甍の上で

株式会社創瓦 社長 笹原真二のブログです。

 気が付けば 鈴虫の声 リンリンリン いつの間にやら 朝夕涼し

2021-09-28 21:20:25 | Weblog
      2020東京オリンピック・パラリンピックを終えて
 昨年の3月、オリンピック・パラリンピックの延期が正式に決まった時、根拠は全く無かったが、日本なら、1年後、開催に漕ぎ付けることが出来る底力があるような気がすると思っていた。

 ところが、今年に入ってもコロナウイルスの感染は広がる一方、1月に2回目、4月に3回目、6月20日に解除したものの、オリンピック開催直前の7月12日に4回目の緊急事態宣言を発令。そんなコロナ渦の中、無観客という前例のないオリンピックが開催された。

 5月、6月頃、本当にこのままオリンピックが開催されるのか?中止になるのか?どちらにしろ、大きな批判が巻き起こることが予想される中、自分自身はというと、オリンピックを観戦したいという気持ちはあるものの、現状を考えれば中止も仕方ないかという、どちらもOKという考えだった。

 組織委員会は、万全を期して感染予防をするとして臨んだオリンピック・パラリンピック。約足掛け2ヶ月、選手、関係者は、約90000人が東京に集ったと言われている。終わってみればコロナに感染した選手は41人、関係者は822人、計843人。内閣官房が出しているコロナウイルス警戒レベで、換算すれば13/10万人。ステージⅣは新規感染者数直近の1週間25/10万人。

 結果健闘した数字となった。。それとは別にやはり、スポーツの力は改めて大きいと感じた。「オリンピックなんか、開催しなくても良い。私には何の関係も無い。」なんて言っていた人が、「やはり、日本の選手が活躍してメダルを取ると嬉しい。」と言う。自分自身、開催してもらって良かったと思っている。

 一方で、もし中止になっていたなら、どう思っていたか?4月から一般に向けてワクチン接種が始まったにも拘わらずオリンピック開会の少し前から、感染者数は急上昇した。「こんなに感染者が出ているんだから、中止して、大正解だったよね。これで、オリンピックなんか開催していたら、目も当てられんことになっている。」なんてことを言っているのが目に見えるような気がする。

 改めて「いい加減なものだ。」と自分自身でも呆れるような。しかし、そんないい加減な人が殆どなのではないかとも思う。

 以前、日帰りで東京まで「角栄は、かく語りき」という田中元総理大臣の一生を描いた、渡辺哲さん演じる一人芝居を見に行ったことがある。その中で角栄は言う。「皆、白か黒か、はっきりしろというけれど、ほとんどの人がどっちつかずの灰色なんだ。」その台詞は、ずっと残っていた。だから、今回の東京2020オリンピック・パラリンピックの中で、その台詞が、殊の外思い出された。

 やはりスポーツは、面白い、新鮮だ。改めて特別の力があると感じる。
  
              令和3年9月28日          笹原 真二
コメント
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