なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

タバコはやめられない~COPD急性増悪

2016年10月22日 | Weblog

 金曜日の早朝に慢性閉塞性肺疾患(COPD)の71歳女性が救急搬入された。当直の外科医が入院させて、前回入院時の治療(点滴・ステロイド・抗菌薬)をしていた。朝病院に着くと、入院させたので、と申し送りがあった。

 この方は昨年の春と今年の春に、COPDの急性増悪で入院していた。喫煙がやめられない。ひとり暮らしで、近所の方が姿が見えないと心配して自宅を訪問してくれる。今回は搬入の3日前に呼吸苦で外来を受診したが、入院したくないと帰宅していた(ステロイドの抗菌薬の点滴)。自分で運転してきた車で帰るというので、看護師さんがせめてタクシーを呼んで、調子が悪い時は翌日来院するよう勧めたが、無駄だった。

 躁うつ病で精神科病院に通院していて、睡眠薬を飲んでいる。二酸化炭素分圧が高く、入院する時はSpO2を90%前後にしている。入院当初は「酸素をはずし、点滴もはずし」なので、やむなく抑制しているが、体幹ベルトは体格が良すぎて付けられない。NPPVは無理。看護師さんは律儀に吊り上げて入院時の体重測定をしていて、90Kgだった。見たことのない柄の病衣を着せられていたが、この患者さん専用?の大きめサイズだという。

 身寄りは首都圏にいる姉で、前回入院した時は、自分も体調が悪くてとてもすぐには行けません、といっていたが数日後に来てくれた。タバコはやめない。軽度~中等度の悪化では受診しない、入院するとタバコが吸えないので入院拒否がある、などの問題があり、どこかで急変もあると伝えていた。

 入院すると3日後くらいには良くなって、ベットの上にどっかりとすわって退院したいと言い出すが、今回はどうなるか。

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