Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

しょうがない...

2007-06-30 22:31:05 | 時事
防衛相による原爆投下に関する発言が問題になっています。

要は原爆投下は悲惨な出来事だが、それで終戦となったことでソ連参戦による被害を最小限に食い止めた、つまり、北海道占領や日本分割統治を免れたから、しょうがないという話です。

確かに結果論からすれば、原爆投下は終戦のきっかけの一つになったわけで、8月8日のソ連参戦から1週間程度、ソ連軍が「本土」に侵攻する前に降伏したことで、国土分割などの悲劇は免れたことは確かです。実際ソ連は8月15日以降も南樺太や千島列島を侵攻し続けたわけで、歯舞諸島や色丹島の占領は、東京湾の戦艦「ミズーリ」で降伏文章に調印した翌日の9月3日でした。

しかし、原爆投下で即座に政府の意思が降伏に傾いたことは必ずしも言えない訳で、政府首脳は広島の投下前から降伏を指向していましたし、軍部、特に陸軍は少なくとも広島に投下された時点ではまだ戦争継続を指向していました。

それどころかどちらかというと終戦工作の仲介者として期待していたソ連が参戦したことで政府や陸軍が継戦意欲を失ったともいえるわけで、ある意味ソ連参戦を防ぐための降伏と言うより、ソ連参戦が降伏の最後の引き金を引いたともいえます。
原爆が投下されなくとも、ソ連が参戦して満洲、樺太、さらには北朝鮮や千島で怒涛の進撃を繰り広げれば、8月15日とは言えなくとも、早期に降伏でまとまった可能性も指摘できるわけです。

結局、首相が言うように、アメリカの考え方としてはそうであっても、我が国がそうしたスタンスに立った行動をしたとはいえないのです。
そうなると、それを我が国の側から「しょうがない」と評価することは妥当なのでしょうか。


先日、広島の原爆資料館を運営している広島平和文化センターの理事長が、原爆投下を日本の植民地支配からの解放と肯定する意見に配慮した展示の見直しを表明して議論を呼びましたが、今度はアメリカの立場に配慮した意見が出てきたわけです。

「核兵器」という一般市民への攻撃を半ば前提とした兵器の存在はやはり絶対悪として否定すべきです。どうしても戦争や戦闘行為が不可避であっても、それは軍人によってなされるから戦争なのであり、非戦闘員の虐殺は東京裁判やBC級戦犯裁判で断罪されたように、正当化できません。核兵器の否定はその法理において戦争の肯定とすら矛盾しないのです。

ここに来て原爆をいわば「必要悪」として相対化する動きが出てきたことが何を意味するのか。
中国が原爆実験をした当時、「共産圏の原爆は良い原爆」と主張した「進歩的文化人」の思考を最早笑えない状態になったのでしょうか。







「人権派」の重大な人権侵害

2007-06-30 21:45:31 | 時事
光市の母子殺人事件の差戻審で、死刑廃止派の弁護士が付いた被告の少年が、それまでと態度を一転させて犯意を否定していますが、その供述内容が世の人々の眉をひそめさせています。

それまで一切そのようなことを主張してこなかったのに、無期懲役を不服とした上告審で差戻が決まると、憲法判断を行う最高裁レベルでの判断ではない段階で「よく考えろ」と最高裁が高裁に指示したことで死刑が視野に入ったとたん、手のひらを返したわけですから、まさに命乞いのレベルです。

それだけでも見苦しいのですが、その内容が問題です。
ドラえもんに復活の儀式と、あまりにも世間や被害者を愚弄しています。もしや心神耗弱を訴える作戦かもしれませんが、その当時そうだったという証明にはなりません。

そもそも、そういう供述を初めてすると言うことは、弁護士がまず理解しているはずです。
こんな理由にもなっていないような話を真顔で主張させると言う神経が分かりません。口から出まかせでも言ってみるべき、と言うものでもないはずです。被告の弁護とは、ウソ偽り出鱈目を主張することではないはずであり、社会正義とはなんぞやという弁護士の根幹にかかわる問題です。

最大の問題は、そのような愚劣極まる主張を法廷と言う公開の場で行うことで、被害者、遺族をさらに辱めていると言うことです。
婦女暴行などの犯罪で、捜査や法廷でのやり取りがさらに被害者を辱める、いわゆる「セカンドレイプ」の問題がありますが、今回のそれはまさに「セカンドレイプ」そのものでしょう。遺族にとっては陵辱や殺人において止む無くとか、発作的にというように情状酌量を訴えるのではなく、それが「陵辱」や「殺人」ではない、と事実上正当化しているからです。

これは論外であり、そういう効果をもたらす法廷戦術をとる弁護士の「人権感覚」もまた厳しくと言うべきでしょう。
そして出鱈目を垂れ流して被害者と遺族をさらに辱め続けることに何も感じない弁護士が人権派とは、片腹痛い、悪い冗談としか言いようが無い話です。



図星

2007-06-30 21:29:44 | ノンジャンル
思っていることを指摘されたとき、特にそれが負い目や欠点に関するときのとき、傍から見ていると不思議なくらい感情的に反論してくる人がいます。

そういう時の反論のパターンとして、それが自分だけでない、とか、指摘者もそうではないか、という、言わば相対化ともいえる理論武装です。

しかし、以下にそれが正鵠であろうと、反論している人が「そうではない」と言う証明にはなりえないのです。唯一可能ならしめるのは、相対化したうえで、かつその行為が負い目や欠点ではないという評価をすることです。

しかし、それは相対化することで批判をそらす、よしんば指摘者こそが、と逆批判することと決定的に対立するわけです。

そういう指摘で感情を顕わにすることを、世に「図星」と言いますが、よくぞ言ったものだと思います。

関西流の振替を見る

2007-06-26 00:28:21 | 交通
帰宅しようと阪神駅まで来たら、なんか人だかりができています。
これは面妖なと思ってよく見ると、JRが止まっているようで、振替輸送の人だかりでした。

ちょうどICカード振替について先日サイトのほうに書いたんですが、その実例を目の当たりにしたわけで、少し観察しました。ただ、間が悪いことにカメラを持ってなくて、この点が心残りです。

関西流の振替輸送は、振替を依頼する側ではなく、受ける側が振替乗車票を発行します。
受ける側はどの鉄道のどの区間が止まっているかに応じて振り返る区間が決まっており、それを券面に記載した乗車票を用意しています。

有人改札で定期券や乗車券類を見て、振替乗車票を渡して入場させます。降車時には振替乗車票を回収しますが、ICカードもしくはSFカードの場合は、半券をそのまま持ち帰り、元の鉄道側で精算させるようです。

有人改札だけではパンクするので、一番近い自動改札をICカード以外はフリーパスにしていましたが、駅員は1人のため、電車が到着すると回収に精一杯で、入場者に振替乗車票をなかなか渡せません。

乗車票を見たんですが、文庫本サイズの半分程度でしょうか、関東の硬券サイズに比べるとべらぼうに大きいですが、紙質自体はペラペラです。
上下二段になっており、上が「会社用」とあり、下がICカード、Jスルーカードのお客様用とあり、そちらには入場駅の駅名と日付の入った丸印(いわゆる受付印)が押してありました。
区間は、今回はJR立花での人身事故ですが、山陽姫路″辮_梅田とあり、おそらく状況に応じて阪神線内のみ、高速線内までと言うパターンの乗車票があるのでしょう。

振替の依頼側が発行した乗車票を持ってどこまでも行く関東流と比べ、振替数の把握やICカードなどへの対応など、関西流のほうがよく出来ています。まあ振替を受ける側の負荷が高いと言う泣きっ面に蜂的な問題がありますが、それに目をつぶれば優れています。


なんでここでこの宣伝

2007-06-25 16:18:22 | 交通
自分のところに書いた公共広告機構の「江戸しぐさ」のCM、これって地域限定だと思っていたんですが、先日テレビ大阪でやっててびっくりしました。

でもテレビ大阪って、テレビ東京系の番組を流す時、CMごと流しているんじゃないか、と思う時があるんですよね。
先日も、なぜかJR東日本のCMが流れていたのを見た時には驚きました。TDRの宣伝のように関西からの東北や関東の旅行を誘うわけでもなく、確か内容はSuicaだったはずです。