なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

高血圧症と糖尿病を放置

2016年09月05日 | Weblog

 内科新患を50歳男性が両下肢の浮腫で受診した。血圧が210mmHgと高かった。酸素飽和度は98%(室内気)と正常域だった。新患担当の先生から連絡がきて、外来に診に行った。身長のあり、体格のいい、いわゆる巨漢だった。

 BNPが1000と高値だった。HbA1cが12%。あまり言いたがらないが、どうも高血圧症・糖尿病を放置していたようだ。胸部X線で心拡大と肺うっ血を認めたが、胸水ははっきりしない。胸腹部CTで確認すると、両側に軽度の胸水があった。一瞬腹水?と思われた腹部は、腹水はなく、単なる自腹だった。

 心電図でV1-3でpoor R progression様に見えて、陳旧性心筋梗塞を疑ったが、循環器科で心エコーで診てもらうと、それはなかった。高血圧性心不全ということだった。

 普通は入院治療だろうが、患者さんは入院したくないできないということで、外来治療となった。さすがに長く出せないので4日分処方で、3日後に循環器科外来再受診となった。糖尿病の治療をどうするか相談されたので、DPP4阻害薬+メトホルミン初期量でしょうかと返答した。

 あとで処方をみると、今日の昼に製薬メーカーのWeb講演会で宣伝していたSGLT2阻害薬も合わせて処方されていた。SGLT阻害薬は尿量を増加させるが心拍数を増加させない、血圧も低下させるなど心不全薬としての効果が期待できるということだった。

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