甍の上で

株式会社創瓦 社長 笹原真二のブログです。

代掻きも 田植えも終えた 夕暮れに 水も豊かに 静寂の早苗

2024-06-28 06:28:51 | Weblog
  ツバメの災難

 5月24日金曜日、仕事が終わって事務所に帰ってみると、燕の雛が糞まみれの段ボールの上で、ピヨピヨと啼きながら猿団子(寒いとき身体を寄せ合って体温を保つ様子)ならぬ、燕の雛団子の状況だった。

 お袋に聞いてみると、巣が壊れて落ちたようで、段ボールの上にのせてやったとのこと。雛を人間の手で触ると人の匂いがついて親が餌をやらなくなるということを聞いた事があったので、可哀想だけどそのままにしておいた。しかし、お母さん燕も、お父さん燕も、雛たちに、せっせせっせと餌を運んでいた。

 ノラ猫も、イタチも、ヘビだっている。どの道、それらに襲われるんだろうなと思いながら・・・26日日曜日には、雛団子から離れていた1羽が、餌をもらえなかったのか死んでいた。いずれ残りの5羽も同じ事になるだろう・・・

 しかし、27日月曜日、スマホで、「燕の雛が、巣から落ちたら」と打って検索。すると、「プラスチックの容器にティッシュを引いてその中に、ゴム手袋で雛を入れてやると親鳥が仮に人の匂いがついても餌はちゃんと運んで来る。」ということが書いてあった。昼休みに、家内に電話をしてそのように保護してもらった。24日に、ちゃんと保護していたら、あの1羽は死ななくて済んだかもしれない。

 帰って見ると容器から出て段ボールの上で雛団子。背の低い段ボールの箱を探してその中に入れてやった。雛は小さくてもたくさん糞をする。糞掃除が日課に、成長が楽しみになった。

 27日、帰って見ると、一羽の雛が段ボールの箱の縁に飛び上がっている。28日には5羽全てが縁に飛び上がっているようだ。糞を箱の外に落としている。考えて見れば、巣の下には、いつも糞が落ちていた。雛もきれい好きのようだ。

 30日木曜日の朝には、1羽が巣立ちした。夕方帰って見ると残りの4羽もいない。寂しいなと思いながら事務所の周りを見ていると、庇の上に1羽、ルーフデッキの下の筋交いの金具の上に3羽見つけることが出来た。飛ぶには飛んだが、まだ餌は採れないようで、金具の上で、「ここにいるよ。餌をくれ」と啼いている。親鳥は相変わらず餌を運んでいた。

 そんな様子を、日々ラインに上げた。その反響は。「自然の力は凄い、生命力半端じゃない!」「みんな元気に飛び立って行きますように!」「健気ですね!」「ツバメの中睦まじい様子は心穏やかになります。」等々

 巣立った後は、「良かった。良かった!」「バンザイ!バンザイ!」「良かったスタンプがいっぱい!みんなが喜んでくれた。

 ノラ猫、イタチ、ヘビ、何時襲われたって不思議でない状況の中、5羽のツバメの雛がちゃんと巣立ちした。なんて強運な燕だったのかと改めて感心した。こんなことを言うのはまだ早いが、来年もこの雛たちがうちに来てくれることを願っている。     
 
 令和6年6月28日         笹原 真二
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