Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

笛吹いて踊るのか

2017-01-31 20:50:00 | 交通
1月30日から都内のタクシー料金が改定されましたが、2㎞までのいわゆる「初乗り」が1㎞までの料金を設定して、そこから距離比例になったことが「近距離値下げ」と大きく取り上げられています。
実際には6.5㎞以上は値上げになるのですが、そこは扱いが小さく、業界を挙げてマスコミ体側がうまく行った感じです。

恩恵を受けるのは2㎞までの区間であり、それがどのくらいか、という話ですが、ニュースで出ていたケースでは、2人で乗ればバスと変わらない、というわけで、1㎞まで410円なら2人で乗れば1人205円、バスを待ったり微妙な徒歩もないと考えたらお値打ちでしょう。

それでも笛吹けど踊らずというのは世の常です。そもそも今回は6.5㎞以上の値上げが原資になっているわけで、現状利用している人、特に長距離を乗っている人にとっては絶対額でも目立つ値上げになるわけです。対してメリットとなる値下げサイドは、気軽に利用してもらうことになれば、という誘発効果であり、足下利用している人にとってはデメリットが勝るだけなのです。

そしていかに安いとはいえ、歩けばタダです。NHKの夜9時のニュースでは、女性キャスターによる「気軽にどんどん使えます」という何とも頭の悪いコメントがありましたが、タクシー利用が日常のマスコミ人らしい発想であり、410円を何回も払っていたらどうなるのか、経済感覚が絶望的に違っています。

ただ、上で書いたとおり、移動のシーンによってはタクシーを積極的に選ぶことが合理的なケースが出てきます。
報道では長時間待って初乗り客だと嫌になる、という運転手の声が出ていたりしますが、値下げサイドは「誘発」が目的であり、値下げがなければ客は増えません。増える客は近距離客で、運転手によっては割を食うのは確かですが、客が来るチャンスが増えると考えたいものです。

それよりも発想の転換が求められるわけで、待ち続けて長距離客を狙うのもいいですが、極端な話、駅まで、あるいは病院まで1㎞以内というようなバス停周辺で、2人以上ならタクシーのほうが安くて今すぐ乗れますよ、という「営業」もあり得るわけです。
3人なら2㎞近くまでバスと変わらない、しかも駅やバス停から歩くこともない、という前向きな発想で取り組めないのか。それこそネットで、主要駅や施設からここまでは1㎞、2㎞で2人ならバスより安い、3人なら、1人でも、歩くことを考えたらちょっとくらい高くても、とタクシー業界が宣伝することで、駅を降りたらまずタクシー、という積極的な需要を生み出せると思うのですが。

そうなれば移動の総需要が大きい都内であれば、待った挙句に近距離、なんて愚痴も出る間もなく回転をこなすようになるでしょうね。


音なし政府の責任転嫁

2017-01-31 20:49:00 | 交通
トランプ新大統領による特定7ヶ国の入国拒否問題で、IATAが注意喚起をしたことを受けて欧州や日本の航空会社も搭乗を事実上拒否しています。しかし、米国の入管でどうなるかはともかくとして、日本の主権の下にある日本の空港で、日本の航空会社が法令など合理的な理由に基づかない「搭乗拒否」をすることはどうなのか。政府は首相も官房長官も他人事ですが、米国が相手だと正論も吐けない情けない状況であり、国籍で差別した不当な取扱いに加担した国として名を残す道を選んでいます。

日系航空会社も政府に強く出れないのか。IATAが言ったから、と総て従う謂れはないわけで、法令や約款、また差別的取扱いを禁じるという一般法理に抵触する取り扱いを事実上要請しているのが明白である場合、「不法行為の指示」に従うべきかどうかの判断を政府に確認すべきでしょう。現状は米国と事を構えたくない政府が企業側に責任転嫁している、何かあったら「企業の判断です」と逃げる気満々の卑怯な姿勢を隠していません。

そういう状況では、航空会社も「事なかれ」になるのは止む無しですが、無理が通って道理が引っ込む、という状態は、ヤクザか北朝鮮か、というにも等しいわけです。そういう事態にならないように世界中の政府が身体を張って抵抗すべきなんですが、それが出来ない現状を見ると、結局は力が総てという虚しい結論になります。

まあ今回の取り扱いを見ると、米国が入国管理でやりたい放題してきたことをこれまで追認してきたツケともいえます。
要は例のESTAのような個人および家族の情報と小銭の収集システムとか、だったら米国人の入国に対してビザ免除などの恩恵は与えない、ESTAに見合う情報提示と料金を課す、という相互主義、互恵主義で臨めば、世界中を飛び回る米国人がまず音を上げて巨大な圧力になるのですが、そうしてこなかった。大丈夫だろう、無関係だろうと黙認してきたらある日破局が訪れる。ナチスに対する教会の悔悟のような事態が我が国と国民に対して降りかかる日を想像すべきでしょう。



「異教徒」狙い撃ちへの対応

2017-01-30 22:20:00 | 時事
トランプ新大統領による相次ぐ「大統領令」が国際的な問題になっていますが、特定の国家からの入国を拒絶する、という対応は、再入国であっても容赦しないということで問題どころか大混乱を呼んでいます。永住権を持ち生活の基盤が米国内にあるのに帰れないわけで、NBAの選手がカナダで試合をしたら帰れなくなる、というに至っては、ちょっと常軌を逸しています。

さすがにこれは無条件で批判すべき話であり、大統領が言うような国家の専権事項の域を超えています。
誰を入国させるかは確かにその国が決める話ですが、その基準が曖昧だとか、恣意的であるということは、まともな国家ではない、というしかありません。

また、今回のターゲットは露骨にイスラム教徒、アラブの親米的とはいえないイスラム教国をターゲットにしているわけで、「壁」に関してイスラエル首相が称賛しているのと合わせて、「異教徒」への差別として批判されるべきです。
その意味でも、我が国は「異教徒」であり、早い段階で歯止めをかける意思表示をしておかないと、「次のターゲット」になるリスクは欧州などに比べても高くなります。

日米同盟ガー、というのでしょうが、小泉政権当時の「テロとの戦い」への盲従で、これまで築き上げてきたイスラム圏に対する信頼を崩壊させたのに飽きたらず、さらに一方当事者となるつもりなのか。「異教徒」が走狗になっても、心の底からの同志にはなれないのであり、バランスのとれた名誉ある行動をとるべきでしょう。その意味で日系航空会社は米国に迎合する対応をしていますが、政府が「航空会社に任せる」と主体性のないことをしているから、「民間会社」が外交の矢面に立たされてしまっています。

さて、新大統領がここまで過激な対応が取れるのも、イスラム教徒、イスラム教国と決定的に対立しても、軍事面はもちろん、経済面でもデメリットを感じないからでしょう。
かつては原油という切り札が中近東などのイスラム教国にあったわけですが、「シェール革命」により、米国が世界最大の産油国となり、中近東の意向をうかがう必要がなくなったといえます。生産コストの問題から産出量は低迷していますが、中近東などの産油国が原油を戦略的に扱おうとしても、シェールの生産コストより価格が上がれば米国での産出が増えるだけ、というジレンマがあります。

一方で同盟国は困るのですが、それでも欧州は北海油田もありますし、原発への依存もありますので、エネルギーに関するリスクヘッジは出来ています。その意味でも日本は簡単に混乱に巻き込まれるわけですし、日本経済の混乱とプレゼンスの低下は米国にとって、そして欧州はもちろんのことウェルカムということを忘れてはいけません。

ですから、あのユニークな行動にどこまで付き合うのか、そしてどうリスクヘッジをかけるのか。
日米関係だけ重視していればいいのではなく、独自の生き残り策を模索するという相当難しい舵取りが必要なんですが。


脇が甘くて攻守逆転

2017-01-30 22:18:00 | ノンジャンル
MXテレビのニュースショーを巡る問題、せっかくメディアでの議論になるかと思ったのに、対応の拙さと腰の据わってなさが原因で、「デマ」という風評が定説になっています。

「デマ」と断じて攻勢を強める側も巧妙で、誰もが信じて疑わないような「日当」の部分を、その金額に焦点を当てて「デマ」としているわけで、確かに伝わってくる情報を総合するとその金額に関する部分は風聞というか一時情報に当たっていないことがありありとしており、何とも脇が甘いです。

ゆえに「ヘイトデマ」というレッテルまで出てくる始末ですが、これも根拠もなく外国勢力の影響を主張した脇の甘さであり、特定の外国籍の人物を挙げるに至っては、よほどの根拠がないと名誉棄損等の法的問題になるのが分かっていません。

こうした脇の甘い編集により、「事実」「真実」が覆い隠されてしまうわけで、数多の山賊行為、交通費等支給での動員、米国人に向けられた無数のヘイトスピーチや実力行使を本来炙り出すべきところ、却って覆い隠されてしまっては、逆効果です。

沖縄といったら交通費が無茶苦茶かかるわけです。滞在費もかかるわけですし、沖縄本島でも都市部から離れたところに「常駐」するコストは誰が負担しているんでしょう。義憤に駆られて自腹なんです、という説明を信じられるかどうか、想定されるコストを提示して視聴者に考えてもらう。ヘイトスピーチや山賊行為もそう。こういう行為は正当なのかどうか。まずは「事実」「真実」を報じて考えてもらう。それで十分だったのです。

実際、今回の「問題」が炎上するまでは、「県外の活動家が地元に迷惑をかけている」というコンセンサスが漠然とではありますが成立しており、反対派が正当化に必死だったのに、一気に攻守が逆転した格好です。
そういう意味では、稚拙な論点に惑わされるな、という感じで流れを戻す動きを取りたいところですが、なぜか「援軍」が出てきません。こんな時に内輪もめをしていてもしょうがないんですが...

北千葉道路の備忘

2017-01-29 22:52:00 | 交通
これも掲示板のほうに書いた北千葉道路の備忘です。


(いには野IC手前、千葉ニュータウン萩原線の青看。規制もブロックからバリケードに)



(瀬戸の西行き、ここから往復分離になる注意(デジタルズームの最大なので画質はご容赦)



(吉高付近。路面のラインは描かれています)



(印旛沼橋梁付近だけまだでした)




(瀬戸のR464現道との交差点の信号機)




(北須賀の交差点の信号機)