甍の上で

株式会社創瓦 社長 笹原真二のブログです。

天平の甍

2011-03-25 19:14:00 | 瓦のこと
 東北関東大震災から二週間が過ぎました、亡くなられた方は1万人を超え、行方不明者を合わせると2万7千人を超えると、ニュースで報道されていましたが、本当に悲しいことです。
 今日の天気も先日までの予報とは変って、午前中50%の降水確率。それでも、仕事は屋根の葺き替えということで、笠岡市関戸というところのKさんのお宅に行きました。そこで見つけたのが「天平の甍」井上靖さんの小説の題名じゃないですが、なんと、天平時代の瓦のかけらが、井戸蓋の上に無造作に置いてあるではありませんか。ぱっと見ても瓦のかけらとは分かり難い代物ですが、手にとってみると、瓦に間違いなし、感動しました。形、大きさ厚みから言ってもこれは1300年前の瓦。それが目の前にある。なんてロマンチックんことでしょうか。200m程先には天平時代から平安時代まであったと言われている関戸廃寺跡がある。今は岡山県の史跡に指定され、塔の真柱がたっていた礎石があるだけで。しかし、この礎石を見ただけで、ここに伽藍があって、いくつかの集落がありそこの家々のかまどから煙が上がっていた様子がイメージ出きるようないいところなんです。
 奥さんに、これは関戸廃寺の瓦ですよ!井戸蓋の上に置いてたら盗まれますよ」と言ったものの、これが天平時代の瓦とは誰も気づかない。
 今日の天気は、彼岸も過ぎたのに、9時過ぎくらいから10時くらいまで、ものすごい雪が降りました。東北の被災している方々のことを思うと、心が痛みます。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東北関東大震災 | トップ | 久しぶりの雨 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

瓦のこと」カテゴリの最新記事