Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

批判あっての自由

2018-03-21 21:26:00 | 時事
首相夫人が「もり」の問題で野党批判をしたSNSに対して「いいね」をしたことが批判されていますが、一方で「いいね」と記すことを批判するのは表現規制だ、という斜め上の批判がネットに散見されます。
全否定できないから何か紛らわすネタはないか、というところなんでしょうが、これはあんまりな批判でしょう。

足下の状況で無邪気に野党批判に「いいね」をしたら何を意味するのか。それが分かっていない行動にはさすがの国士様御用達新聞ですら苦言を呈さざるを得なかったわけですが、批判したら表現規制という論理は想定外でした。

「いいね」すること自体は否定していないのに、勝手に脳内変換して噴き上がっているわけです。そもそも「批判」を封じることこそが表現規制であり、「いいね」をすれば批判を浴びる、首相夫人を批判したら批判を浴びる、それが言論の自由であり、批判行為そのものを否定するのは間違った方向性です。

この状況で「いいね」したら支持されるのか、それとも批判を浴びるのか。いずれにしても言論の自由は批判する自由でもあり、自らの発信に対する批判は当然甘受すべきものです。で、この状況で野党批判に「いいね」ですか、と批判されることは容易に想像がつくわけで、実際批判を浴びているわけです。それを表現規制の名で批判させないというのは、筋違いも甚だしいと言えます。



よりによって忖度の見本

2018-03-21 21:13:00 | 時事
皮肉にもこれぞ「忖度」の見本というようなケースが発生したのですから笑えません。
名古屋市の中学校が文科省の前次官を授業の講師として招いたところ、文科省からなにゆえにこの人、と言わんばかりの問い合わせを市教委にしたのですが、それを働きかけたのが与党議員だったと判明しました。

まあこの議員は「右寄り」という評価のようですが、右から見ても微妙で、トンデモの域なんですが、本省はこの手の「働きかけ」でも意を汲んで動くという、まさに忖度です。
働きかけを禁止されたら国会議員の意味がなくなる、と嘯いていますが、まさに語るに落ちるであり、官僚に議員の意を汲んで動かすのが「お仕事」と言っちゃったわけです。そこまで具体的でない働きかけでここまで具体的に動くわけで、文科相が白々しく実行した職員を厳重注意すると言ってますが、「天の声」に逆らえないと知っていてここでもトカゲのしっぽ切りです。

ただ、名古屋市のケースは市長も県知事も不快感を示したばかりか、市教委も何で質問してくるんですか、と言わんばかりの「セロ回答」ではねつけており、常識が通用したことは幸いです。普通ならここでも「忖度」が働き、私が悪うございました、と前次官の授業をしたのが間違いでした、と議員の留飲を下げる方向でまとめるからです。

直接的な表現はなくとも、「忖度」によりこう動くという証拠を前に、「直接的」「言ってません」で済むのかどうか、よく考えたいものです。



「おもてなし」を感じなかった夜

2018-03-20 17:28:00 | 交通
先日久々にプライベートで長駆出かけてきたんですが、いろいろ考えさせれる面がありましたね。

インバウンドにも人気の街なんですが、ホスピタリティとしてはどうなのか。
市内の移動で公共交通機関を活用しましたが、会社跨ぎ、モード跨ぎのフリー乗車券を用意しているのはャCント高いですが、発売場所が疑問で、空港で売っていないため、リムジンは適用外とはいえ、リムジンを降りた後にすぐフリー乗車券を使えない、というのはお得感を削ぎますね。発売場所とされているバスの営業所も遠く、結局あきらめましたから。

公共交通も分かりやすい路線に乗客が集中してしまい、中心街では乗るのもやっとという状態。結局同じ区間をカバーする他の路線を活用できないものか。

そして夜の街に繰り出したんですが、大学の卒業式と重なったせいでしょうか、繁華街、歓楽街は混み合っていましたが、のれんをくぐった飲み屋は酷かったですね。もう注文に追われて収拾がつかなくなっており、取り敢えずでお酒を注文したのに一向に出てきません。やっとやってきた店員がお酒のオーダーを取ろうとするから頼んだけど全然来ないよ、というと、どうも忘れられていたんでしょうね、弾かれたようにバックヤードに向かい、程なく出てきましたから。

まあ忙しい事情は分かりますが、郷土料理を看板に掲げて観光客も狙っているわけで、そうなるとこんなホスピタルティでいいのか。まさに一期一会であり、そこで不快な思いをした観光客がその町にどういう感情を抱くか、でしょう。

さて、宿は中心市街地で取れず、近郊の駅前にしたんですが、これも酷かったですね。
いや、宿自体は可もなく不可もなくですが、宿の周りに飲食店はおろかコンビニもないのです。
夜食を取るつもりでいただけに駅頭で呆然としたのですが、遠くを見るとコンビニがかすかに見え、10分近く歩いてようやくたどり着きました。

周囲に無いだけにクルマで来る客もそこそこいたのですが、ここも残念だったわけで、ちょうど配送車の到着となり、おにぎりやサンド類が補充されたのはよかったのですが、棚に並べる手際が悪いこと。
棚に結構残っていたサンド類(その状態で補充をすること自体も問題ですが)から手を付けて、置き場が狭い、無いからああでもないこうでもないといじっている店員。はっきり言えば「サボリ」でしょう。棚がすっからかんのおにぎりや弁当には手を付けず、別の店員が一生懸命に並べるのを横目に何をやってんだか。

並べてくれないとおにぎりを選べないわけで、まあ待ちましたね。棚が空なら需要が高いということは当然なのに、それが後回しになる。店長あたりがもうちょっと指導してほしいですね。ただでさえ店が何もない状態でイライラしてしまうところにの話でですから。

それにしてもなんでコンビニが駅前に無いのか。高速バスとの乗り換えも出来る駅であり、商売になるはずなんですけどね。
まあそんな環境だからホテルも安かったのですが、周囲にコンビニすらないという状況はマイナスの環境面として特記してほしいです。


全否定ができないからって

2018-03-20 00:54:00 | 時事
「もり」の集中審議が始まりましたが、議論すればするほど綻びが見えています。
それが分かっているんでしょうね、防戦する側とその支持者、というかもはや工作員と言ってもいいかもしれませんが、ロジカルな対応が取れなくなっているわけで、「小細工」や「泥沼化」に走る姿はさすがに見苦しいです。

その典型が「質問」にも値しない発言を繰り返した与党議員。理財局長に対し、貶めるための発言か、という言いがかりをつけたり、全く無関係の案件を持ち出してそっちはどうか、と時間潰しを図るなど、今回の集中審議でも出色の馬鹿さ加減です。
そしてそれを何か一本取った名質問のように褒め称える国士様御用達新聞も「同罪」でしょう。アクセスを稼いでメ[タルサイトの「よく見られているニュース」になっているのも、誰がアクセスを稼いでいるのやら。実態のないアカウントにフォローさせて人気を装った野党がありましたが、上位に載せるためにあの手この手を繰り広げるのが常識の世界で、無邪気に信じる人はいません。

よしんば野党を忖度して問題があった案件があるとしても、それで「もり」が帳消しになるわけがない、つまり持ち出すことが不適切な無駄、大阪のオバちゃん論理のセコい手法に過ぎないんですが、本人たちは何か有効打をかました気になっているんでしょう。

小細工系の典型は、原文を見たが国会議員や首相夫人が関与したとは書いてないじゃないですか、とさも発見のようにいう連中。ニュースショーでアナが主張し、それを拡散して躍起になっているのはその典型。また以前から指摘されていることですが、都合のいい編集をして意見の誘導を図る「まとめ」の類。これも「優良まとめ」「参考になりますね」とか拡散するのとセットで誘導を図っているわけで、全否定はもはやできないから誤魔化すしかないからこうなってしまうわけです。

まあ「原文を読みましたが・・・」というのは、「妻に聞きましたが・・・」と同レベルです。メディア本体はさすがに馬鹿じゃないですから、「直接的関与を・・・」と逃げているように、論点は「忖度」の有無であり、「忖度」した財務省だけでなく、「忖度」を期待する行動だったかどうか、ということになります。まさか「議員や夫人に言われたから」とまで書くとでも思っているんでしょうか。あるいは「私がやりました」というとでも思っているんでしょうか。あり得ない結果が起きていないから「問題なし」なんて誰が信じるかです。

その点、理財局長は意味深な答弁を繰り返していますね。最後の組織防衛というか、官僚に全責任を押しつけて逃げようとする政治家に対する抵抗でしょう。影響力を与えている勢力を例示して、影響がないとは言えない、と言い切っちゃったんですから。
この瞬間、「忖度」を巡り、圧力をかけた証拠があるか、と逃げる政治家に対し、影響がないとは言えないので、影響がなかった証拠はあるか、と悪魔の証明を迫ったわけです。

ちなみに「直接の関与」も「分かってるくせに」の典型ですね。
「現地視察」の写真は何を意味するのか。そして本丸ともいえる部分ですが、首相夫人付による財務省への照会は何を意味するのか。具体的な話をしなければ「直接の関与」でないからOK、とでもいうんでしょうかね。カマトトぶっても可愛くもなんともありません。

難航している交渉事で優位に進めたい、という時に偉いサンを担ぎ出す。よくある光景ですよ。その偉いサンが交渉の仔細を語るわけでもなく、座っているだけと言える状態ですが、何故か物事は動くのです。要は偉いサンが出馬した、偉いサンのご存知の案件、ということで対応が変わるのです。これが「忖度」ですし、だから証拠などないのです。首相夫人と認識している、という意味は何か。当然「首相夫人ご存知の案件」というわけですから、物事は動いたのです。結果を知っているから「民間人」なのに記載を消した。逆に決裁時には説明する必要があった、あるいは自己保身で責任を逃れようとしたから記載した。そういうことです。



告知なき不利益変更という暴挙

2018-03-17 23:46:00 | 交通
先日指摘したJRの無賃送還にかかる不利益変更ですが、各社とも何の告知もないままにシレっと変更しています。

おさらいですが、無賃送還の場合に既に途中下車をしている場合、払い戻しは途中下車駅から目的地までの運賃を払い戻しますが、送還自体は発駅まで行います。その際に発駅から無賃送還となった駅まで優等列車を利用した場合は同格以下の優等列車を、優等車両を利用した場合は同格以下の優等車両を利用できるルールだったものが、今回の改正で途中下車駅までに限定され、途中下車駅から発駅までの間は特急券等を別払いさせられることになる氏A規則284条1項2号が追加になったのです。

そんなケースはレア、というかもしれませんが、無賃送還の発生自体が確かにレアとはいえ、ひとたび発生した場合は、途中下車に関する今回の改悪が影響するケースはかなり多いはずです。
すなわち、新幹線と在来線特急、あるいは新幹線同士の乗り継ぎの場合で乗り継ぎ駅で途中下車した場合、特に夜行列車が事実上絶滅したこともあり、東京″L島といった区間で新大阪で1泊するようなケースも容易に発生しますがその場合も、2本目の列車の区間で事故等が発生して旅行を断念する場合、1本目の区間は特急券等をもう一度払わないと戻れなくなるのです。

途中下車駅までの輸送義務は果たしたもんね、というつもりかもしれませんが、輸送できないんだから原状回復する義務があるのに、それは自腹というのは通りません。払い戻しは輸送義務の部分かもしれませんが、送還は原状回復であり中途半端な履行は許されません。

この改悪、ただでさえ旅客にとっては重大な不利益変更なのに、JR各社は旅客に対する告知を一切していません。
これは極めて問題であり、消費者保護の観点からも監督官庁や消費者庁はこの変更を無効であると指摘すべき事態です。

まあ監督官庁は何も考えずに認可したのでしょうが、これまであった補償がいきなり消えるのが何も知らされていないというのは、今のご時世ほかの分野ではあり得ない話です。
航空機の世界で旅客都合での払い戻しのルール変更(改悪)ですら丁寧に告知されているというのに、今回は旅客都合でない債務不履行の補償切り下げです。あり得ない対応であり、最終的に同じルールになるにしても、今回の改悪はいったん取り下げさせないと、悪しき前例になります。

当然、このような改悪は容認できないわけで、内容も手順も出鱈目もいいところです。