なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

症例から学ぶ感染症セミナー

2017年04月07日 | Weblog

化学療法学会2日目。初めて事前予約して、「症例で学ぶ感染症セミナー」に参加した(聞いていただけだが)。1例目はインフルエンザ感染後の侵襲性アスペルギルス症。インフルエンザ感染後の二次性感染は、肺炎球菌、インフルエンザ菌、ブドウ球菌が多いとされるが、アスペルギルスが4番目という報告もあるそうだ。

2例目は、侵襲性A群溶連菌(GAS)感染症の肺炎(肺膿瘍)。最近、GAS肺炎が増加しているそうだ。海外渡航後(モロッコとアラブ首長国 )で、ヒトコブラクダに乗った。発熱、呼吸器症状と消化器症状で発症して、MERS疑いで国立国際医療研究センターに紹介された。結果的には海外渡航は疾患と関係なかった。

「肺炎における非定型病原体の役割を再考する」 肺炎クラミジアは肺炎の原因として10%とされているが、実際はそれほど多い印象はない。無症状でたまたま胸部X線に陰影があったり、咳が続いて受診して胸部X線で陰影があったりする。上気道炎や気管支炎として経過することが多い。ウイルス感染のように、クラミジア感染から二次的に細菌感染(肺炎)が起きる。また、遷延性咳嗽の原因になっている。

マイコプラズマ肺炎は小児~若年層だけではなく、高齢者にも多いそうだ。単独の感染ではなくて細菌感染との併発が多い。

RSウイルスやHMPウイルス感染も高齢者に多いそうだ。勉強になりました。

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