なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

骨髄穿刺は後腸骨稜が第一選択~MDS疑い

2016年10月31日 | Weblog

 10月14日に内科医院から貧血(Hb4.7g/dl)で紹介された貧血の89歳女性は、骨髄異形成症候群(MDS)疑いで入院した。入院後に輸血を施行して、Hb9.8g/dlとなった。ベットサイドでのリハビリをしながら、骨髄穿刺の結果を待っていた。

 骨髄穿刺の結果(外注)は、MDS(RA)疑いとあった。染色体検査では1細胞に染色体異常を認めたが、1個だけなので異常クローンとは確定できず、だった。矛盾はしないが、確定でもないというところか。MDSは難しい。

 もともと医院の先生が血液内科医のいる病院に電話連絡したところ、学会で不在になるので、近くの病院で輸血を受けてから紹介してくださいと言われていた。そろそろ退院にして、紹介状と検査結果を持たせて受診してもらうことにした。輸血だけして、自分で読めないのだから骨髄検査はお任せした方がよかったかもしれない。

 「Hospitalist2015年vol3 No4血液疾患」に治療法いろいろが出ている。年齢と状態(寝て利起きたりの生活)を考慮すると、時々輸血になるのかもしれないが、エリスロポエチン製剤の投与はトライできそうだ。

 骨髄検査の項に、骨髄穿刺は後腸骨稜が第一選択とある。これまでずっと胸骨でしてきたが、確かに危ない部位ではある。次回からは腸骨にしようと思った。

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