有川浩が面白い
3月、「とび出す100通りのありがとう」を見に東京へ行った時、たまたま入った有楽町の本屋で、「三匹のおっさん」という文庫本が目に止まった。今週の売れすじランキング2位、女性作家人気NO1!本の帯には「三匹がご町内の悪を斬る!還暦ぐらいでじじいの箱に蹴りこまれてたまるか」そして活劇風なあたたかいタッチで描かれた表紙絵、それが気にいってこの本を買った。
帰りの新幹線の中で読み始めると面白くて止まらない、その日のうちに300ページ少々の本を読んでしまった。帰って早速、「有川浩」を検索してみると、1972年生まれ、高知県出身。2003年「塩の街」でデビュー、「阪急電車」2008年、「県庁おもてなし課」等々、2011年、「三匹のおっさん」は2009年の作品。「三匹のおっさんふたたび」2012年3月末に刊行。
定年退職後、ゲームセンターに再就職した剣道の達人清田清一、息子に居酒屋を譲った柔道家立花重雄、工場経営者で頭脳派の有村則夫。子供のころ「三匹の悪ガキ」と呼ばれていた還暦を過ぎたおっさん3人と清田の孫祐希、有村の一人娘早苗(ともに高校生)が、詐欺、痴漢、催眠商法、動物虐待、万引き、いじめ等、どこにでもありそうな身近な問題を次々を解決していく痛快活劇。
読んでいて映画化された時の場面がきれいにイメージできるような・・・そして早く次の展開を見たくなるような面白い本だった。おっさんのハードボイルド?と、祐希と早苗のラブコメディー?が。だから「三匹のおっさんふたたび」は即インターネットで購入した。有川浩さんには「みたび、三匹のおっさん」をリクエストしたくなる。
自衛隊三部作「塩の街」は塩の結晶が地球に飛来したことで人間が塩化し世界が死滅していくという話。「海の底」は横須賀に等身大に大きくなった伊勢海老が大量発生して街を襲う話。「空の中」は高知県沖上空2万mにいたフェイクという謎の生命体と日本初の超音速ジェット機の試験飛行の際に起こる事故から展開していく。どの作品にしろ、「三匹のおっさん」とは違って、読み始めると、「なんだ、これは!」と思いたくなるような絶対あり得ない話の中に、違和感なく日常で起る問題を交えながら展開している・・・ある意味不思議な物語。
そして有川さんが故郷高知県から、観光特使を引き受けたことから生まれた「県庁おもてなし課」(高知県にはおもてなし課が実在する)観光振興を巡ってパンダ誘致論をかかげそれがもとで退職するはめになった伝説の職員と観光特使を引き受けた小説家が繰り広げる物語。堀北真樹主演により映画化決定。2013年5月公開。すでに映画化している「阪急電車」は私にとってイメージ通りの映画だった。だからよけいに楽しみだ。
有川浩の小説はワクワクしてくる。面白い!是非一度読んでみてください!
2012年10月27日 笹原 真二
3月、「とび出す100通りのありがとう」を見に東京へ行った時、たまたま入った有楽町の本屋で、「三匹のおっさん」という文庫本が目に止まった。今週の売れすじランキング2位、女性作家人気NO1!本の帯には「三匹がご町内の悪を斬る!還暦ぐらいでじじいの箱に蹴りこまれてたまるか」そして活劇風なあたたかいタッチで描かれた表紙絵、それが気にいってこの本を買った。
帰りの新幹線の中で読み始めると面白くて止まらない、その日のうちに300ページ少々の本を読んでしまった。帰って早速、「有川浩」を検索してみると、1972年生まれ、高知県出身。2003年「塩の街」でデビュー、「阪急電車」2008年、「県庁おもてなし課」等々、2011年、「三匹のおっさん」は2009年の作品。「三匹のおっさんふたたび」2012年3月末に刊行。
定年退職後、ゲームセンターに再就職した剣道の達人清田清一、息子に居酒屋を譲った柔道家立花重雄、工場経営者で頭脳派の有村則夫。子供のころ「三匹の悪ガキ」と呼ばれていた還暦を過ぎたおっさん3人と清田の孫祐希、有村の一人娘早苗(ともに高校生)が、詐欺、痴漢、催眠商法、動物虐待、万引き、いじめ等、どこにでもありそうな身近な問題を次々を解決していく痛快活劇。
読んでいて映画化された時の場面がきれいにイメージできるような・・・そして早く次の展開を見たくなるような面白い本だった。おっさんのハードボイルド?と、祐希と早苗のラブコメディー?が。だから「三匹のおっさんふたたび」は即インターネットで購入した。有川浩さんには「みたび、三匹のおっさん」をリクエストしたくなる。
自衛隊三部作「塩の街」は塩の結晶が地球に飛来したことで人間が塩化し世界が死滅していくという話。「海の底」は横須賀に等身大に大きくなった伊勢海老が大量発生して街を襲う話。「空の中」は高知県沖上空2万mにいたフェイクという謎の生命体と日本初の超音速ジェット機の試験飛行の際に起こる事故から展開していく。どの作品にしろ、「三匹のおっさん」とは違って、読み始めると、「なんだ、これは!」と思いたくなるような絶対あり得ない話の中に、違和感なく日常で起る問題を交えながら展開している・・・ある意味不思議な物語。
そして有川さんが故郷高知県から、観光特使を引き受けたことから生まれた「県庁おもてなし課」(高知県にはおもてなし課が実在する)観光振興を巡ってパンダ誘致論をかかげそれがもとで退職するはめになった伝説の職員と観光特使を引き受けた小説家が繰り広げる物語。堀北真樹主演により映画化決定。2013年5月公開。すでに映画化している「阪急電車」は私にとってイメージ通りの映画だった。だからよけいに楽しみだ。
有川浩の小説はワクワクしてくる。面白い!是非一度読んでみてください!
2012年10月27日 笹原 真二