シリーズ第2弾です。
ご紹介するのはR352。なんだ、国道か、とお思いでしょうが、これがなかなか凶悪です(笑)
新潟から栃木まで関東山地を横断する国道ですが、一般には北側からの尾瀬へのアプローチとして有名です。
このR352を走ったのは1993年の秋。尾瀬ハイクを志し、それも沼山峠からの尾瀬沼一周を考えました。
そこでむくむくと天邪鬼な精神が首をもたげ、沼山峠への起点となる尾瀬御池を通るR352、往復とも桧枝岐から塩原経由というのもおもしろくなく、往路は小出から入ろうと考えたのです。
さすがに遠距離で、ハイキングの時間も必要なので、深夜に関越道を走り、SAで仮眠。早朝に小出から山に分け入りました。ダートで名高い枝折峠経由はさすがにパスして、電源開発奥只見ダムの専用道路を開放したシルバーラインを行きますが、長大トンネルとわずかな明かり取りシェルターが連続し、R352に接続するトンネル内の分岐をやり過ごして奥只見湖へ。
ダムを眺めて、トンネル内分岐を銀山平に取り、ようやくR352に入ります。
ここからがなんともという区間。尾瀬方面に向けて渓谷を埋める奥只見湖に沿って進みますが、無数の谷筋を真っ直ぐ架橋せずに、ある程度、いや、相当先まで遡上して、小さな橋で越えてまた本流まで戻ります。中には路上河川(道床を固めて水が路上を流れるようにしている)もあり、全線舗装とはいえ狭隘かつ谷筋を一つ一つくねくねと辿る行程には息を呑みます。
息を呑むのは道の姿だけでなく、ちょうど紅葉のシーズン、渓谷と紅葉の美にも見とれます。あまり見とれると奥只見湖の藻屑に消えるので程ほどにしましたが。
この山峡のリアス式海岸のようなルートは延々と続きます。尾瀬観光の新ルートを上越新幹線の浦佐駅に求めた際、R352のあまりにものヘロヘロぶりに、シルバーラインで奥只見ダムにバスで出た後、なんと奥只見湖が果てるところまで湖上を船で行き、そこからバスというユニークな継走になりました。
その船着場まで来ると湖が果てるだけあって峡谷もおしまい。あとは高原の趣の道を御池に向かいます。
ただ、当時から沼山峠はマイカー規制で、御池に駐車しないといけません。ところが満車で、さらに進んで片峠を下った七合に行くか、手前に路駐するかという選択肢です。結局1kmほど戻り、まず大丈夫であろう場所に停めました。なにせ山間部ですから転落や落石に警戒するとともに、上述のバスが通るから、バスにとっては一杯一杯の幅員、邪魔にならない空間を探すのは案が骨が折れました。
この銀山平から御池、特に尾瀬口船着場までの区間は観光ルートからも外れた秘境です。
凶悪な悪路かというと、そうでもないですし、ある意味秀麗なルートですが、いやになるほどの谷筋越えの隘路では、楽しい「悪路」でしょう
ご紹介するのはR352。なんだ、国道か、とお思いでしょうが、これがなかなか凶悪です(笑)
新潟から栃木まで関東山地を横断する国道ですが、一般には北側からの尾瀬へのアプローチとして有名です。
このR352を走ったのは1993年の秋。尾瀬ハイクを志し、それも沼山峠からの尾瀬沼一周を考えました。
そこでむくむくと天邪鬼な精神が首をもたげ、沼山峠への起点となる尾瀬御池を通るR352、往復とも桧枝岐から塩原経由というのもおもしろくなく、往路は小出から入ろうと考えたのです。
さすがに遠距離で、ハイキングの時間も必要なので、深夜に関越道を走り、SAで仮眠。早朝に小出から山に分け入りました。ダートで名高い枝折峠経由はさすがにパスして、電源開発奥只見ダムの専用道路を開放したシルバーラインを行きますが、長大トンネルとわずかな明かり取りシェルターが連続し、R352に接続するトンネル内の分岐をやり過ごして奥只見湖へ。
ダムを眺めて、トンネル内分岐を銀山平に取り、ようやくR352に入ります。
ここからがなんともという区間。尾瀬方面に向けて渓谷を埋める奥只見湖に沿って進みますが、無数の谷筋を真っ直ぐ架橋せずに、ある程度、いや、相当先まで遡上して、小さな橋で越えてまた本流まで戻ります。中には路上河川(道床を固めて水が路上を流れるようにしている)もあり、全線舗装とはいえ狭隘かつ谷筋を一つ一つくねくねと辿る行程には息を呑みます。
息を呑むのは道の姿だけでなく、ちょうど紅葉のシーズン、渓谷と紅葉の美にも見とれます。あまり見とれると奥只見湖の藻屑に消えるので程ほどにしましたが。
この山峡のリアス式海岸のようなルートは延々と続きます。尾瀬観光の新ルートを上越新幹線の浦佐駅に求めた際、R352のあまりにものヘロヘロぶりに、シルバーラインで奥只見ダムにバスで出た後、なんと奥只見湖が果てるところまで湖上を船で行き、そこからバスというユニークな継走になりました。
その船着場まで来ると湖が果てるだけあって峡谷もおしまい。あとは高原の趣の道を御池に向かいます。
ただ、当時から沼山峠はマイカー規制で、御池に駐車しないといけません。ところが満車で、さらに進んで片峠を下った七合に行くか、手前に路駐するかという選択肢です。結局1kmほど戻り、まず大丈夫であろう場所に停めました。なにせ山間部ですから転落や落石に警戒するとともに、上述のバスが通るから、バスにとっては一杯一杯の幅員、邪魔にならない空間を探すのは案が骨が折れました。
この銀山平から御池、特に尾瀬口船着場までの区間は観光ルートからも外れた秘境です。
凶悪な悪路かというと、そうでもないですし、ある意味秀麗なルートですが、いやになるほどの谷筋越えの隘路では、楽しい「悪路」でしょう