範囲3に放たれる狼狽つきの魔法攻撃メイルストロームや、直撃したSqをプールに変えるスコール、全力移動して連続攻撃するぶちかましなどの技をいなしつつ、なんとかフォルネウスを倒した一行。しかし。
「陸の者も案外やるようだな。しかし、この海底宮ごと沈めたら果たして生きていられるかな?」
フォルネウスが楽しそうに声を発する。
その言葉に身を硬くする一行。しかし。
「ふーん、やっぱりここに帰ってきてたんだ。」
突如、場違いに明るい声が響いた。
「誰だ!!」
「誰だ、はごあいさつじゃないかな。少し留守にしている間に好き勝手やってくれちゃって。私の顔も忘れちゃった?
なら、ちゃんと思い出させてあげる。私が誰なのか。」
あれほどの威容を誇ったフォルネウスの威厳はたちまち消し飛んだ。
その巨魚に対峙するのは、一見すればただの華奢な少女にしか見えない。
しかし、その目は獰猛な鮫のごとく鋭く、その身から漂う雰囲気はまるで深海のように重く、暗い。
「わたしの名前は、“海の魔女王”フォルネー=ルシウス。」
「ーーーー!!!」
「『メイル シュトローム』」
フォルネーがそう唱えた瞬間、この空間全体を、大渦が飲み込んだ。
降り注ぐ水の一粒一粒が、まるで意志を持つかのようにフォルネウスの身体に降り注ぎ、水に対して完全な耐性を持つはずのフォルネウスの巨体がたやすく引き裂かれ、飲み込まれていく。
だというのに、自分たちには水圧も濁流も、なんの影響もない。
透明な大きい泡の中に包み込まれていることに気付く。泡の外には圧倒的な濁流が全てを飲み込んでいるのにもかかわらず、泡の内側はまるで別世界の如く静かだった。
やがて水が引くと、あんなに巨大であったはずのフォルネウスの巨体はどこにも見当たらなかった。
フォルネー「君たちがロナの言っていた人間たちみたいね。」
隼人「あなたは?」
フォルネー「さっきも名乗ったんだけどな。まあいいか。私の名前はフォルネー=ルシウス。この魔海を統べる魔王、って説明でいいかな。それにしても、私がどうにかする前にアイツをやっちゃうなんて、人間も案外やるんだね。」
雛「あれは何だったんだ? フォルネウスと名乗っていたみたいだが。」
フォルネー「あれは私の作り出した幻影。ファージアースに良く送り込んでる分体みたいなものかな。たしかに自意識を持たせたタイプではあったけど、あんな勝手なことをするはずはないんだけど・・」
隼人「何者かがその幻影を操っていたって事ですか?」
フォルネー「そうかもしれないね。でも、その幻影は消えたから、魔海も元の姿に戻せるはず。そのために・・・そこの人。あなたの持ってるディバイディングオーブを渡してくれないかな?」
穂酒「断る(即答)。これは私の物ではないからな。」
フォルネー「・・・・ものすごい即答だね。でも、それがないと色々と困るんだけどな。まず魔海を元に戻すのが大変。それに何より、それはもともと私たちのものなんだし。人間にも伝わっていたでしょ。モーセとかいうウィザードの話。モーセにディバイディングオーブを与え、海を分かつ力を与えたのは私たちエミュレイターなんだから。」
穂酒「しかし、これは美森のものだ。軽々しく渡す事はできない。」
美森「え、あれ、私のものなの?」
恭介「うん、その通りだよ。」
美森「・・・そうなんだ。」
フォルネー「しょうがないなあ。じゃあちょっと借りるだけ。それならいいでしょ。」
穂酒「それは、美森しだいだな。」
美森「私は・・・よく分からないから恭介がいいならそれでいいよ。」
恭介「わかった。」
そう言ってオーブを渡す恭介。
フォルネー「これの使い方は単純。手に持って何を分断したいかを念じればいい。発動に大量のプラーナは必要だけどね。今回は、そこの幻影が溜め込んでたのをそれごと使いましょうか。」
そう言うとオーブが輝きを放ち、また周囲の滝がスクリーンのように周囲を映し出す。荒れていた魔海に幾筋もの裂け目が走り、その中から黒いものが噴出していく。しばし後裂け目は閉じ、魔海は見た事が無いほど穏やかな姿に変わっていた。
フォルネー「これで大丈夫。さあ、・・・はい、返すね。」
背中を一周してからオーブを渡そうとするフォルネー。
ヨハン「ちょっと待った。何か背中に隠してないか?」
フォルネー「え、えーと、そんなことないんじゃないかな? ところで人間のゲームって案外面白いね、DQ5とか。」
一同「いやまて」
しぶしぶオーブを返すフォルネー
隼人「でも、本気で殺してでも奪い取る気はないんですね。」
フォルネー「やってほしかった?」
隼人「いえぜんぜん。」
フォルネー「それはそうと、きみがロナが言ってた人だよね・・・ロナをよろしくねw」
隼人「いやちょっとそれどういう意味ですか!?」
雛「それより、お前は魔王なんだよな?」
フォルネー「そうだけど?」
雛「オレと契約しろ。オレは力が必要なんだ。」
あっさり身を差し出す雛。
フォルネー「契約? ・・・ふーん、まあいいけど。ヌーとも契約してるみたいだし。」
そして、雛の背中に水が入り込むような感覚が沸き起こり、その背に以前描いたようなフォルネウスの紋章が浮かび上がる。
フォルネー「じゃあこれも。契約の証だから。」
そういって雛には“海魔王の秘衣”というアイテムが渡される。
_______________________________________
海魔王の秘衣 25,000,000v(売買対象外)
重量1 防具(衣服) 防御+1魔防+4魔導+2
効果
《水への親和》 属性防御(水)、プール無効、水泳する判定+5
《共にある海》 シナリオ2回大量の水を発生させる。戦闘中使用すれば魔防+5(オート、装備者のみ)
大量の水にふれないと次のシナリオ時《共にある海》は使用不可
解説
どこからどう見てもまごうことなきスク水(旧)である。(形状は応相談)
胸部分に装備者の名前の一部がひらがな(orそれに類する文字)で浮かび上がる。
_______________________________________
(雛「・・・これが契約の代償か」
フォルネー「こうやって大事なものを失って人間って成長するんだね。」
隼人「いや絶対違いますから。」
雛「・・って着てられるかー!!」
GM「でろでろでろでろ。なぜかはずせないなあ(棒)」
雛「呪いのアイテムかよ!」)
フォルネー「それで、これからどこにいくのかしら?」
ヨハン「それを決めるには情報がいる。いくつか教えてくれないか?」
フォルネー「まあいいけど。」
色々聞く一同。
ヨハン「この地図の???ってなんだ?」
フォルネー「え? これってロナの地図だよね。何でこんなの載せてるの(笑)」
フォルネー「どうしても行きたいなら教えてもいいけど?」
一同「どうしても」
フォルネー「そう。じゃあ連れて行ってあげる。」
光に包まれて転移する一行。
その先にあったものは・・・
次回World made from WILL 第四(?)話
「みんなのまおうそう」
裏界の恐るべき真実が、今明らかになる!
・マスターシーン
バンガードの一角にて。ゼニーガがやってくる。
ゼニーガ「おのれ、どこだヨハーン!!」
セアリス「あの人は、行ってしまいました。何も持っていかずに。」
ゼニーガ「いえ、あいつは大変なものを盗んでいきました。
あなたの、プラーナです。」
セアリス「・・・・・・はい。」
「陸の者も案外やるようだな。しかし、この海底宮ごと沈めたら果たして生きていられるかな?」
フォルネウスが楽しそうに声を発する。
その言葉に身を硬くする一行。しかし。
「ふーん、やっぱりここに帰ってきてたんだ。」
突如、場違いに明るい声が響いた。
「誰だ!!」
「誰だ、はごあいさつじゃないかな。少し留守にしている間に好き勝手やってくれちゃって。私の顔も忘れちゃった?
なら、ちゃんと思い出させてあげる。私が誰なのか。」
あれほどの威容を誇ったフォルネウスの威厳はたちまち消し飛んだ。
その巨魚に対峙するのは、一見すればただの華奢な少女にしか見えない。
しかし、その目は獰猛な鮫のごとく鋭く、その身から漂う雰囲気はまるで深海のように重く、暗い。
「わたしの名前は、“海の魔女王”フォルネー=ルシウス。」
「ーーーー!!!」
「『メイル シュトローム』」
フォルネーがそう唱えた瞬間、この空間全体を、大渦が飲み込んだ。
降り注ぐ水の一粒一粒が、まるで意志を持つかのようにフォルネウスの身体に降り注ぎ、水に対して完全な耐性を持つはずのフォルネウスの巨体がたやすく引き裂かれ、飲み込まれていく。
だというのに、自分たちには水圧も濁流も、なんの影響もない。
透明な大きい泡の中に包み込まれていることに気付く。泡の外には圧倒的な濁流が全てを飲み込んでいるのにもかかわらず、泡の内側はまるで別世界の如く静かだった。
やがて水が引くと、あんなに巨大であったはずのフォルネウスの巨体はどこにも見当たらなかった。
フォルネー「君たちがロナの言っていた人間たちみたいね。」
隼人「あなたは?」
フォルネー「さっきも名乗ったんだけどな。まあいいか。私の名前はフォルネー=ルシウス。この魔海を統べる魔王、って説明でいいかな。それにしても、私がどうにかする前にアイツをやっちゃうなんて、人間も案外やるんだね。」
雛「あれは何だったんだ? フォルネウスと名乗っていたみたいだが。」
フォルネー「あれは私の作り出した幻影。ファージアースに良く送り込んでる分体みたいなものかな。たしかに自意識を持たせたタイプではあったけど、あんな勝手なことをするはずはないんだけど・・」
隼人「何者かがその幻影を操っていたって事ですか?」
フォルネー「そうかもしれないね。でも、その幻影は消えたから、魔海も元の姿に戻せるはず。そのために・・・そこの人。あなたの持ってるディバイディングオーブを渡してくれないかな?」
穂酒「断る(即答)。これは私の物ではないからな。」
フォルネー「・・・・ものすごい即答だね。でも、それがないと色々と困るんだけどな。まず魔海を元に戻すのが大変。それに何より、それはもともと私たちのものなんだし。人間にも伝わっていたでしょ。モーセとかいうウィザードの話。モーセにディバイディングオーブを与え、海を分かつ力を与えたのは私たちエミュレイターなんだから。」
穂酒「しかし、これは美森のものだ。軽々しく渡す事はできない。」
美森「え、あれ、私のものなの?」
恭介「うん、その通りだよ。」
美森「・・・そうなんだ。」
フォルネー「しょうがないなあ。じゃあちょっと借りるだけ。それならいいでしょ。」
穂酒「それは、美森しだいだな。」
美森「私は・・・よく分からないから恭介がいいならそれでいいよ。」
恭介「わかった。」
そう言ってオーブを渡す恭介。
フォルネー「これの使い方は単純。手に持って何を分断したいかを念じればいい。発動に大量のプラーナは必要だけどね。今回は、そこの幻影が溜め込んでたのをそれごと使いましょうか。」
そう言うとオーブが輝きを放ち、また周囲の滝がスクリーンのように周囲を映し出す。荒れていた魔海に幾筋もの裂け目が走り、その中から黒いものが噴出していく。しばし後裂け目は閉じ、魔海は見た事が無いほど穏やかな姿に変わっていた。
フォルネー「これで大丈夫。さあ、・・・はい、返すね。」
背中を一周してからオーブを渡そうとするフォルネー。
ヨハン「ちょっと待った。何か背中に隠してないか?」
フォルネー「え、えーと、そんなことないんじゃないかな? ところで人間のゲームって案外面白いね、DQ5とか。」
一同「いやまて」
しぶしぶオーブを返すフォルネー
隼人「でも、本気で殺してでも奪い取る気はないんですね。」
フォルネー「やってほしかった?」
隼人「いえぜんぜん。」
フォルネー「それはそうと、きみがロナが言ってた人だよね・・・ロナをよろしくねw」
隼人「いやちょっとそれどういう意味ですか!?」
雛「それより、お前は魔王なんだよな?」
フォルネー「そうだけど?」
雛「オレと契約しろ。オレは力が必要なんだ。」
あっさり身を差し出す雛。
フォルネー「契約? ・・・ふーん、まあいいけど。ヌーとも契約してるみたいだし。」
そして、雛の背中に水が入り込むような感覚が沸き起こり、その背に以前描いたようなフォルネウスの紋章が浮かび上がる。
フォルネー「じゃあこれも。契約の証だから。」
そういって雛には“海魔王の秘衣”というアイテムが渡される。
_______________________________________
海魔王の秘衣 25,000,000v(売買対象外)
重量1 防具(衣服) 防御+1魔防+4魔導+2
効果
《水への親和》 属性防御(水)、プール無効、水泳する判定+5
《共にある海》 シナリオ2回大量の水を発生させる。戦闘中使用すれば魔防+5(オート、装備者のみ)
大量の水にふれないと次のシナリオ時《共にある海》は使用不可
解説
どこからどう見てもまごうことなきスク水(旧)である。(形状は応相談)
胸部分に装備者の名前の一部がひらがな(orそれに類する文字)で浮かび上がる。
_______________________________________
(雛「・・・これが契約の代償か」
フォルネー「こうやって大事なものを失って人間って成長するんだね。」
隼人「いや絶対違いますから。」
雛「・・って着てられるかー!!」
GM「でろでろでろでろ。なぜかはずせないなあ(棒)」
雛「呪いのアイテムかよ!」)
フォルネー「それで、これからどこにいくのかしら?」
ヨハン「それを決めるには情報がいる。いくつか教えてくれないか?」
フォルネー「まあいいけど。」
色々聞く一同。
ヨハン「この地図の???ってなんだ?」
フォルネー「え? これってロナの地図だよね。何でこんなの載せてるの(笑)」
フォルネー「どうしても行きたいなら教えてもいいけど?」
一同「どうしても」
フォルネー「そう。じゃあ連れて行ってあげる。」
光に包まれて転移する一行。
その先にあったものは・・・
次回World made from WILL 第四(?)話
「みんなのまおうそう」
裏界の恐るべき真実が、今明らかになる!
・マスターシーン
バンガードの一角にて。ゼニーガがやってくる。
ゼニーガ「おのれ、どこだヨハーン!!」
セアリス「あの人は、行ってしまいました。何も持っていかずに。」
ゼニーガ「いえ、あいつは大変なものを盗んでいきました。
あなたの、プラーナです。」
セアリス「・・・・・・はい。」