なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脳幹(橋)梗塞

2019年07月18日 | Weblog

 先週末循環器科の若い先生が当直だった時に、98歳女性が脳幹梗塞で内科入院となった。超高齢で昏睡状態だったので、地域の基幹病院には搬送しなかった。その日の内科当番が神経内科志望の若い先生(地域医療研修の内科専攻医)だったので、ちょうどいいとも思ったのだろう。

 頭部MRIで橋の右側から中心部にかけて、16㎜径の新鮮な梗塞巣を認めた。MRAでは椎骨脳底動脈系の動脈が辛うじて写っているように見えるが、血流は相当悪そうだ。

 内科病棟の個室に入院した。意識以外のバイタルは安定していた。さらに梗塞巣が拡大する可能性もあり、その際は心肺停止時DN(A)Rの方針となった。

 梗塞巣が広がらなければ助かりそうだが、その後の対応はどうするかと話し合ってはいた。実際に1週間の経過で、意識は回復して呼名で開眼するくらいになった。ここからどうするかは、できることを提案して家族の希望で決めるしかない。

 ちょっと病室を覗くと、今日は娘さん(同居していない)が来ていて、患者さんの手を握っていた。患者さんのことは、同居しているお嫁さんに任せているそうだ。すうっと逝けると思ったのに、(助かって)かえってつらいですね、とも言っていた。

 

 今日から医学部に学生さんが地域医療体験で病院に来ている(2日間だけ)。一昨年から係りにはなっているが、学生との年齢差が大きすぎるという問題もあるので、今年から年齢の若い循環器科の先生にシフトしていく予定だ。

 

 

 

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