なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

急性副鼻腔炎

2024年08月17日 | 感染症

 7月31日(水)に30歳代後半の女性が発熱外来を受診した。前日からの発熱(37℃台)・鼻汁・咽頭痛・咳・頭痛があった。

 発熱外来なので、新型コロナとインフルエンザの迅速検査から始まる。両者陰性だった。対症的な処方を行った。

 8月2日(金)にも発熱が続きとして受診した。発熱は38℃台で、右頬部に痛みがある。横に寝ると頭痛がするそうだ。鼻汁は黄色だった。(後鼻漏ははっきりしなかった)

 副鼻腔炎疑いだが、耳鼻咽喉科医が不在の日なので紹介できなかった。副鼻腔のX線撮影を行うと、右上顎洞に液体貯留がある。

 白血球・8100(以前の受診時は5000)・CRP3.7で軽度だが、ウイルス性よりは細菌性が疑われた。オーグメンチン・サワシリン(AMPC/CVA+AMPC)の内服を5日分処方しして、5日の再検とした。

 8月5日に解熱したということだった。右頬部に痛みは軽快していたが、鼻汁はまだ黄色調が残っている。5日分追加処方して基本的には副鼻腔炎の治療は終了とした。

 ただ血液検査時に肝機能障害があり、1週間後に再検と腹部エコーを入れた。炎症反応はすっかり正常化していて、肝機能障害も軽快していた。腹部エコーでは脂肪肝だった。(身長166cm・体重80kg)

 今回の発熱で体重が4kg減少したという。食欲は戻っていたが、体重は戻らない方がいいかもしれない。

 ただ前日に発疹(細かな発赤が多発して痒みあり)が出て、皮膚科を受診していた。中毒疹(薬疹)として抗菌薬中止と抗アレルギー薬処方がなされていた。発疹は退色してきていた。

 

 オグサワはやりすぎで、サワシリン(AMPC)単剤でよかったのだろう。AMPC自体の薬疹かもしれないが。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする