甍の上で

株式会社創瓦 社長 笹原真二のブログです。

9月マンスリー Ⅰ

2012-09-30 20:41:24 | Weblog
     この国をだれが守るのか
 先日のTVタックルで、故浜田幸一元代議士が「おばあさんが、孫には戦争に行かせない。母親は息子には戦争に行かせない。じゃあ一体誰が、この国を守るんだ。そのことについて国民的な議論が必要だ」2001年放送の番組の中での発言が流された。
7月の韓国、李明博大統領の竹島上陸、8月の天皇陛下の植民地支配に対する謝罪要求と日本の国民感情を逆なでにする発言。さらには中国の尖閣諸島の領有権主張。日本の尖閣諸島の国有化に対して中国ではかつてない激しい反日デモが繰り広げられた。暴徒化した群衆によって日系企業は標的にされ、日系デパートは略奪、日本車はメチャクチャに壊される。日本では考えられない映像が連日流される。自分の中で中国に対する嫌悪感が広がっていった。
 尖閣問題は日本政府が言うように「国際法上」日本の領土とみなされる。1885年から領有状況の調査を開始して、いずれの国にも属していないことを確認したうえで1895年に沖縄県に編入したという。戦後アメリカ統治時代は米軍の演習で使用。1972年の沖縄返還、しかし海域で1971年に地下資源が発見されて以降、中国、台湾が領有権を主張し始めた。1970年以前の中国の社会科地図には尖閣諸島は日本領になっているが71年以降の地図では国境が変更されている。
 中国の言い分は日清戦争(1894年~1895年)の最中での編入は無効だ。大陸棚に接続しているとの主張にくわえ古文書に尖閣諸島を目印として航海していたという記述から中国人が先に発見した等、領有権を主張できる等々。
 中国は軍事的優位を確立してから軍事力を背景に国境線を確定する(中印国境紛争、中ソ国境紛争、中越国境紛争、南沙諸島問題等)日中国交正常化時の中国側の尖閣諸島における領土「棚上げ論」は中国に軍事的優位を確立するまでの方便に引っ掛かってしまったのが今の日本というような状況だ。
 あの激しい反日デモの映像が流された時、戦前は、こんな状況から戦争に入っていったのだろうと感じた。ベトナム戦争を検証した番組が2~3年前にあったが、小さな行き違いから戦争に入って行ったという。逆に言えばその行き違いが無かったらベトナム戦争は起こらなかった。
 TVタックルでは、故浜田元代議士が、「核を持っている国に対して対等に物が言えるわけない、当たり前のことだ。日米安保があるからどうにかなっているが。集団的自衛権の問題も日本が命を賭けないのにアメリカが本気で命を賭けるわけない。それも議論しないで、じゃあ一体誰がこの国を守るんだ。そのことが問われているんだ」という2001年の発言に改めて現実を見せつけられた。
     20012年9月28日             笹原 真二
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9月マンスリー Ⅱ9月マンスリー

2012-09-30 20:39:03 | Weblog
追伸Ⅰ 昨日、野田総理は国連演説で初めてこの問題ついて、法によって国際紛争の解決をしていこうと国際司法の重要性を訴えた演説を行った。
追伸Ⅱ 反日デモに参加した人に1200円の日当が出たというニュースには開いた口が塞がらなかった。さらに中国政府からの「反日デモはやめよう」というメールで終息されたという。略奪、破壊にあった日本企業の被害総額は数百億円と言われているが、その損害賠償はどうなるのか?1200円の日当、メール一つで終息。という事態を考えてみれば、今回の反日デモおよび一連のテロまがいの事件に中国政府の責任は?デモはゆるされるが、破壊、略奪は犯罪行為。。いったい日本政府は中国政府に損害賠償請求をどう行うのだろうか?

追伸Ⅲ パナソニックは1978年、小平が松下電器を訪れた際、創業者松下幸之助に「中国の近代化に力をかしてほしい」とお願いして進出した企業、ここも破壊、焼き討ちにあった。

追伸Ⅳ 今回のデモの参加者は数十万人?と言われている。十三億人の中の数十万人の中国。共産党員8260万人の中国。残りの12億人余りの中国ということは反日デモは0.77%以下、共産党員は6.4%以下

追伸Ⅴ 日本企業は中国に多大な投資をしているが、もし撤退となれば1000万人の雇用喪失されるという。

追伸Ⅵ 古文書からの中国の主張は中国側から見れば主張したくなる一面もないこともない。それを認めて尖閣諸島を放棄することが、チベットの独立、ウイグルの独立につながるなら意義ある放棄になるのでは?ただ、中国はそんな話には乗るはずもない。

追伸Ⅶ 尖閣を守るという国益。尖閣を放棄して紛争を避けるという国益もある。元の棚上げ論にもどして従来の問題先送りのなかにある国益。ただ、中国の軍事力を背景にした果てしない領土拡大戦略に対しての脅威はたとえ尖閣諸島を放棄しても払しょくすることはできない。
「一体誰がこの国を守るんだ。そのことが問われているんだ」故浜田幸一元代議士の発言は、いずれにせよ我々に「覚悟せよ」と訴え掛けている
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