環境省と経済産業省が「発電部門の温暖化対策」を公表した内容は、次の様な「骨子」になっている。
すべての電力事業者が「電気事業低炭素社会協議会」を設立して、各社毎の削減計画を提出する。
再生エネや原発などの非化石電源は44%以上に拡大することが謳われている。
経産省は「発電効率の指標」で、効率の悪い火力発電所の建設・運転を抑える。
環境省は毎年、進み具合をチェックした、目標が達成できないと判断した場合は、新たな対策を検討する。としている。
この様な曖昧な削減対策方針で、2030年における削減目標の26%を達成できることが、可能だと説明できると考えているならば、大甘の判断能力である。
まず第一に、原発の稼働目標を過大に想定し過ぎていることが、最大の判断の誤りである。
経済産業省は、今までも「原発の運転や安全性」に対して、判断を誤ってしまったコトが、数え上げればキリがないほどで、無能力であった。
今さら説明する必要がないほどに、原発稼働率は願望の数値ばかりであった。
安全性に至っては、国民の期待を裏切ることも甚だしい【誤判断の連続】だ。
「再生エネや原発などの非化石電源は44%以上に拡大する」計画などは、逆立ちしても実現できない。
どの様な根拠によって、この様な数値が出せるのか、説明の中身を問うべきだ。
原発の再稼働に向けての国民世論は、依然として依存度を下げる方向である。
「非化石電源」としてひとくくりのアイマイな目標ではなく、明確にせよ。
その上で、再生可能電力の目標の数値の達成の可能性を精査するべきだろう。
{低炭素社会}と称して、原発も再生可能電力と「一緒に扱う感覚」は、国民の理解を曖昧なママに進め様とする、官僚の傲慢な感覚である。
この様な[CO2排出]のない電源の拡大計画が、根拠薄弱のママに「目標だけを独り歩きさせる」ことが、ゴマカシの姿勢を現わしている。
これが達成できない状況では、[CO2排出]の削減目標達成は、完全に不可能になり、【火力発電の発電効率の目標を維持すれば】などは、空文化してしまう。
発電効率をいくら高い数値を達成しても、「石炭火力発電」は、20世紀の遺物であり、[CO2排出]は最大になる発電技術に留まっている。
[CO2排出]を削減する技術は、日本では実用化の目途は全くないのだ。(続)