なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

近くに温泉があるのも

2017年04月16日 | Weblog

 金曜の早朝に、40最代半ばの女性が、腹痛・嘔吐・下痢(水様便)で朝方に救急外来を受診していた。当直は外科医。温泉旅館からの救急搬入だった。断続的に腹痛が出現して、鎮痛薬を使用していた。腹部CTでは小腸壁が軽度に肥厚して、消化液がたまっている。胃内には食物が充満していた。炎症反応は陰性。外来治療で帰宅もできず、短期間の予定で消化器科に入院になった。

 二人連れで、関西から東北の温泉(渋い温泉地を選んでいる)を巡る旅行に来ていたそうだ。その日は他県の温泉地に移動する予定だった。外科医は、「夫婦じゃないんだよ」と騒いでいたが、年齢的にはちょうど釣り合うので、中年のカップルということで粛々と対応する。

 以前、若い愛人さんと温泉に来ていた中高年男性が、急死して救急搬入されたことがあった。心肺蘇生術に反応なく、死亡確認になった。当直だった消化器科医が対応した。「下世話な話題で恐縮ですが」というところだが、消化器科医の持ちネタになっていて、今でもたまに「そういえばこんなことが」という感じで話が出る。

 近隣に温泉があると、お客さんが浴槽の中で死亡して(あるいは死亡しかけて)救急搬入されることが、1~2年に1回くらいある。大浴場でも、深夜に1人で入浴していると発見が遅れてしまうようだ。

 今日は、「血液内科ただいま診断中」渡邉純一著(中外医学社)を購入した。池上彰さんと佐藤優さんの対談本「大世界史」文春新書が面白かったので、「新・リーダー論」文春新書も購入。

 

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