思いがけず食べることができた『スヰーートポーヅ』の餃子は、思いがけず普通の味だった。
一度は行ってみたかった神保町の餃子専門店。過去には、見つからなかったり、見つかったと思ったら定休日だったりという不運もあった。
がしかし、出先でランチを食べ損ねたこともあり、帰りの乗り換え駅の神保町で下車、遂に入店に成功した。
時間はすでに5時ちょっと前。狭い店内には先客がちらほら。全員のテーブルの上には、もれなくビール瓶が置かれている。
僕は、「餃子定食」をオーダー。奥の厨房では、時折ジューーワッという音と共に、勢いよく蒸気が立ち上るのが見える。と同時に、僕の口の中でも、ジューールッとよだれが勢いよく製造され始めた。
ちょっぴり待ちくたびれたころ、ようやく「餃子定食」が到着。
形状は、鉄板餃子というんでしたっけ?あの棒状のやつに似ています。
具を包んだ皮を幾重にも折り重ねず、単純に裏側で合わせただけの独特なスタイル。これが『包子餃子(スイートポーヅ)』の所以かもしれない。
ただし、これだけ恋い焦がれていたにもかかわらず、お味のほうは至って普通の餃子のように感じた(あくまでも自分比)。
ただ、後から後から「持ち帰り」を頼む人がやって来るところをみると、その普通がいいのかもしれない(個人的には、落第横丁のあのお店の餃子のパリパリ感が好み)。
「中皿定食ね」
入ってきた常連らしいおっさんが、こう言ったのを聞き逃さない。
中皿?
僕の「餃子定食」の餃子は8個。改めてメニューを見ると「中皿」12個、「大皿」は16個とある。
なーるほど!そういう頼み方もアリなのか。
クッソー、だったら僕も「大皿」にすればよかったよ。
って、やっぱりうまかったんじゃないか!
ちなみに定食ですが、スープ系のものは付いていません。