「虹が出てるよ!」
一度表へ出ていった娘が戻ってきて、玄関のドアをドンドン叩く。何事かと思って鍵を開けるとニコニコして、そう言ったのだ。
僕は急いで部屋に戻りカメラを取り出そうとするがモタモタしてしまう。
「あぁ~消えちゃいそう」
表から大きな声がする。
慌ててビーサンをひっかけ飛び出したが、もうすっかり消えたあとだった。残念。
でも、虹が出ていることを教えようとわざわざ引き返してくるなんて、なかなかいいところがあるじゃないか。
空の虹は消えてしまったけれど、娘がケータイにおさめた虹を二人でのぞき込んで、ちょっと幸せな気分になった朝である。
そのケータイで撮った写真がこれ。
そして、学校に着いたら理科の先生が窓から外に向かって写メしていたので何かと思ったら、また西の空に虹が出ていたという。
さっそく一緒にケータイをかざして撮ったというのが、こちら!