甍の上で

株式会社創瓦 社長 笹原真二のブログです。

12月のマンスリー

2012-12-31 20:49:44 | Weblog
     2012年の出来事から
 2月18日、狭心症と診断された天皇陛下が冠動脈バイパス手術を受けられた。3月11日の東日本大震災犠牲者追悼式典に、ご出席を強く希望されての手術。このTVニュースのなかで、皇居にお見舞いの記帳に来ていた人がインタビューで「天皇陛下あっての日本。早く良くなっていただかないと」と話していた。この言葉に理屈抜きで共感する自分がいた。
 6月26日、「社会保障と税の一体改革」と言い続けてきた野田前総理が消費税増税法案を小沢元代表ら57人の造反議員らの反対を押し切って、衆議院本会議で可決させた。八場ダムの工事再開、沖縄の基地問題、天下りの問題、財源の裏付けがない「実現可能性が低い公約」を見抜けなかった事等、結果、民主党の甘言にだまされたような形になった。消費税増税は決して嬉しいことではないが、それでも動かない政治を動かしたこと。人が避けて通りたいことを実行したということに対して共感した。
 7月27日から8月12日まで、ロンドンオリンピックが開催された。序盤、柔道、体操で躓きがあったものの終わってみれば史上最多の37個のメダルを獲得。中でも背泳ぎ200mで銀メダルを獲得、表彰式後の入江亮介選手のコメント「競泳は27人で一つのリレーをしているようなもの、最後の男子リレーの自由形の選手がタッチするまで27人の選手のリレーは終わらない」バタフライの松田選手は「康介さんを手ぶらで帰すわけにはいかないぞ」って3人で話していたんです。かっこよすぎるコメントが幸せを運んでくれた。
 10月8日、京都大学の山中信弥教授(50歳)がノーベル医学生理学賞を受賞したと発表された。記者会見の席で、「若いから2度目の受賞も」という問いに「じゃ次は、文学賞で」と一見強面の顔から笑顔とユーモアが。「手術が下手だからジャマナカと呼ばれていました」等、今までの科学者のイメージとは違う親しみやすさが、受賞の喜びを倍増させてくれた。景気の悪い日本中を明るくしてくれたニュースだった。
 11月16日、衆議院解散。14日の党首討論において、野田総理は「民主党の衆議院議員削減法案に賛同してくれるならば、16日に解散してもいいと思っています」「16日に解散します。やりましょう」との突然の発言に、安部自民党総裁は「総理、それは約束ですね。約束ですね。よろしんですね。よろしんですね」浮足立った、安部総裁の負け。あんな反応はしてほしくなかった。
民主党のマニフェスト、政策に関係なく、この1年と数カ月の野田総理を見ていて感じたことは、野田さんが自分の選挙区にいたならば、この人に投票するだろう。共感できる人柄のように思えた。
 12月16日、第46回衆議院議員選挙、多くの新聞、TVニュースで「自民圧勝」という報道もあったが本当にそうだったのか?確かに小選挙区では237議席(79%)を獲得。それに対して比例区では57議席(31.7%)得票率で27.6%だった。「大敗」とされた2009年衆院選の比例区では議席率30.6%得票率26.7%とほぼ同じ結果である。得票率、議席率とも三分の一に届いておらず、自民党は比例区で民意を得ることに失敗した。これに対して維新は40議席、みんなの党14議席。「第3極」と言われる2党合わせて54議席と議席数では及ばないものの、得票率では29.1%と「第3極」が自民党を超えている。
(中央大学文学部 宮野勝教授の資料から抜粋)
 「みんなの党」か「日本維新の会」か、迷ったが「維新の会」へ投票した。維新の会は「あぶなっかしい」ようなところもあるのだが、橋下共同代表、中田前横浜市長の言葉には「覚悟してください。みなさん、痛みも伴います。我慢をお願いしなければならない」と甘言がないということが、投票の決め手になった。昔から言われているように甘い言葉には落とし穴がある。
 12月26日、第二次安部内閣が発足して大幅な金融緩和、公共投資と、停滞している経済に対して景気刺激策を打ち出している。しかし、それもこれも建設国債等、国の借金による財政出動。今は期待感から円安傾向、株価も上昇しているが、その場凌ぎの政策のような気がして、何年か先には、今のアメリカと同じように財政の崖が待っているのではないか?既得権益への先祖返りも含めて不安がある。今、本当に必要な政治家は国民に向かって苦言を呈す政治家ではないだろうか?・・・人口減少が続いているのだから消費が先細りするのは当たり前の事だ。構造改革も大事だが、意識改革の方が先に必要なのではないか?そんな意味からも比例区の得票率で弟1極となった、維新の会、みんなの党に期待したい・・・安部総理の思想は支持するのだが・・・ 
2012年12月29日   笹原 真二
追伸 
 本年も大過なく過ごすことが出来ました。本当にありがとうございました。来る2013年、みなさんにとって幸多い年になるよう願っています。
良い新年をお迎えください。
コメント
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