甍の上で

株式会社創瓦 社長 笹原真二のブログです。

9月のマンスリー

2013-09-29 21:51:28 | Weblog
     2020東京オリンピック
  2020年のオリンピックの招致レースは、東京、スペインのマドリード、トルコのイスタンブールの3都市に絞られ、7日、アルゼンチンのブエノスアイレスでのIOC総会でIOC委員の投票によって東京での開催が決まった。
 私自身の勝手な思いは、東京ではなく広島開催だった。2009年、広島招致の動きがあった。広島開催なら、当然IOCの委員も、各国の選手団も、否が応でも平和公園、平和資料館、原爆ドームを目の当たりにすることになる。オリンピックは平和の祭典。広島のメッセージをオリンピック通して全世界にアピールすることが出来る。ところが財政的な理由?で広島招致は頓挫した。
オリンピック開催となると、各種目の競技会場、選手村、アクセス道路等のインフラ整備にも莫大な財政出動となり、財政再建どころかオリンピックによって財政破綻するのではないか?それよりも前にすることは東日本大震災で甚大な被害を被った東北の復興であり、福島の放射能汚染問題を如何するかの方が大きな問題だ。だから、こんな状況下では開催すべきでないと思っていた。
 イスタンブールは、ヨーロッパとアジア、東西が合流する街、イスラム圏で初めてのオリンピックとなる。ここで開催することができれば、イスラム教とキリスト教の相互理解へ向けて歩んでいくことが出来る良い機会であり。これこそが、オリンピックの大きな価値であると思っていた。実際、シリア問題が起きるまではイスタンブールと考えていたIOC委員も数多くいたのではないだろうか?しかし、シリアでの内戦は収まる気配を見せていない・・・
9月8日、朝起きてTVを付けると、2020年東京オリンピックに決定というニュースが流れた。そして日本のプレゼンテーションの映像が何度も流された。滝川クリステルの「お・も・て・な・し」、アグレッシブな太田雄貴のスピーチ、そして情感のこもった佐藤真海のプレゼンテーション。
「19歳の時、私の人生は一変しました・・・骨肉腫によって足を失ってしまいました・・・私にとって大切なのは、私がもっているものであって、私が失ったものではないということを学びました。・・・2011年3月11日、津波が私の故郷の町を襲いました・・・200人を超えるアスリートたちが、日本そして世界から被災地におよそ1000回も足を運びながら、5万人以上の子供たちをインスパイアしています。私たちが目にしたものは、かつて日本では見られなかったオリンピックの価値が及ぼす力です。そして、日本が目の当たりにしたのは、これらの貴重な価値、卓越、友情、尊敬が、言葉以上の大きな価値をもつということです。」佐藤真海のスピーチから抜粋
東京オリンピックに否定的だったが、彼女のプレゼンテーションに感動して、朝令暮改、君子豹変、東京でのオリンピック開催に拍手を送った。
安倍総理はIOC総会において、「福島第一原発は完全にコントロールされている」と発言、国際社会に対して大きな手形を切った。東北の復興も福島の問題も、オリンピック開催もとんでもないくらいの大きな課題だ。社会福祉の問題、財政再建もある、課題は山積だ。消費税も上がることになるだろう。これだけの大事業を同時進行するならば、いろんな歪み、矛盾が出てくるのは、ある意味当たり前だ。
「矛盾は人間には必要なんだ。矛盾は人間にとって肥やしなんだ、栄養なんだ。矛盾が人間を大きくしてくれる」と、行徳先生は言う。国家も同じことが言える。
これからの7年間、どんなことが起きるだろうか?それを思うと、今から武者震いするような思いだ。これからの7年間で、2020年以降の日本の将来が決まってくる。佐藤真海のスピーチにもあったように、この試練を乗り越えた時、また、日本から新たな価値観が発信出来るのではないか!
           2013年9月28日       笹原 真二
追伸  オリンピックには夢がある。子供たちにその夢を見せることが出来る。これだけでも、2020東京オリンピックの価値はある。それを子供たちに提供することができるのが、我々の世代だ!

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1 コメント

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Unknown (村の遊び人)
2013-10-02 06:50:59
おはようございますm(__)m 陸上競技を子供達に教え始めて14年になりました。 教え子の中から箱根駅伝の選手も出ています。先日はその子が10000m28'55"で走ったと連絡を貰い感動しております。また、先日の地元長崎の記録会では教え子達が大きく成長している姿に感動しました。 そして昨日、一本の電話があり「大東文化大で箱根駅伝を走りたいと思います。よろしくお願いします。」と高校3年生になった教え子から連絡がありました。 本当に嬉しい連絡を頂きました。箱根駅伝、 東京オリンピック出場を夢見る子供達の夢実現のお手伝いができることに感謝しています。 7年後が楽しみですね(^^)
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