東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
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労働時間の貯蓄

2011-03-24 | 経営の気づき
長時間勤務にサービス残業、そして、取りにくい有給休暇。個人生活より仕事を優先しがちな風潮を改める方法はないだろうか。ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の改善を図る1つの手立てとして、欧州の一部で普及している「労働時間貯蓄制度」をみてみよう。

今後のワークスタイルは、「一日に○時間」と杓子定規に決めるのではなく、自分の体調や家庭の都合に応じて、最も効率的な時間の使い方を組み立てていく必要がある。欧州の一部では、自分の労働時間を「時間口座」の中に蓄えておき、忙しい時に融通できる働き方が普及している。

例えば、ドイツの労働時間貯蓄制度は、各労働者の勤務時間を、銀行口座のような労働時間口座で記録・管理し、1日8時間を超える時間外労働を、主として休暇で補償するという制度だ。時間外労働時間は複数年にわたって通算でき、一生涯を期間とする場合もある。

こうした制度はデンマークや英国でも導入されており、既にかなりの人々が利用している。フレックスタイム制度との大きな違いは、通算期間が1カ月ではなく1年を超える長期にわたる場合が多いこと。そして、必ずしもコアタイムを設ける必要がないことである。

日本ではまだ法制化されていないが、労使ともに意義のある制度として、検討を早めてもらいたい。


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