占して、それらをばら売りしていれば抽選だってもっと当たっていただろうし、より多くの人が五輪に親しめたというのに、スャ塔Tーによるスャ塔Tーのための大人の事情大会です。
安い商品もありますって、それは福島のソフト予選。しかも日帰りで、復興対応を毛バリ商品扱いして、地元に金が落ちない仕鰍ッ。最低です。

だいたい、「国際運動会」至上主義そのものが害悪です。
「国際運動会」に出れればなんでもいい、というのが「アスリート」とか最近は格好つけて呼ばれる「運動選手」の本音ですから。
絶対に忘れてはならないのが、1979年のソ連によるアフガニスタン侵攻に対する1980年モスクワ五輪ボイコットに対し、政治とスメ[ツは別とかほざいて「国際運動会」に出たい、見たい、と嘆き悲しんだこと。

ソ連のやることはなんでも正しい、の左翼やシンパのメディアはもうどうしようもないですが、競技団体、運動選手ともに、戦車に蹂躙されたアフガン国民には寄り添わなかった。ボイコット反対や未練たらたらと、決して良くはないにしても一つの主権国家を踏みにじり傀儡政権を立てたソ連に寄り添ったことは、彼らがあの時のことを全然反省していない以上、未来永劫に忘れてはならない話です。

近年の世界各国の民主化運動には、国民の多くはその活動に寄り添っていますが、あの時、国民の少なからぬ数が「国際運動会」を優先してソ連に寄り添ったのは忘れてはいけません。「国際運動会」が出来れば侵略してもOK、という判断なのです。
そこまで魂を平然と売れる連中ですから、「国際運動会」のために市民生活がズタズタになっても何の良心の呵責も感じないんでしょう。



止まぬ偏向報道

2019-07-24 22:50:00 | 時事
反原発の風評垂れ流し機関であるNHKニュース9がまたやらかしてますね。

福島の甲状腺調査に漏れ、と鬼の首を取ったようにはしゃいでいます。
2011年3月中旬、原発で情報公開が遅いと逆ギレして厳しく対応するという偏向宣言をして以降、数多の偏向報道を繰り返していましたが、またまたやらかしています。

福島県の子供38万人を対象とした診断で、218人の甲状腺がんや疑い例が発見されていますが、すでにこれらは原発事故による影響とは認められない、すなわち一般的に発生する範疇を超えるものではない、ということが科学的にも確定しているのに、そこで17人の調査漏れが発生したからどうなのか。

発生漏れは手順ミスであり批判の対象ですが、だからといって218人が235人になったからと言って原発事故の影響、とはならないわけで、NPOを名乗る反原発団体の「正確な人数を把握しないまま、被ばくの影響について検討しているのは大きな問題だ。」というのは科学的根拠もないままにあたかも影響があると風評を垂れ流すものです。

どこぞの教授の「5年や10年で判断するのは早計」という、結論を先送りして風評を正当化してゴッツアンです、という反原発界隈の飯の種を永遠に生み続けようとする、科学的エビデンスを無視した大学教授とはとうてい思えない風評垂れ流しも併せて報じていましたが、もうこういう悪意の風評メーカーはともかくとしても、動かぬ証拠を突き付けられても絶対に納得しない人は残念ながらいるわけです。

ですから不安の払拭、とかもっともらしいことを言うけど100%は不可能であり、100%を前提にするのはいつまでも風評を煽る飯のタネであり、「安全神話」の変形です。
ある段階からは積極的な説得、教育が必要でしょう。

こういう偏向報道を平然と行うことも、ああいうトンデモに議席を与えてしまう遠因です。