なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

組織球性壊死性?縦隔リンパ節炎

2016年10月05日 | Weblog

 昨夜、神経内科に脳梗塞後遺症・症候性てんかんで通院している81歳女性が、一過性意識消失で救急搬入された。内科の当番だったので、当直医(外科)から連絡があった。家族が意識消失に気づいて、10分くらい経過をみたらしいが、意識が戻らないので救急要請した。けいれんはなかったそうだ。救急隊到着時は血圧が100前後だった。しだいに意識は回復して、搬入時には会話ができた。頭部CTでは以前と変わりなかった。心電図も異常なし。元々は右MCA領域の脳梗塞で、今日頭部MRIをみたが、新規の脳梗塞はなかった。ここ1か月は妄想的な発言が増えて、食欲が低下していたそうだ(ぽっちゃりとして体格はいい)。搬入時の血液検査では脱水傾向があったので、点滴を数日続けて経過をみることにした。けいれんだったのか、脱水傾向による血圧低下・脳循環脳不全だったのか。

 若い内科の先生(春に退職)から引き継いだ47歳女性が内科再来を受診した。6年前に高熱が続いて入院したのが最初だった(担当は2年前に退職された先生)。CTで縦隔リンパ節腫脹を指摘されて、大学病院呼吸器内科に紹介された。感染性?というになったらしいが、抗菌薬を投与しているうちに、1か月の経過で症状軽快して、炎症反応も陰性化していた。

 2年前にまた高熱が続き、若い内科の先生が主治医となって再入院した。組織球性壊死性リンパ節炎を疑って、プレドニン30mg/日を投与すると、速やかに症状は改善した。その後、プレドニンを漸減してきたが、四肢の筋痛を訴えた。申し送りに記載してあった、リウマチ性多発筋痛症が疑われてというのが疑問だが、プレドニンは中止しないで少量継続になっていた。引き継いだ時はプレドニン2mg/日になっていた。炎症反応(白血球数・CRP・血沈)は陰性だった。中止してみては、と勧めてみたが不安らしい。結局1mg/日にしてもらったが、やはり変わりがなった。筋痛があると訴えるが、把握痛はない。介護職なのでありうる症状だと思われた。もう少し1mg/日で経過をみて考えるというので、希望に合わせることにした。(最初の入院の縦隔リンパ節腫大)

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