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湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

散歩者的「豊かさ」の考察

2007-05-24 00:47:27 | 本郷後楽園昼休み散歩


先日の散チャリ中に偶然みつけた懐かしい一角
いよいよ来週から解体作業が始まるらしいので、見納めをと自転車で一回りした。
それにしても、残念だなあ。特に、数件並んだ商店のあたりは。こんな所に残っていたなんて奇跡のようにも思えるけど。
きっとあっというまに取り壊されて、でっかいインテリジェントビルにでもなってしまうのだろう。
そうしてできたスマートな建物を、何十年も経ってから「懐かしい匂いがするねぇ」「ぜひ残しておきたいなぁ」なんて言いながら眺める日が来るのだろうか。
テレビなどで海外の古い街並みが生活者と共に息づいている姿を見るにつけ、僕たち日本人は何をやってるんだろうと悲しくなる。
みんな一生懸命働いているけど、ビジネスだけではこの国は決して豊かにはならないのだ。


“角のタバコ屋さん”上空のこの塔も、もうすぐ…


僕が子供の頃は、こんな玄関の民家が当たり前のようにありました。


もう誰も住んでいないのに、鉢植えの花が咲いていますよ。


おや、菊のご紋が。

さらば昭和の旧江戸川町

2007-05-12 01:38:10 | 本郷後楽園昼休み散歩


つい、さっきまで誰かが軒先を掃いていたような。
煮物の匂いが漂い、おもいっきりテレビの笑い声が聞こえて来るような。
本当に、そんな路地。庭もない小さな古い家やアパートが、隣同士もたれあうようにビッシリと建っている。
昼休みの散チャリ中に、たまたま迷い込んだ後楽二丁目(旧江戸川町)あたりだ。
ところが、住人の姿が見当たらない。時々、コンビニの袋をぶら下げたサラリーマンが、近道するくらい。よく見ると、すべての家々の玄関には『解体のお知らせ』と記されたボードが業者名で貼られていた。
再開発エリアになっているのだ。
決して趣のある路地というわけではない。でも、こうした事実を突き付けられると“昭和好き”としては、なんだかしみじみ哀しくなってくる。
なんとかできなかったのか。その一角ごと博物館にするとか、テーマパークにしちゃうとかね。先日、散チャリした国府津の町しかり。
ボードに事務的に書かれている工事開始日を見ると、5月28日。そこの暮らしを見ることはかなわなかったが、そこに暮らしがあった風景を、まぶたに焼きつけておきたい。
上の写真、実はこのお嬢様に導かれて路地に迷い込んだのだった。


ほら『珈琲党』も“立派な”看板建築だ。






そこからわずか数十メートルの場所に立つオブジェ(都営地下鉄大江戸線飯田橋駅出口の脇)。素晴らしいものなのかもしれないが、こんなもの建てるんだったら、古いものを残すことに費やしてみないか。

パイプでつながっていた

2007-05-09 01:00:15 | 本郷後楽園昼休み散歩


教会の前に自転車を停めていると、妙に甲高い音が中から聴こえてきた。
いつものパイプオルガンのようにも思えるが、少し違うような気もする。

昨日今日と忙しい中、昼休みだけでもと気分転換に弓町本郷教会の『ひるのいこい』に出掛けた。
階段をかけ上がり、静かにホールの扉を開けて驚いた。
真ん中で、男性がトランペットを吹いていたのだ。
教会とトランペット。僕の中では、どうも結び付かない…。
ただ、腰をおろし落ち着き耳を澄ませていると、なるほどと思えてきた。
実は音質が似ている!
そして、そのトランペットがなぞる主旋律がより強調され、和音を奏でるパイプオルガンと美しく響き合っているのだ。
グイグイ引き込まれてしまった。
考えてみれば、パイプオルガンも金属製の管に空気を送り込んで、あの独特な音を響かせている。パイプでできているトランペットと似ていて当然なのだ。
このトランペットを含めて、今日もたっぷり演奏を聴かせていただいた。
拍手喝采で幕を閉じるのだが、教会的なお話のような類のものは一切なし。これがまた、実に好印象。『ひるのいこい』は、無宗教でいい加減な僕と教会を結び付けれくれる、唯一の存在でもあると思わずにはいられないのだ(なにが言いたいかというと“パイプ役”だということですね、一応説明しておきますと…)。

ほぼマイチャリ

2007-04-27 00:06:00 | 本郷後楽園昼休み散歩


久しぶりに晴れた。
そこで、昼休みには爽やかな風を受けながらTシャツ一枚で散チャリを。
ドーム前の白山通りを、白山方面に向かい、白山駅まで行って左折して白山神社に着くと「ハックサ~ン!」と、くしゃみが出た。
「ハックサ~ン!」と聞こえたかどうかは不明だが、境内でくしゃみが出たのは本当の話。しかも、二回。
帰り道は、少し路地に迷い込みながらペダルをこぐ。今日も目的地はなく、ただぶらりだ。
ドーム当たり前まで戻ってくると、このお店の前でO部長とバッタリ。
「いや~なんかママチャリがぴったりですねぇ」
遂に会社所有のこの自転車も、僕に馴染んできたようだ。
いや、僕がママチャリにすっかり馴染んでしまったのかな。






花の写真は、上2枚が会社の引越祝いにいただいたラン。下が交差点の花壇に咲いたチューリップの中をのぞいて。昨夜の雨がたまっていた。

聖堂でサンドと格闘

2007-04-24 00:02:16 | 本郷後楽園昼休み散歩


本郷通りを越えて坂を下って行くと、食欲をそそる何とも魅力的なタぺストリーが目に飛び込んできた。
フレシュネスバーガーの『クラシックチリチーズバーガー』のイラストだ。
もう勝手にブレーキに手がかかっていた。自転車を止めて、メニューも見ずにそれだけをオーダー。
待つ間、タバコの煙がツラい。どうもフレシュネスのイメージと結び付かないんだけどなあ。
手渡されたズッシリとくる紙袋をママチャリのカゴに入れ、湯島聖堂へは目と鼻の先。
おっと、飲み物を忘れたので、セブンイレブンでカフェオレを。もちろん、支払いは今日から始まった『nanaco』で(これが自慢したいだけののクダリです)。
念願の昼休みのんびりツアーのはずだったが、袋から出てきたバーガーに意外に手こずる。
ここの本格的なやつや、こんなカンジのやつ同様、なかなか食べごたえ(量と食べづらさ共に)があった。箱を開けたら予め圧縮されていた?どこかのメガなんとかとは大違いだな。
思ったよりも辛さはなくてちょっと物足りない感じだが、味は好き。満足度も高い。
手と口の周りをベットベトにしながら格闘しているうちに時間が過ぎてしまい、本も読めなかった。
こんな姿を、孔子さまはどんな顔で見ていられるのだろうか。


どうです、この挟みっぷり! ちなみに玉ねぎは生。これがウマイ、涙が出る。







学生街を駆け抜ける

2007-04-20 00:50:07 | 本郷後楽園昼休み散歩


お昼休みの水道橋・神保町・お茶の水の三角エリアは、学生であふれかえっている。
今日は、昨日の東大方面とは逆方向にペダルをこいでみた。
日大生の間をぬって坂を登れば、歴史ある「山の上ホテル」だ。今もいい雰囲気を残しているが、前を明大生が大量に行き来していて妙に賑やかなのが残念。
ただ、坂の下のごみごみした感じから一変して、このあたりはいかにも文教地区の様相だ。緑も多く、吹き抜ける空気も爽やか。
中央線方面に戻ると、今度は専門学校や高校が並ぶ一帯。
写真は、「アテネフランセ」の前。オフィス街ではお目にかかれないような建物も多く楽しい。
ここから、一気に風を切って「さいかち坂」を下れば、あっという間に水道橋駅東口だ。
また、いつでも騒がしくて飾り気のない街と、忙しい午後の仕事が僕を待っている。
おっと、今日も学生街を行ったけれど、最近になって何度も見た不思議な夢の解明はできなかった。

不思議な夢と落第横丁

2007-04-18 23:53:04 | 本郷後楽園昼休み散歩


久しぶりに学校へ顔を出した。
いつものように、まずは掲示板の前に行ってみる。
すると、自分のとっている授業がどの教室でやっているのかがわからない。いや、よく考えてみると今どのあたりを勉強しているのかも見当がつかなくなっている。そもそも教科書はどこへいっちゃったんだ…。
あぁ、これじゃオレ卒業できねーじゃん!
と、オロオロ焦ったところで目が覚める夢を、最近になって何度か見た。
不思議だ。若いころ、ましてや学生時代にさえ見たこともなかった夢を、今ごろになって繰り返し見るなんて。
今日は、その原因を究明すべく、昼休みの散チャリ(自転車散歩)で、東大の赤門近くにある『落第横丁』に潜入。
両側に古くからのお店が数件あるだけの、クルマも通れないほどの狭く短い路地だ。
ただ、中ほどにある中華料理屋さんと、その向かいの鉄板焼屋?さんには、後から後から学生たちがどんどん吸い込まれていく。これは、また不思議。よほど魅力的なメニューがあるに違いない。
これは、僕も一度吸い込まれてみなくてはならぬと思う。幸い次の健康診断まで、今なら一年もあるし!
とりあえず不思議な夢の原因究明は、それからにしよう。
ちなみに、上の写真の一番奥、突き当たりに、某有名進学塾の施設があった。『落第横丁』でいいのか…。


これはまたなんとも興味をそそる店構え。中華料理屋さんの隣の甘味処。でも、現在改装中という張り紙あり。

昼休みの静寂

2007-04-14 01:17:41 | 本郷後楽園昼休み散歩


以前から、気にはなっていた。
御茶ノ水駅のホームに立つと、神田川の向こう、聖橋の先に見える『湯島聖堂』。
時代劇に出てきそうなお屋敷にも見えるが、名前は『聖堂』だ。なんとなく洋風な響き。でも、教会でもなく、お寺とも違いそうだし、ましてや神社らしくもない。
じゃあ調べりゃいいじゃないかとも思うのだが、そこまでの興味はない、といったレベル。
今日は昼休みも12時半を過ぎてから、自転車で会社を出た。
あてがあるわけでもなく、なんとなく坂をのぼり、坂を下ったら、前に見えてきた茂みが『湯島聖堂』だったのだ。
復路にかかる時間を考えると、滞在できるのは5分強か。それでも、中のインパクトは充分だった。
重厚な建物は、屋根以外ほぼ黒に塗られている。そして、とても静か。大成殿の前には広いスペースがあり、それを囲むように配されたベンチでは、昼休みを一人静かに過ごしたい風な(同じにおいがするのでわかる)サラリーマンたちが腰を下ろしていた。
もちろん、この次は正午きっかりに会社を出て、ここでゆっくり過ごそうと決めたことはいうまでもない。
ちなみに、ここは日本の学校教育発祥の地。『大成殿』が『聖堂』となったらしい。その大成殿はもともと孔子廟だったというから、儒教なんですね。なるほど!でした。ドラマの『西遊記』のロケでも使われたという。


昨夜の『喫茶室ルノアー』は、今朝はすでに『喫茶室ル』となっていた!

猫にコロッケ

2007-04-05 23:55:48 | 本郷後楽園昼休み散歩


天気が良かったので、昼休みは散チャリ(自転車での散策を勝手にこう呼ぶことにした)。
小石川あたりをフラフラしていたら、お肉屋さんを発見。「もうそこに出てるだけ」だというので、そのコロッケを2個購入し、近くの公園のベンチに腰をおろした。
すると、猫が近づいてきて鳴くのだ。
明らかにオイラは腹が減ってんだよー、なんかくれよーと。
知らん顔をしていると、そっちがくれない気なら、こっちから奪いに行くから覚悟しなよというような恐ろしい目で、こっちを見据えている。ブルッ。
実際、ちょっと目を離したスキに、ベンチに置いたお茶のペットボトルのフタに手を出してきた。
もう、いかん、ゆっくりコロッケなんぞ食ってる場合ではない。
戦闘開始だ。
バン!と突然足音を立てると、ビクンとして身を翻す。
しかし、またすぐに近づいてくるのだ。そんなつまんない手には絶対だまされねーよという見透かしたような態度がカチンとくる。そんなところが、猫が苦手な理由だ。
何度か、バン!をやってみたが効果がない。そこで、今度は知らんプリを決め込む。
すると、どうだ。
ニャーニャーと鳴き出す。くれよー、ちょっとだけでいいから、くれよーと徐々に擦り寄ってくるではないか。
負けた。根負けした。わかったよ。コロッケ半分、やるよ。
くっそー、素朴でこんなに美味いのに。おまえには不釣合いだ。
いいか、でもお前が可愛くてやるんじゃない。呪われたらイヤだからだぞ。
なんだか、釈然としない昼休みだった。


この日に通りかかったロボットが立っている床屋さんのウラ。こちらからも入れるようだ。

のだみカンタービレ

2007-03-27 23:23:47 | 本郷後楽園昼休み散歩


たまたま通りかかった教会で聴いたパイプオルガンの響きに魅了されてしまった僕。
今日も、いそいそと出掛けてしまった。
長椅子に腰をおろして目を閉じると、小学校の低学年のころにかいだ匂いがする。古い木造校舎の匂いだ。
汽車の汽笛のような甲高い音、船の汽笛のような低く太い音が交互に響くパイプオルガンの独特の演奏が始まった。
不安定な感じの音程が、なぜか心を揺さぶる。子供時代の悪行の数々を懺悔せねばならない気がしてくる。
ごめんなさい、レールの上に五円玉や十円玉を置いて草むらに隠れ電車が通るたびにその重みで変形させるという危険極まりない遊びをしたことのある人は正直に手を挙げなさいと先生に言われても挙げずに歯をくいしばっていたのは僕です。
それにしても、ネットで検索すればヒットするようなオルガニスト(本日は野田美香さん、2曲目はCフランク作カンタービレ)の演奏を間近で聴けるのは、なんと素晴らしい!
あぁ、無宗教、無関心、無節操な男が、いつもダダ聴きしていることをゆるしたまえ。