温泉津温泉(ゆのつおんせん)
仕事、石州瓦の関係で、島根県江津市の有福温泉は何度も行っていたが、隣大田市にある温泉津温泉には行ったことが無かった。「入れないくらい熱い元湯」「温泉の成分が非常に良い」という情報だけはTVの旅番組から知っていた。
温泉津町に住む石州瓦工業組合の松村さんの、「温泉津温泉は良いですよ。感動します!言いすぎかな?」の一言がきっかけで、1年間事故なく過ごせたことに感謝して、昨年、式年遷宮を終えた出雲大社への初詣と、新年会を兼ねて社員全員で行くことにした。
1月6日、安全祈願、新年ミーティングを終え午後から出発、江津方面から温泉津温泉を目指した。9号線を左折して1kmも行かないうちに小さな港がある、海沿いに車を走らせること500mほどで温泉街へ。大型の観光バスは入れない。赤茶けた古い来待瓦の屋根がいっぱい並ぶ、温泉街の入り口に小さなスーパーが1軒あるだけでコンビニもなければ何もない。スナックさえない。若い頃に来ていたら、「こんなところ二度と来たくない」と思っていたかもしれない。ひなびた温泉街には空き家もあるようだ。旅館はみんな木造旅館、街全体が昭和初期にタイムスリップしたような素朴な街並みが良かった。
1月23日、中学校の同級生と再び温泉津へ。山成先生の日程に合わせたのだが、医師会の会議が入って欠席となった。その代わり?正月休みで帰っていた千葉県在住の小田徹に、「この日、空いてたら帰ってきてみんなと行かない?」というと、「どうにかしてみる」伊丹在住の高橋忠浩も、暮れの京都での高校駅伝の時誘っていた。朋遠方より来る有り・・・計10名で温泉津温泉へ。今回は前回入れなかった「入れないくらい熱い元湯」へ入るため少し早く出発した。
旅館に着くと、早速、外湯の元湯へ出かけた。古い建物、昔の銭湯を思わせる。番台にはおばちゃんがいて・・・地元の人たちが利用するのか名前の書いてある洗面器が戸棚に並んでいる。湯船はそんなに大きくはない。徐々に熱いお湯に慣らしていき、還暦前のおじさんたちは、熱い熱いお湯に入って、「一つ、二つ・・・」と子供みたいに数を数え始める。順番に入っては、「入れないくらい熱い元湯」を楽しんだ。夕食は山陰の海の幸に舌鼓を打った。土曜日という事もあって、午後8時から近くの龍御前神社で夜神楽興行(500円)。石見神楽独特のビートの効いた早いリズム、囃子手には子供たちもいる。観客は50人くらい? 恵比寿大黒はユーモあたっぷりに舞い、塵輪(じんりん・台風神の舞い)という演目では豪華絢爛の衣装(150万円~200万円)を纏い勇壮に舞う。神楽社の人たちを含め、地元の皆さんの暖かいおもてなしが伝わってくる。石見銀山の世界遺産、その中にある温泉津温泉は、また来てみたくなる温泉だった。
追伸 翌日は何十年に一度と言われた寒波到来、浜田道も松江道も閉鎖され、「暴風雪の中の赤名峠越え」思い出深い旅となった。
2016年1月28日 笹原真二
仕事、石州瓦の関係で、島根県江津市の有福温泉は何度も行っていたが、隣大田市にある温泉津温泉には行ったことが無かった。「入れないくらい熱い元湯」「温泉の成分が非常に良い」という情報だけはTVの旅番組から知っていた。
温泉津町に住む石州瓦工業組合の松村さんの、「温泉津温泉は良いですよ。感動します!言いすぎかな?」の一言がきっかけで、1年間事故なく過ごせたことに感謝して、昨年、式年遷宮を終えた出雲大社への初詣と、新年会を兼ねて社員全員で行くことにした。
1月6日、安全祈願、新年ミーティングを終え午後から出発、江津方面から温泉津温泉を目指した。9号線を左折して1kmも行かないうちに小さな港がある、海沿いに車を走らせること500mほどで温泉街へ。大型の観光バスは入れない。赤茶けた古い来待瓦の屋根がいっぱい並ぶ、温泉街の入り口に小さなスーパーが1軒あるだけでコンビニもなければ何もない。スナックさえない。若い頃に来ていたら、「こんなところ二度と来たくない」と思っていたかもしれない。ひなびた温泉街には空き家もあるようだ。旅館はみんな木造旅館、街全体が昭和初期にタイムスリップしたような素朴な街並みが良かった。
1月23日、中学校の同級生と再び温泉津へ。山成先生の日程に合わせたのだが、医師会の会議が入って欠席となった。その代わり?正月休みで帰っていた千葉県在住の小田徹に、「この日、空いてたら帰ってきてみんなと行かない?」というと、「どうにかしてみる」伊丹在住の高橋忠浩も、暮れの京都での高校駅伝の時誘っていた。朋遠方より来る有り・・・計10名で温泉津温泉へ。今回は前回入れなかった「入れないくらい熱い元湯」へ入るため少し早く出発した。
旅館に着くと、早速、外湯の元湯へ出かけた。古い建物、昔の銭湯を思わせる。番台にはおばちゃんがいて・・・地元の人たちが利用するのか名前の書いてある洗面器が戸棚に並んでいる。湯船はそんなに大きくはない。徐々に熱いお湯に慣らしていき、還暦前のおじさんたちは、熱い熱いお湯に入って、「一つ、二つ・・・」と子供みたいに数を数え始める。順番に入っては、「入れないくらい熱い元湯」を楽しんだ。夕食は山陰の海の幸に舌鼓を打った。土曜日という事もあって、午後8時から近くの龍御前神社で夜神楽興行(500円)。石見神楽独特のビートの効いた早いリズム、囃子手には子供たちもいる。観客は50人くらい? 恵比寿大黒はユーモあたっぷりに舞い、塵輪(じんりん・台風神の舞い)という演目では豪華絢爛の衣装(150万円~200万円)を纏い勇壮に舞う。神楽社の人たちを含め、地元の皆さんの暖かいおもてなしが伝わってくる。石見銀山の世界遺産、その中にある温泉津温泉は、また来てみたくなる温泉だった。
追伸 翌日は何十年に一度と言われた寒波到来、浜田道も松江道も閉鎖され、「暴風雪の中の赤名峠越え」思い出深い旅となった。
2016年1月28日 笹原真二