なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

またリウマチ性多発筋痛症?

2019年04月12日 | Weblog

 水曜日に内科外来(再来)を診ていると、外科医から連絡がきた。炎症反応上昇が続いている患者さんがいて、原因がわからないので内科で診てほしいという。検査結果を画面で見ると、その日の検査は白血球数9900・CRP8.8で、初診の3月5日は白血球数8400・CRP5.9だった(経過中のCRPの最大値は13.6)。幸いに外来数が比較的少なかったので、そのまま内科外来に回してもらった。

 患者さんは67歳男性。2月初めから右鼠径部の違和感が続いていた。3月初めから右足の力が入りにくくなった。バスに乗れなくなったと言うので、バスに乗車することかと思ったが、仕事がバスの運転手でバスが運転できなくなったという意味だった。3月半ばから両足の大腿部・下腿部屈側が動いた時にピリピリした。

 訴えからは感覚障害なのかと思ったが、実際は両足が痛くて動くのがひどいということだった。診察室内を歩行してもらうと、ぎこちなかった。蹲踞してもらおうとすると、嫌がった。両手をもってやってみると、立位からのしゃがみ込むのが難しく、ちょっとしゃがむとそこから自力で立ち上がれない。足の症状の1週間後に両肩も痛くなっていた。筋肉の把握痛がある。

 CKは正常域で、軽度の凝固異常もあった(Dダイマーが4~5)。右鼠径部の違和感は今でもあるそうだ。1か月間当院の外科(湿布と検査だけ)と整形外科クリニック(ロルカム処方)に通院していたが、症状は同じだった。頭痛はない。発熱は37℃台だった。

 外科で施行した胸腹部CTで異常はなかった。右鼠径部の違和感が続いているそうで、原因はよくわからない。自分の知っている病気としては、リウマチ性多発筋痛症(PMR)なのかというところだ。現在の症状としては合うと思うが、経過が合うような合わないような。

 抗CCP抗体を追加で提出して、ステロイドを使用する都合上、血液培養2セットを行った。プレドニン15mg/日で1週間経過をみることにした。

 

 

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