ブログ 「ごまめの歯軋り」

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宮沢賢治の詩

2006年09月22日 | 漢詩・自由詩
asahi.com 2006年09月22日08時00分
宮沢賢治の全国初の銅像、教えた学校に建つ
 「宮沢賢治の銅像が、賢治が教壇に立った岩手県花巻市内の花巻農業高校(旧花巻農学校)に建立され、命日にあたる21日、除幕式があった。遺族が「権威を嫌う賢治の精神に反する」と建立に難色を示してきた経緯もあり、全国初の立像となった。」

宮沢賢治の詩集「春と修羅」より一扁
中原中也も注目したと言う宮沢賢治の詩集「春と修羅」より「冬と銀河ステーション」の初めをどうぞ。(私が思うにこの初期の宮沢賢治の詩は晩期の農民詩という概念から程遠く、かなり象徴的で難しい表現です。)

「冬と銀河ステーション」
そらにはちりのように小鳥がとび

かげろうや青いギリシャ文字は
せわしく野はらの雪に燃えます
パッセン大街道のひのきからは
凍ったしずくが燦燦と降り
銀河ステーションの遠方シグナルも
けさは真っ赤に澱んでいます
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漢詩 「白雲懐郷」 誰か故郷を思わざる 

2006年09月22日 | 漢詩・自由詩
         白 雲 懐 郷

颯颯高秋雁連     颯颯たる高秋 雁天に連なる
郷心万感路三     郷心万感 路三千 
誰知客夢浮雲外     誰か知る客夢 浮雲の外
獨寄窓思悄     獨り寄る窓 思い悄然たり

(韻:一先   七言絶句仄起式)