甍の上で

株式会社創瓦 社長 笹原真二のブログです。

5月雨 いつもと違う 降り方が 我生業に 不安をそそる

2021-05-30 19:55:43 | Weblog
   5月の梅雨入り

 気象庁は、5月15日に中国地方は梅雨入りしたと発表。平年よりも22日も早い梅雨入りとなった。沖縄、奄美では5月5日に梅雨入り、平年より5~7日早く、九州南部では11日、九州北部は15日とそれぞれ平年より3週間早く梅雨入りした。意外かもしれないが、一番遅い梅雨入りは一昨年の6月26日。

 雨に関しては敏感な晴天産業に従事している者として。確かに今年の5月の雨は多いなと感じていた。直近5年間の5月の雨の日を調べてみると2017年が4日、18年が7日、19年が4日、20年が7日、今年が9日(28日現在)、
昨年より2日多いだけなのだが、今年はGW前4月、28,29日と2日間、雨だったから、今日まで実質一月間の降水日は11日となる。過去にGW前に雨が降ったというのはあまり記憶に無いのだ。
 
 今年の冬は、水道管が破裂したような寒い日がある一方で、例年通りの暖冬の日もあるという恒例の?「変な天気」、GW前の2日間の雨が、早い梅雨入りの予兆だったのだろうか?いまだに朝夕、寒い時もあるからストーブ、こたつを使っているというものすごく「変な気候」だ。

 平年より、3週間も早い梅雨入りは過去にあったのかと調べてみると気象庁の1951年から70年間の梅雨入り、梅雨明けの資料を見つけることが出来た。

 中国地方を見ると5月の梅雨入りは今年を含め10回、ほとんどが月末だが、一番早いのが1963年の5月8日、梅雨明けは7月13日、降水量の平年比は124%。平年比の一番高いのが1953年の195%、ちなみに5月28日梅雨入り、7月24日梅雨明け、この年は、福岡県、佐賀県、熊本県、大分県で死者、行方不明者1013人、浸水家屋45万棟以上という「昭和28年西日本水害」が起きている。

 3年前の西日本豪雨の時が6月5日梅雨入り、7月9日梅雨明け。平年比が122%だから例年よりも少し多い程度、しかし6月29、30日と雨が降り、7月3日も雨、極めつけは5日、6日、7日の三日間の大雨が大災害をもたらした。天災の起こらない地域と自負していたが、まさか避難しなければならないとは・・・ それでもよく考えてみると常に避難を想定していなければならない急な山を背負った川沿いの地形だ。他の地域から来た人ならすぐにそう感じるだろうが、長くここで安住していると、全く足元が見えなくなっていたのだ。

 意外かもしれないが、昨年の梅雨は平年比173%。2番目に高い数字だ。梅雨の期間も長かった。6月10日に入りし、梅雨明けは7月31日と二番目に遅かった。一番遅かったのは1954年の8月2日。

 空梅雨もある。平年比50%を割ったのが過去70年間で、1973年の43%、1994年の38%の2回。75%を割った年が他に9回ある。2017年は平年比79%空梅雨に近い年だ。一体、今年の梅雨はどんな雨を降らせるのか?災害が起こらないことを祈るだけだ。    
                           令和3年5月28日      笹原 真二
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