花好き・旅好き80代の北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だったが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり外国は見合わせている。

海外旅行「インド・ラジャスタン州」(4)

2020年03月10日 | 海外旅行「南アジアⅠ」インド

前回書いたように、15k㎡の広さがある人造湖の「ビチャラート湖」の湖畔に、壮大な宮殿「シティパレス」が旧市街を見下ろして建っていた。大理石と御影石でできていた。数世紀に渡って「マハーラーニー」が住んでいたが、現在は一部が博物館に、また一部はホテルとして利用されているという。

博物館部分の数十箇所もの各部屋とベランダは、贅を凝らした作りになっていて、歴代マハラージャの権力と財力が伺えた。

この日は翌日この会場を借りて行われるという地元名士の結婚式があるという事で、飾りつけや電気の配線、舞台設置、楽団員達と大勢の労働者などが忙しく立ち働いていた。国内線の飛行機で近くに座っていた品の良い女性3人組も来ていた。インドの結婚式は数日間続き、富裕層は結婚式に大変なお金を掛けるのだそうだ。

(一方インドには、結婚する女性は一生分の「持参金」を相手の家族に渡さねばならず、そのために女性の親は家を売るなどしてお金を用意する習慣がある。ガイド氏の話では、それで悲しいかなインドの貧困層では、女児が産まれるとその場で殺してしまうことが多いと言う。妊娠中に女児だと分かると中絶もしていたが、数年前に法で禁止された。そのため、産まれた子供の男女比は、女児が極端に少ない。この時私は、「持参金」が少なかった花嫁の女性が再度「持参金」を期待する親族の人達によって殺された話が日本の本に出ていたと話した)

「ビチャラート湖」の傍の駐車場でバスを下りてから、傾斜する坂を上って「シティパレス」の入り口に行った。入り口の湖とは反対側には高い塀が築かれ、下に象の彫刻が配されていた。

入り口を入ると更に傾斜した道路が右に折れ、登るとそこは素敵な庭が作られていた。

      

大理石の建物に入るといくつもの部屋に分かれ、廊下のあちこちが飾られていた。

        

        

上層階には王の周りで暮らしていた大勢の女性が住んでいた部屋や広い庭、水浴びをする大きなプールがあった。

私は今までスペイン、トルコなどでも似た様な場所を見て来た。どこの国でも時の権力者によって多くの女性が自由を奪われ、辱められ、子供を産ませられて一定の場所から出る事ができなかった歴史の一場面を、また一つ眼の前に見た)

そして各部屋の窓からは、下にウダイプールの市街やビチョラー湖が眺められた。

国内外の王や高官を招いた時に使った広間の繊細な彫刻は、遠くヨーロッパやペルシャから職人を集めて造らせたそうだ。道理で私には、イスラーム建築の様式を思わせるようにも見えた。

 

                       

その日のホテルでスーツケースを部屋に届けてくれたポーター氏には笑わされた。50代前後と思われる男性のひげが、素晴らしくユニークだったからだ。ガイド氏に聞くと、このあたりの男性のお洒落の一つなのだそうだ。

            

 

 

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