Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

基本を学ぶ機会を

2023-07-13 20:47:00 | 歴史
秋篠宮家の内親王殿下の「別居」問題で、女性宮家を絡めた記事が出ていました。
女系継承はともかくとして、男系の女性皇族は皇室の活動を支えるという意味で、そして記事にもあるように旧皇族の復帰を視野に入れるのであれば、一番丸く収まるのが女性皇族と旧皇族の結婚であり、そうであれば女性宮家をまず実現させて受け皿を作るというのはサスティナブルな皇位継承にも資する話です。

そして以前から指摘していますが、中途で男系から女系に変更しない限り、すなわち男系(男子)での継承が不可能になった時点で男系女子が継承し、その子孫へ女系継承する、というステップになるしかないのですが、それを前提にした場合、男系女子での「皇位継承権者」の筆頭は悠仁親王殿下が内親王殿下のみ儲けられた場合はその内親王殿下で、そうでなければ秋篠宮家の佳子内親王殿下です。
すなわち現在の皇位継承権者は1位が秋篠宮殿下で、2位が悠仁親王殿下です。悠仁親王殿下が即位された場合、その時点では恐れながら3位の常陸宮殿下(上皇陛下の弟宮)がご存命とは思えないわけで、男系男子がいない状態で、悠仁親王殿下を起点に順位を考えれば必然的にそうなります。

記事では秋篠宮殿下が佳子内親王殿下に悠仁親王殿下を支えることを期待されている、と推測していましたが、現時点では事実上の皇位継承権者第2位という立ち位置を考えていることは間違いないでしょう。本来であれば降嫁された元内親王殿下も同様に考えていなければいけなかったはずですが、逆に様々な騒動や皇位簒奪の動きが露骨になっていることで、さらなる危機感を抱かれての話かもしれません。

馬の骨派は秋篠宮disの一環で亀裂だなんだと騒ぎ立てていますが、秋篠宮殿下(親)側は皇位継承を考えての「束縛」を見せているなかで、内親王殿下(子)側は自由にしたいという思いがあってのすれ違いと推測できます。このあたりは残念ながら内親王殿下がきちんと立場を理解して頂くしかない話ですが、悠仁親王殿下の「将来」も考えると、秋篠宮家に「帝王学」と言ったら大仰ですが、皇位を継承するもの、守るものとしてのあれこれを学ぶ機会を設けるべきでしょう。皇族という「身分」が許容されるためには、一定の「制約」があるのですから。なお学ぶべきは馬の骨派がしきりに賞賛するような「お人柄」とかではなく、「皇位」「皇統」という天皇制の根本ですからね。





性差と犯罪は別に考えないと筋が通らないはずだが

2023-07-13 20:45:08 | 時事
トランスジェンダーのトイレ使用問題で最高裁が制限は違憲として「配慮」を要求する判決を出しました。
生物学的な性別ではなく性自認に応じて男女別のトイレを使うことを事実上容認した判決は波紋を呼んでいますが、一方でこれは一般論ではなく、トランスジェンダーがいるオフィスにおける取り扱いという、一定の集団内での話に限定するという注釈が付いていることに注意しないといけません。

とはいえ一定の集団内であっても生物学的な「異性」が同じトイレを使うことへの反発は強いわけです。ましてや「公衆トイレ」ではその拒絶反応は極めて高く、実際に「ジェンダーレス」を謳うトイレに対する批判は非常に高いです。

実際に女性トイレで性犯罪や変態行為があるという現実を踏まえると十分頷ける話ですが、LGBT問題もトイレという自分たちの利害のレベルにくると激しい拒絶反応を引き起こしたことはある意味興味深いですね。ただ、極めて厳しいことを言えば、性犯罪や変態行為は(精神的な)異性を対象とするとは限らないわけで、同性を性的対象とする人は「同性」のトイレで堂々と犯罪行為や変態行為をすることが可能です。すなわち性自認だなんだという問題の以前の問題として何かしらのリスクがあるわけで、それは犯罪や迷惑行為の禁止、抑止といった性差の問題とは別の対応をすべき論点です。

そう整理したら、性別のトイレというものを排除しないと解決には至りません。あるいは「この人LGBTだ」と丸わかり状態となるような「区分」が求められます。カミングアウトをしていなくても、見た目と性自認の区分別に従って使用することが求められますから。それはそれで差別だと騒ぐのでしょうから、結局は性別のトイレを排除するしかないのです。

足元の反発にしても、性犯罪という1件でもあってはならない事象を理由にしているので説得力を持ちますが、一方でその根源は「不安」ですから、ややもするとトランスジェンダーは「不安」な存在、という感情を肯定することになります。現時点でも「男性は性犯罪者予備軍」と言わんばかりの対応というのも酷い話ですが、女性トイレは身も心も女性しか使ってはならない、じゃないと不安だから、という感情論を肯定するのであれば、LGBTを議論する根底が崩れますが、そこはどう整合性を取るのでしょうか。

なお、今回「問題」になっているのは女性の批判ですが、社会は女性が不安に思うのであれば見直す、というこれも十分な性差別を肯定するのか。
心は男だから、という生物的には女性が男性トイレに入ってくるのは別に構わないのか。足元の議論や批判は女性だから大きくなっただけで、もしこれが男性が
声を上げても無視されたのではないか、という疑いが消えません。



誰が為にNATOはある

2023-07-13 20:43:22 | 時事
ウクライナのNATO加盟問題が見送られたことに対してウクライナの大統領が不満をぶちまけています。
ただNATOの性格、機能を考えたら、NATO加盟国を戦争に巻き込みかねないリスクがあるわけで、足元の紛争が終結するのは大前提として、さらに少なくとも国際紛争の芽になるような行動をしないという確証が得られない限り、NATO加盟は無理でしょう。

一方で猫も杓子もNATOに加盟というのもどうなのか。第二次大戦後の東西冷戦下における集団安全保障であり、それに対抗して成立したワルシャワ条約機構との対峙においてはNATOの存在意義も明確でしたが、旧ソ連とワルシャワ条約機構の崩壊後は、NATOはそもそも何のために存在するのか。経済共同体ではなく「軍事同盟」ですから、NATO軍は何を目的に存在するのか。

ロシアのウクライナ侵攻を受けてロシアへの対抗を存在意義とする人も少なくないですが、じゃあロシアが今後完全に民主化し、西側諸国と同水準かそれ以上の民主主義国家、平和国家となった場合、NATOは解散するのか。それが保証されない以上、東方拡大を続けるNATOを「軍事的脅威」と見做すのは極めて自然な反応であり、緩衝地帯としてNATOへの非加盟を求めるのもまた理解せざるを得ません。あるいはロシアもNATOに加盟するのか。そうすると事実上の「全欧州軍」ですが、それは何のために存在するのか、という話になります。

要はNATO加盟国と国境を接するがNATOに加盟していない国は、NATOの仮想敵国となってしまうわけです。そうでないとNATOの存在意義はありませんから。
トルコがEU加盟を悲願としているのに欧州各国は拒否し続けているように、NATOとEUは完全に重なりませんから、「欧州の軍隊」とも言い切れません。その意味ではロシアを仮想敵国とし続けない限りNATOはその存在意義を失うわけで、ロシアから見たらどう欧米好みの体制にしてもNATOがなくならないのであれば、NATOを敵視する政策にせざるを得なくなります。