甍の上で

株式会社創瓦 社長 笹原真二のブログです。

農哲学院 福井の古民家

2010-01-26 19:36:48 | 瓦のこと
 22日、福井県の農哲学院が改修している古民家が、今,どんな風に改修されているのかを見に行ってきました。以前、行った時、越前瓦の屋根はかなり傷んでいて、これは一度全部、屋根から降ろして葺き直しをしないといけないと思っていたのですが、行ってみると部分修理をしただけの状況なのに、かなりきれいに修理が出来ていました。私にとってはかなりの驚きでした。100年以上前の瓦を部分修理でこんなにきれいに見えるとは、友人の猪野島さん(福井の瓦屋さん)と見に行ったのですが、土葺き(瓦の下に土を置いて葺く葺き方)ばかりと思っていて、よく部分修理で瓦のずれが無かったもんだと驚いていたら、猪野島さんいわく、福井の屋根は空葺き(土を入れない葺き方)ですよ。土葺きで葺くと,雪と一緒に瓦を持っていかれるから、昔から桟木を打って、桟木から銅線で瓦を吊っているんです。と、これもまた驚きで。100年以上の瓦、昔の言葉で言うと「山行き瓦」(使い物にならなくて山仁捨てられる瓦)を土も使わず上手く葺かれていることに、本当に驚きました。やはり、気候風土に合わせた、地方それぞれの仕事の仕方があるものだと感心しました。
 越前、北陸地方の気候風土、文化を組み合わせての仕事が、今もって残っていることに感心するとともに、ハウスメーカーの家をほとんど見なかったことにも感心しました。
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