Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

見通しの甘さと陰謀論

2014-07-30 01:12:00 | 交通
さて航空と言うと、スカイマークのエアバスA380キャンセル問題が大きな暗雲となっています。
企業規模、業績を考えると違約金はもちろん、支払済の前払金の損失処理ですら「危機的」であり、いわんや違約金となったら、まさに「致命的」です。

社長がいみじくも語った通り、見通しが甘いというか、汎用性のない機材を一気に6機も購入してしまうとか、円安で、というように、為替予約をしていなかったとか、いつもの感じとはいえ、今回のこれは会社にとって致命傷になりかねないものです。
資産の減損のような経理上の話ではなく、違約金債務となると現実のキャッシュアウトが伴いますから、金が工面できなかったら大変です。

このまさかの事態で懸念されるのが神戸空港です。
ANAと別働隊の9往復(7/18-8/31は8往復)に対し、SKYは21往復。SKYがまさかの事態になったら神戸空港も一蓮托生です。
同様に茨城空港も国内線はSKY一本足打法ですから、固唾をのんで見守っているところでしょう。

さて、見通しの甘いSKYですが、3機分の代金に相当する手付と違約金で1機も手に入らずではお粗末に過ぎます。というか、交渉の持って行き方も下手であり、資金の工面が出来なくなったから契約変更を、と馬鹿正直に持ち出したらそりゃ足下を見られます。

涼しい顔をして引き渡しを受けてからおもむろに、とでもするのならまだしも、引き渡し前ですから向こうは「注文流れ」で売ることが可能ですから安心して吹っかけられます。
このあたり、数年ごとにヒットとボーンヘッドを繰り返す経営判断の悪い方が最悪の形で出た格好です。

弁解も擁護も出来ない事態ですが、一方でSKYがここで退場すると弊害も大きいわけです。
要は国内のキャリアは春秋日本とエアアジアを除けばレガシーとその別働隊しかなくなるわけで、最悪の形で独占が完成します。早期購入割引を大宣伝してますが、猫の目のように変わる宝くじのようなLCCと同様、事前に計画が立たない限り、高い航空運賃を強いられるうえに、逃げ場もなくなるわけで、まさに独占の弊害です。

そう考えると、今回の件も陰謀論めいた評価も出来るわけです。
SKYの契約変更の申し出に対し、レガシーなど大手の傘下に入れ、という条件を課してきたエアバスの真意は何か。単純に考えたらもともと導入計画の無いA380とその債務と言うマイナスの持参金付で受け入れる会社はありません。

要は違約金をチャラにしてほしかったらレガシーの軍門に下れ、ということでしょう。
そこでふと気付くのが、レガシーがここにきてエアバスと大きな商談を成立していること。レガシーにとっては目の上のたんこぶのSKYに対し、系列のLCCで揺さぶりつつ、乾坤一擲の大勝負のネタのA380を経営の火種にするという絵図面が見えてきます。

誰もが不安視するA380の導入。でもうまくいったら「新規」とは言えない地位を築くことになるわけで、ここが最後の「チャンス」なのです。
そうなるとやはりA380がカギを握るわけですが、財務体質を考えるとかなり厳しい状態にあるわけです。そしてSKYとエアバスの「交渉」が不可避の予測も十分に見えてくるわけで、A380と言う「勝負手」が「1手ばったり」「トン死」になりえると見て、エアバスの懐に飛び込んだ。そういう可能性は否定できるでしょうか。







それくらいは負担する義務がある

2014-07-30 00:30:00 | 交通
貧乏ヒマ無しというか、夏休みの計画すら立たない状態です。

さて、27日の朝日社会面の記事「都心のラッシュ 空も?」は何を寝言を、と言う感じです。
羽田発着枠拡大に伴う都心ルートとして1時間最大44機が都心上空を飛ぶ、とさも異常事態のように言ってますが、再国際化の時点で千葉県上空がそれ以上の状態になっているわけです。

それでもまだ騒音被害が軽い南風好天時の航跡図を掲載しているのもわざとらしいわけで、県北西部の市街地上空を大きく迂回して飛ぶ南風荒天時のルートを出さないあたりがわざとらしいわけで、羽田の恩恵を最大に受ける都心、特に城南地区は本来現時点でもこの都心ルートを設定して離発着の半分以上は引き受けないとおかしいのです。

そもそも南風「荒天」時と言いながら、輻輳時には積極的に使っているわけで、先日も朝6時半ごろから着陸する便が続々とんできたわけです。尾翼のマークを見ると国際線で、密雲や強風と言うわけでもなく、捌くために早朝から県内の住宅地に迷惑をかけているわけです。

八潮パークタウンや川崎の殿町の「声」を殊更に取り上げるのなら、今現在不当に負担させられている新浦安や、南風荒天時に低空で通過する江戸川区南部など、そっちの声は決して載りません。

羽田再国際化をマンセーし続けているメディアのこの姿勢、五輪を錦の御旗にして羽田の増便は実施し、騒音被害はさらに千葉に押し付け、というお先棒に他ならないわけで、南風荒天時の航路直下の住民としては非常に不愉快です。


批判の根源まで強制する「判例」

2014-07-26 00:02:00 | 時事
裁判員による判決を否定する傾向がある中で、これはそのシンボル的な判決です。
最高裁が虐待死させた両親に対する量刑が求刑の1.5倍になったのは他ケースとのバランスを欠くといった理由で破棄しましたが、両親とも求刑の1.5倍だった地裁、高裁判決を1倍にするのならまだしも、わざわざ母親だけ8鰍ッという裁判官裁判による「通り相場」を示したのです。

親による虐待に対する「社会正義の実現」と言う趣獅ナの量刑であり、判決自体は法令の範囲内なのに、先例踏襲主義、しかも「母親は軽減」というかねてから批判が大きい「通り相場」ですから、裁判員裁判の根本を否定したともいえます。

そもそも裁判員制度に期待されていた部分が、先例踏襲主義や、「母親は軽減」のような機械的な対応を、市民目線で改めていこう、というものだったはずです。それを最高裁が真っ向から否定した。特に「母親は軽減」という「通り相場」の採用は、一から十まで否定しているに等しく、裁判員なんかやるだけ無駄だ、と思わせるものです。

確かに判例主義と言う原則がありますが、一方でそれを墨守することの弊害が叫ばれて、裁判員制度につながっています。
そして先例との比較にしても、社会的要請などを踏まえれば、全く同じシチュエーションでも、「これだけ問題になっていると言うのに」と言う趣獅桙゚て量刑を変える(増やす)ことも十分ありえます。

その意味でも、今回の最高裁判決は、最高裁を頂点とする「プロの裁判官」の基準が総てであり、素人がガタガタ言うな、という判示といえます。それならばコンピュータにデータを打ち込んで機械的に計算してもらえばいいでしょう。


信頼を根底から揺るがす行為

2014-07-26 00:01:00 | ノンジャンル
昨年の参院選での高松市における白票水増し事件は、選管の不正ということで、中央選管による調査が入ることになりました。
どこの途上国か、と言う話であり、前代未聞、と思っていたら、実は我が国でも半世紀くらい前には「津軽選挙」として有名だったようです。

とはいえ選管が投票結果をごまかす格好で不正を行うと言うのは論外であり、今のところはミスを糊塗するため、と言うことになっていますが、そこに特定候補への何かがなかったのか、背景を含めて厳しく調べる必要があります。

今回の事態は、選挙制度に対する信任を大いに損ないました。
問題の参院選にしても、落選候補が選挙無効を申し立てる可能性があります。記名票を白票にしたり、書き換えたりしたり、と言う不正が明るみに出ているわけで、自分への投票もごまかされたはずだ、と言われても反論は出来ません。
まあ高松市での投票総数を総取りしても当選に及ばないのであれば結果は変わりませんが、何票だったのかがはっきりしない状態で選挙を締めていいのか。最終結果がはっきりしないのですから。


見たくも無いものの押し付け

2014-07-23 01:47:00 | 交通
山手線の新車E235系は、車内の広告もデジタルサイネージ化されるとの話が出ています。
ドア上の広告動画も定着し、ドア間の広告もJRWの321系や225系でモニターの設置がなされており、少なくとも網棚上の広告枠はデジタル化されるという予想です。

しかし乗客の側からすると、それは勘弁、と言う話です。
動かないアナログな広告であれば、「無視」も可能ですが、動画だとどうしても目を惹くわけで、だから宣伝効果が高い反面、否が応でも目に入ることで、目が疲れるのです。

アナログ広告であれば見たくない内容であれば場所を移れますが、デジタル化されたら見たくも無い広告が現れる「リスク」に晒されます。
それと、現在存在する1社買い切りの広告編成はどうなるのか。いまですら同じ広告が編成総てをジャックしていると言うのに、それが動画になって襲い鰍ゥるのです。

見たくない自由をいう以前の問題として、複数社の広告が循環するのに対し、1社買い切りだと同じ会社の広告が延々と流れます。
複数社広告の場合と同じパターンを用意するのならまだしも、パターンが少ない場合、同じ広告がすぐ現れるわけで、壊れたレコードのような垂れ流しは苦痛としか言いようがありません。

ちなみに現在山手線を走っているスマホ向けゲームの広告編成では、動画が1種類しかなく、コンテンツもスャ塔Tーがない気象情報以外はスャ塔Tー付なので休止とあって、気象情報1回、ゲームの同じ宣伝が4回程度、という繰り返しになってしまい、駅間が短い山手線でもあっという間に見飽きる状況です。

山手線ですら苦痛ですから、他の路線で導入されたらどうなるのか。1乗車で100回視聴達成、と言うような恐ろしい事態もありえます。
せめて出稿内容をチェックして、所定の時間で循環するのでない限り1社買い切りはさせない、とか、点滅など影響が大きい内容は排除、と言うような対応をすべきですが、昔天地創造が掲出されていた総武大階段のデジタルサイネージが、画面が輝くように切り替わって一瞬視界(距離感)がおかしくなるような状態(階段を下っている時だから安全の問題です)を許している会社ですから、期待は出来ません。