読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

湊かなえ「物語のおわり」~旅人から旅人へバトンされていく終わりのない物語。そこには悩める人へのエールが託されていた☆~

2019-07-01 03:21:55 | 
湊かなえ「物語のおわり」読み終わりました。



湊さんの奥深い世界へグイグイ引き込まれていく作品でした。




行ったこともない北海道のラベンダー畑



それを店の名につけたパン屋




その「ラベンダー」が


こんな壮大な物語になっていくなんて



読みながら



心はどっぷり北海道に持って行かれました



あ~北海道に行きたい!!



そこ?笑





閉鎖された町



両親が営む「ベーカリー・ラベンダー」



絵美はそこの一人娘



いつも山の向こうの空を見ては


行ったことのない向こう側の世界を想像していた。



友達の勧めで物語を書くようになる絵美




そして



ハムさんとの出会い




婚約




小説家の夢をあきらめかけた絵美に



友達から絵美の小説を称賛してくれた有名作家に近づくチャンスが




駅に向かう絵美・・




そこには



ハムさんが待ち受けていた!!




・・・と小説はここで終わる。



んっ?



わざと終わらせた?



それとも書きかけ?




そんな終わりのない物語が・・




旅行の船上で出会った萌から妊婦の智子へ




北海道のラベンダー畑で出会った拓真へ




自転車で旅をしていた綾子へ



摩周湖で出会うバイク旅の木水へ



洞爺湖の花火で出会うあかねへ




そして


それが悩めるそれぞれの指針になる




萌がその物語を持っていた理由・・



その著者との関係は




絵美は?



それぞれの旅人のそれからは?




読者もいろんな想像をしながら



それぞれのゆくへを応援したくなる



そんな物語です。




最終的には



自分で決める



それがどんな結果に結びつこうと



それが自分の人生





智子の父が言っていた




「俺は船尾からが好きだな。船が辿ってきた跡を見ることができる。」




智子は船首の景色が好きだった。



でも


人生が終わりかけた父が言った言葉が


心に残る。




私もなんだか沁みたなぁ~。





読者それぞれもいろんな感想を持つ。



それがまた読書のいいところでもあるよね。



映像よりも・・


より深く心に刻み込まれる風景




あ~絶対北海道行きたくなる



またそれかいっ!笑




いろんな登場人物に自分の人生を重ねて見てほしい作品でした。














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